映画・テレビ

2025年6月20日 (金)

(3074) エスター

【監督】ジャウム=コレット・セラ
【出演】ベラ・ファミーガ、ピーター・サースガード、イザベル・ファーマン、CCH・パウンダー、アリアーナ・エンジニア
【制作】2009年、アメリカ

孤児を引き取った一家に起こる惨劇を描いたホラー作品。

三人目の子どもを流産したケイト・コールマン(ベラ・ファミーガ)は、アルコール障害と戦いながらその死を乗り越え、夫のジョン(ピーター・サースガード)と孤児院に行く。シスター・アビゲイル(CCH・パウンダー)に出迎えられた二人は孤児院を見学。ジョンは、一人で絵を描いている少女エスター(イザベル・ファーマン)に声を掛けられ、彼女の才気に惹かれる。ケイトも彼女を気に入り、エスターを養子として家族に迎え入れることにする。
長男のダニエル(ジミー・ベネット)はエスターを警戒するが、聴覚障害を持つ妹のマックス(アリアーナ・エンジニア)は、優しく接するエスターになつく。しかし、エスターの子どもらしからぬ言動に、ケイトは次第に不信感を募らせるようになる。ケイトはジョンにエスターのことを相談するが、ジョンはエスターを信じて疑わない。
ケイトの家にシスター・アビゲイルがやって来る。孤児院に連れ戻されると考えたエスターは、アビゲイルの帰り道で待ち伏せ、彼女の運転する車の前にマックスを飛び出させ、彼女を轢きそうになって車を降りたアビゲイルを、背後からハンマーで殴り殺す。マックスはエスターに共犯だと脅され、口封じされる。ダニエルはマックスとエスターが一緒にいるところを目撃するが、その夜、エスターに刃物を突き付けられて脅され、逆らえなくなる。
ケイトは自らエスターの出自を調べ始める。ケイトはロシアの孤児院から来たということだが、その記録はなかった。ケイトはエスターの持っていた聖書を調べ、彼女がエストニアの精神病院にいたことを突き止める。エスターに恐怖を感じたダニエルは、エスターの隠した殺人の証拠を探しに木の上の小屋に入るが、エスターに先回りされ、小屋に火を放たれる。逃げようとしたダニエルは木から落下し、意識不明の状態で病院に運ばれる。マックスたちと病院に待機していたエスターは、隙を突いてダニエルの治療室に潜入し、ダニエルの酸素マスクを外して枕で窒息させる。ダニエルは何とか一命を取り留めるが、マックスからエスターの不審な行動を知らされたケイトは、問答無用にエスターを張り飛ばす。ケイトは病院のスタッフに鎮静剤を打たれ、取り押さえられてしまう。
ジョンと帰宅したエスターは、濃い化粧をして、酔ったジョンを誘惑する。ジョンは養女であるエスターに対して愛情表現を示すが、大人のような誘惑をしてくるエスターに驚き、彼女を拒絶。エスターは部屋に戻り、マスカラで黒く濁った涙を流す。その頃、病院にいるケイトに電話が掛かってくる。エスターがいたエストニアの精神病院からだった。エスターは、実は9歳の少女ではなく、ホルモン異常により成長が遅れた33歳の女、リーナ・クラマーという凶悪な精神病患者だった。ケイトは車を飛ばして家に帰るが、ジョンはすでにエスターに胸をナイフでめった刺しにされて殺されていた。ケイトはマックスを探し出し、家から逃げ出す。警察車両がようやくやって来るが、エスターはナイフを持って氷の張った池の上でケイトに襲いかかる。池の氷が割れ、ケイトとエスターは池の中に沈む。ケイトは何とか氷の上に這い上がり、追いすがるエスターを蹴り飛ばすと、エスターは水の中に消えていく。ケイトはマックスを抱きかかえ、ようやく警察官に保護されるのだった。

エスターの本性が大きな謎となるホラー作品。超常現象は扱っておらず、リアルな連続殺人である。ネタが割れてから考えてみると、エスターのジョンに対する態度、学校でのクラスメイトに対する態度など、一つ一つに納得が行く、うまい作りになっていた。残虐なスプラッタ映画ではなく、ミステリ要素の強い作品だった。本作はAmazonプライムで鑑賞。

【5段階評価】4

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2025年6月19日 (木)

