(3061) 必殺仕掛人 梅安蟻地獄
【監督】渡辺祐介
【出演】緒形拳、林与一、山村聡、佐藤慶、小池朝雄、津坂匡章、松尾嘉代、ひろみどり、津田京子
【制作】1973年、日本
江戸時代の殺し屋の暗躍を描いた作品。池波正太郎の小説が原作。次作は「必殺仕掛人」(1973)の続編。次作は「必殺仕掛人 春雪仕掛針」(1974)。
藤枝梅安(緒形拳)は、料亭井筒でおもん(ひろみどり)を抱いた帰り、見知らぬ男(林与一)に斬りかかられる。梅安が名を名乗ると、男は人違いだと謝罪して走り去る。井筒に戻った梅安は、おもんに、自分に似た者が店にいないか尋ねる。店には梅安同様、短髪の医者、山崎宗伯(小池朝雄)がいた。その医者は、やってきた伊豆屋長兵衛(佐藤慶)に連れられ、井筒を去る。
梅安は、元締の音羽屋半右衛門(山村聡)から、伊豆屋長兵衛の仕掛けを頼まれる。梅安は、岬の千蔵(津坂匡章)と伊豆屋を尾行する。すると、そこに梅安に斬りかかった男がやってくる。男の名は小杉十五郎。山崎宗伯は、お仲という若い女性の母親を強姦して自殺に追い込んだ男手、小杉はお仲に代わって宗伯を成敗しようとしていた。伊豆屋長兵衛と宗伯は兄弟で、長兵衛は宗伯の作った毒で藩主を殺害。殺害を共謀した仲間から金を貰って蝋燭問屋となり、商売人として成り上がっていた。梅安らが自分たちを狙っていることに気づいた長兵衛は、宗伯に護衛を付けて甲府に向かわせ、梅安の家に刺客を送り込む。いわば蟻地獄と化した梅安の家に、梅安と小杉が帰ってくるが、梅安と小杉は刺客たちを倒す。小杉は、甲府に向かった宗伯を追い、宗伯を討ち取る。長兵衛は、祭りの櫓の上から町民に金品の入ったあられを撒くが、ひょっとこのお面を被った梅安が櫓に登り、長兵衛を殺害。一件落着となった音羽屋と梅安は、次の仕掛けに挑むことになるのだった。
伊豆屋長兵衛と山崎宗伯という二人の悪者を仕掛人と浪人が倒す話。首筋に針を突き刺すという必殺技が定番だが、2作目ともなると変化がなく、マンネリ気味だった。時代劇に、トランペットとギター、カスタネットという、西部劇のような楽器を用いて、それがハマっているというのは、よく考えると斬新だ。よく考えれば「赤穂浪士」(1961)だって弦楽器が使われていて、雅楽というわけではないんだが。
【5段階評価】2
| 固定リンク
コメント