(3027) ナイト・オブ・フォーチュン
【監督】ラッセ・リスケル・ノアー
【出演】レイフ・アンドレー、イェンス・ヨルン・スポッテイグ、イェスパー・ローマン
【制作】2022年、デンマーク
遺体安置所で妻の遺体と対面することになった男を描いた作品。24分の短編映画。
老いた男カール・ベリストローム(レイフ・アンドレー)が、遺体安置所の係の者(イェスパー・ローマン)に連れられ、妻カレンの棺と対峙する。「もしかすると口が少し垂れていて肌が黄色いかもしれません」と言われ、カールは棺の蓋を開けることができず、トイレの個室に閉じこもる。すると隣から、紙をくれと言って男が壁の下の隙間から手を伸ばしてくる。カールはトイレットペーパーを引き出して男に渡す。男はトーベン(イェンス・ヨルン・スポッテイグ)と名乗り、妻イェッテの棺の蓋を一緒に開けてほしいとカールに頼む。カールは断り切れず、トーベンと二人で蓋を開ける。トーベンは遺体の女性(ボディル・ラッセン)を前に、謝罪をしたためた手紙を読み始める。すると、そこに大勢の遺族が係の者に連れられて入ってくる。その遺体はトーベンの妻ではなかった。後から来た男性(ディック・カイソ)の妻ロッテだった。カールとトーベンは、遺族たちとロッテを悼む。
カールはトーベンと別れ、再度、自分の妻の棺に対峙する。そこに係の者が現れ、トーベンはここの有名人で、3年前に妻を亡くしたが、ひどいボートの事故で遺体が見つからず、別れを告げられていないのだとカールに教える。カールは新米の係員セーレン(オリバー・デュー)から遺品を受け取り、棺の蓋を開けられないまま安置所を出る。外のベンチにはトーベンが座っていた。カールは迷いながらもトーベンに近づき、横に座る。二人は何となく笑い合う。カールはトーベンを連れて妻の棺の前に戻り、ようやく蓋を開けると、妻(マーギット・クリステンセン)の額に口づけをする。トーベンは、自分の妻が、そしてカールの妻も好きだったという歌、幸運の騎士(ナイト・オブ・フォーチュン)を口ずさむのだった。
何かとんでもないオチが待っているのかと思いながら観ていたが、そういうことはなく、妻を亡くした恰幅のよいおじさんたちのお話だった。映画らしいできばえだが、面白かったかというと微妙。
【5段階評価】2
| 固定リンク
コメント