(3073) カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし

【監督】宮川麻里奈
【出演】角野栄子、くぼしまりお、横山眞佐子、宮﨑あおい(声)、ルイス・カルロス・ディアス、ソニア・カラド・ディアス
【制作】2024年、日本

童話作家の暮らしを捉えたドキュメンタリー作品。

「魔女の宅急便」で知られる角野栄子は、鎌倉で元気に暮らしている。彼女がブラジルに渡ってルイジンニョ少年と出会ったこと、大学の恩師にドキュメンタリー執筆を依頼されたこと、そこから文学作品を世に出すようになったことが語られる。撮影当時、88歳になっている角野氏だが、元気で朗らかな日常を送っていることが分かる。角野氏は62年ぶりに、ルイジンニョことルイス氏と再会。ルイスと彼の妻ソニアを、角野栄子児童文学館に連れて行く。ルイス氏は、自分が文学館の一部になっていることを喜ぶのだった。

角野栄子の作品を読んでみたいな、老後はこんなふうに暮らしたいな、と思わせる、ほのぼのとした作品。ただ、旧友の横山眞佐子さんに無駄にとげとげしい反応をしてみたり(横山氏が「私と角野氏は似ている、と話すと、角野氏が「この人の方が理屈っぽい」とか「この人の方が弱い」とか、言わなくてもいい反論をしていた)、娘のくぼしまりおと意見が合わなかったり、芝居じゃないからしょうがないか、と思うものの、映さなくてもいいようなちょっとギスギスした部分も垣間見えたりもしていた。

【5段階評価】3

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2025年6月18日 (水)

(3072) アイリッシュ・グッバイ

【監督】トム・バークリー、ロス・ホワイト
【出演】シェイマス・オハラ、ジェームズ・マーティン、パディー・ジェンキンス、ミシェル・フェアリー(声)
【制作】2022年、アイルランド

母の残したバケットリストをこなそうとする兄弟を描いた作品。23分の短編映画。

母(ミシェル・フェアリー)を亡くした兄トゥーロッホ(シェイマス・オハラ)と弟ローカン(ジェームズ・マーティン)は、アイルランドの農場で再会。神父(パディー・ジェンキンス)は、母親のジーンズから見つかったメモを取り出し、生前やりたかったことのリストだと思う、と話し、去って行く。トゥーロッホは、一人で暮らすことができないローカン(語られないがダウン症だろう)を叔母に預けようとするが、ローカンは、兄の作ったまずい食事に悪態をつきながら、母の農場で暮らすと言って譲らない。翌日、ローカンは、母の残したリストを達成すると宣言し、一つ目の太極拳をやり出す。あきれるトゥーロッホだったが、付き合うことにする。彼らは絵を描いたり、気球に見立てたヘリウム入り風船を飛ばしたり、リストをこなし始める。その一方でトゥーロッホは、農場売却の手続きを進める。
リストの99個目はスカイダイビングだった。ローカンは骨壺を高いところから投げ落とし、骨壺は割れてしまう。トゥーロッホはローカンの愚かさにあきれ果てる。神父が久々にやって来る。トゥーロッホが神父に、母のリストを弟に渡すなら言ってほしかったと話すと、神父は渡してないよ、と言ってポケットからメモを取り出す。ローカンが持っていたのは、母のメモではなく、彼の創作だったのだ。トゥーロッホはローカンを責めず、100個目をやろうと言い、宇宙に行くという願いを叶えるため、花火を打ち上げる。その夜、ローカンは101個目の願いをトゥーロッホに伝える。それは農場で二人で暮らし、トゥーロッホは料理のレッスンを受ける、というものだった。トゥーロッホは笑顔で承諾するのだった。

兄弟二人が絆を取り戻す、心温まるお話。ジェームズ・マーティンは、恐らく本人がダウン症なのだろう。特有の顔つきをしているが、ひげ面なのにどこか愛嬌のある憎めない顔をしており、本作の役どころにぴったりはまっていた。母親のバケットリストに見せかけて、最終的に兄との関係を修復するなんて企みを思いつくなんて、とても自立できないとレッテルを貼られた人間にできるとは思えない機転だった。

【5段階評価】3

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2025年6月17日 (火)

(3071) きかんしゃトーマス めざせ!夢のチャンピオンカップ

【監督】ジェイソン・グロー、キャンベル・ブライア
【出演】ミーシャ・コントレラス(声)、エイバ・ロ(声)、キンタロー・アキヤマ(声)、チャーリー・ゼルツァー(声)
【制作】2021年、イギリス

ソドー島で行われるレース大会に出場した機関車の活躍を描いた作品。きかんしゃトーマス劇場版18作目。「きかんしゃトーマス オールスター☆パレード」(2022)の続作(なぜか前作が2022年制作で本作が2021年制作)。次作は「きかんしゃトーマス ぼくのたいせつなともだち」(2022)。

機関車のレース大会、ソドーカップが開かれる。機関車トーマス(ミーシャ・コントレラス)は超特急カナ(エイバ・ロ)と組むことになり、ライバルのリフ(アディソン・ホーリー)&ジフ(エバニー・ローゼン)、ファローナ(ハンバリー・ゴンザレス)&フレデリコ(トーマス・サントロ)と戦う。スピードでは勝てないトーマスだったが、不安定な橋や急カーブをうまく渡り、見事に優勝するのだった。

きかんしゃトーマスといえば人形劇というイメージだが、本作はCGの画風だが2Dアニメ。特に悪い奴が出てくるわけでもなく、トーマスが一生懸命走ってレースに勝つという、ほのぼのとしたお話。

【5段階評価】2

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2025年6月16日 (月)

(3070) ピッチ・パーフェクト

【監督】ジェイソン・ムーア
【出演】アナ・ケンドリック、スカイラー・アスティン、アンナ・キャンプ、ブリタニー・スノウ、レベル・ウィルソン
【制作】2012年、アメリカ

大学の女性アカペラグループの活躍を描いた青春映画。次作は「ピッチ・パーフェクト2」(2015)。

大学に入ったベッカ(アナ・ケンドリック)は、DJとなり音楽プロデューサーとなる夢を描くが、父親(ジョン・ベンジャミン・ヒッキー)からは大学の勉強をしっかりするよう指示される。歌うことに興味のないベッカだったが、ベッカのシャワールームでの鼻歌を、女性アカペラグループ「バーデン・ベラーズ」のクロエ(ブリタニー・スノウ)が聞き惚れ、ベッカをアカペラグループに引き入れる。伝統を重んじるリーダーのオーブリー(アンナ・キャンプ)に、メンバーは窮屈さを感じる。大会で客席がしらけていることを感じたベッカは、自分のパートでアドリブを入れるが、チームは準決勝で敗退する。ところが、決勝に残ったチームの一人が大学生ではないことが発覚し、ベラーズが決勝に繰り上げ。ベッカがチームに復帰し、ベラーズは個性を生かしたグループに変身。見事なアカペラで優勝を飾るのだった。

恋愛とかメンバー同士の喧嘩とか、ドロドロした湿っぽいシーンは控えめで、明るくアカペラが楽しめる作品。オーブリーが大量のゲロを吐くシーンが二度もあるのは受け付けなかったが。リリー役のハナ・メイ・リーは菊地凛子に似ていた。

【5段階評価】3

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2025年6月15日 (日)

(3069) 源氏物語 千年の謎

【監督】鶴橋康夫
【出演】生田斗真、田中麗奈、真木よう子、中谷美紀、東山紀之、多部未華子、窪塚洋介、芦名星、蓮佛美沙子
【制作】2011年、日本

源氏物語と、それを著した女性の運命を描いた歴史作品。高山由紀子の小説が原作。

平安時代、時の権力者、藤原道長(東山紀之)は、紫式部(中谷美紀)を強引に抱き、自分の娘、彰子(蓮佛美沙子)のために物語を書かせる。物語に登場する光源氏(生田斗真)は絶世の美男子で、葵の上(多部未華子)を妻に持ちながら、御息所(みやすどころ)(田中麗奈)や夕顔(芦名星)、果てには帝(榎木孝明)の妻、藤壺とも体を重ね、男子、東宮を設ける。東宮を我が子と疑わない帝を見て罪の意識に苛まれた藤壺は出家する。夕顔と葵の上は、嫉妬に燃えた御息所の生き霊によって呪い殺されてしまう。紫式部は道長を愛していたが、彼女自身が御息所のような運命をたどらぬよう、道長のもとを去るのだった。

時代劇にはあまり興味がない方なのだが、「新源氏物語」(1961)のおぼろげな記憶とも重なり、そこそこ楽しめた。田中麗奈の怪演は、恐怖映画のような迫力があった。子どもっぽい顔のように見えるが、メイクによっては目のつり上がった恐ろしい顔にも見えるので、意外とはまり役だったかも。

【5段階評価】2

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2025年6月14日 (土)

(3068) 泥棒成金

【監督】アルフレッド・ヒッチコック
【出演】ケーリー・グラント、グレース・ケリー、シャルル・バネル、ブリジット・オーベール、ジェシー・ロイス・ランディス
【制作】1955年、アメリカ

濡れ衣を着せられそうになった元泥棒が真犯人を暴くため奮闘するさまを描いた作品。

屋根伝いに金持ちの宝石を盗む盗難事件が連続して起きる。かつての泥棒キャットことジョン・ロビー(ケーリー・グラント)と同じ手口であったため、警察はジョンを疑う。ジョンはかつての仲間に自分ではないと言いに行く。かつての仲間たちは更生してレストランを営んでおり、従業員たちはジョンに冷たく当たる。オーナーのベルタニ(シャルル・バネル)はジョンをかばい、給仕係のフッサール(ジャン・マルティネッリ)の娘ダニエル(ブリジット・オーベール)と逃げるよう手を回す。
ジョンは、真犯人が狙いそうな富豪を見定めるため、保険業を営むヒューソン(ジョン・ウィリアムズ)に接触。彼から、宝石を持つ富豪のジェシー・スティーブンス(ジェシー・ロイス・ランディス)とその娘フランシー(グレース・ケリー)を紹介してもらう。ジョンは次第にフランシーと親密になっていく。ジョンはフランシーの手引きでパーティ会場に潜入。そこに現れた真犯人は、ダニエルだった。ベルタニが首謀者で、フッサールが盗みをしていたが、フッサールが死に、娘のダニエルが引き継いだのだった。ジョンは身の潔白を証明し、フランシーと結ばれるのだった。

公開当時51歳のケーリー・グラントと、26歳のグレース・ケリーが結ばれるという、おじさん妄想全開の作品。推理中心のサスペンス作品というよりは、ジョンとフランシーの恋物語が中心。自分の作品に隠れ出演するヒッチコックは、バスに乗り込んだ主人公の隣に座っている乗客として登場していた。

【5段階評価】3

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2025年6月13日 (金)

(3067) 仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王

【監督】石森章太郎(総監督)、平山公夫
【出演】村上弘明、舟倉たまき、中村ブン、塚原美樹、二瓶秀雄、梶哲也(声)、中庸助、峰恵研(えけん)(声)、石森章太郎
【制作】1980年、日本

東京壊滅を狙う悪の組織と戦う仮面ライダーの活躍を描いたヒーロー映画。「五人ライダー対キングダーク」(1974)の続作。タイトルの「VS」は「たい」と読む。

宇宙空間で羅門博士(二瓶秀雄)の開発したシグマエネルギーが、悪者、銀河王(梶哲也)に狙われる。博士はエネルギーの方程式を愛犬エレンに託し、宇宙ステーションから脱出させるが、自らは宇宙怪獣サドンダスに殺される。エレンは羅門博士の娘レミ(塚原美樹)、羅門博士の助手、真樹泉(舟倉たまき)、レミの兄、羅門ブン(中村ブン)のもとに戻るが、レミとエレンがネオショッカー大要塞に連れ去られる。ブンの友人、筑波洋(村上弘明)は、ネオショッカーの基地があるという富士山の地下に向かい、スカイライダーに変身。仮面ライダーアマゾン、仮面ライダーストロンガーと合流し、基地を防衛する戦車を倒す。泉とブンもレミを追うが、ネオショッカーに捕らえられてしまう。
銀河王は、ネオショッカーの魔神提督(中庸助)に、シグマ爆弾の開発を急がせる。スカイライダーは、他の仮面ライダー7人と合流。ネオショッカーのアルマジーグ(峰恵研)とジャガーバン(八代駿)、そしてネオショッカーが生み出した改造人間二世部隊と戦う。スカイライダーは地下基地に入り込み、サドンダスを倒してシグマ爆弾の発射を防ぐと、捕らえられたレミたちを救出。銀河王は宇宙船で脱出しようとするが、地下基地の爆発に巻き込まれ、この世から消えるのだった。

前作から6年経っての続作。毎年のように映画が作られているのかと思ったら、そうでもなかった。今度は8人の仮面ライダーが集結する豪華な内容だが、人数が多くなったせいか、各ライダーの「見栄」とも言える変身シーンは省略され、怪獣だけではなく仮面ライダー側もその他大勢感がありあり。ネオショッカーが発射した爆弾ロケットは、コンソールを破壊しただけで墜落するし、宇宙船で脱出した銀河王は「ここまではこれまい」とか高をくくっていると、もはや仮面ライダーたちは見上げているだけなのに、地下基地の爆発に巻き込まれ、「残念無念」と言って勝手に負けてしまう。お粗末な戦いだった。

【5段階評価】2

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2025年6月12日 (木)

(3066) 五人ライダー対キングダーク

【監督】折田至
【出演】速水亮(はやみりょう)、小林昭二、小塙謙士(こばなけんじ)、水の江じゅん、早田みゆき、小板チサコ
【制作】1974年、日本

5人の仮面ライダーたちが悪の組織と戦うヒーロー映画。「仮面ライダーV3対デストロン怪人」(1973)の続作。次作は「仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王」(1980)。

バイクの訓練走行を行っている神(じん)敬介(速水亮)を、GODの怪人が襲撃。敬介は仮面ライダーXに変身し、怪人を撃退。GODは仮面ライダーXのデータをもとに、最強の怪人コウモリフランケンを創り上げる。少年マサル(小塙謙士)は地下からGODの活動する声を聞き、仮面ライダーに伝える。マサルの姉、エツ子(水の江じゅん)はGODに捕らえられ、コウモリフランケンの食料となる血を抜かれるが、立花藤兵衛(小林昭二)が彼女を救出する。Xは、仮面ライダー、仮面ライダー2号、仮面ライダーV3、ライダーマンとともに、コウモリフランケンや、キングダークの力で蘇った怪人たちと戦い、彼らを全滅させ、キングダークの企んだ東京カラカラ作戦を防ぐのだった。

いろいろな怪人が登場して賑やかだが、ボスのコウモリフランケンすら大して強さを発揮することはなく、五人そろい踏みの仮面ライダーに一方的に叩きのめされて全滅する。変身シーンでは、仮面ライダーの藤岡弘、仮面ライダー2号の佐々木剛、仮面ライダーV3の宮内洋、ライダーマンの山口暁(あきら)が登場するが、映像は過去作の流用であり、配役に名前は登場しない。

【5段階評価】2

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2025年6月11日 (水)

(3065) ヘリウム

【監督】アンドレス・ウォルター
【出演】キャスパー・クランプ、ペル・フォーク・クルスベク、マリアナ・ヤンコビッチ
【制作】2013年、デンマーク

入院中の少年と清掃員の交流を描いた作品。23分の短編映画。

清掃員のエンツォ(キャスパー・クランプ)は、難病で入院している少年アルフレッドに、ヘリウムという夢の世界があると話しかける。アルフレッドは彼の話を聞くのが楽しみになる。看護師(マリアナ・ヤンコビッチ)は、エンツォがアルフレッドに元気を与えていると話す。しかしアルフレッドは容態が悪化し、隔離病棟に入れられてしまう。エンツォは病院のルールを破ってアルフレッドの病室に入り、アルフレッドに話を聞かせてあげるが、警備員に見つかって追い出されてしまう。看護師はエンツォをこっそりアルフレッドの病室に入れてあげる。アルフレッドは、ヘリウム行きのエクスプレスへの乗り方をエンツォに尋ねる。エンツォが話し始めると、ヘリウムと書かれた巨大な飛行船がアルフレッドの病室の窓の外に出現する。アルフレッドは荷物を背負って、飛行船に乗り込むのだった。

少年に、やがて訪れる死を怖い物ではなく、好きなことができて好きな人がいる夢のような場所だと伝える優しさが描かれている。アルフレッドが病気で苦しむ姿は描かれず、きれい事の作品ではあるが、自分が死ぬときはこのような気持ちでいたいな、という気にさせられた。

【5段階評価】3

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