(3037) 奴らを高く吊るせ!
【監督】テッド・ポスト
【出演】クリント・イーストウッド、パット・ヒングル、インガー・スティーブンス、エド・ベグリー、ブルース・ダーン
【制作】1968年、アメリカ
自分を首つりにした集団に復讐する保安官の奮闘を描いた西部劇。
元保安官のカウボーイ、ジェド・クーパー(クリント・イーストウッド)は、ウィルソン元大尉(エド・ベグリー)率いる9人組に、牛泥棒と決めつけられ、弁明もむなしく首吊りにされる。9人が去ったところに通りかかったブリス保安官(ベン・ジョンソン)はジェドを助ける。首に縄の傷が残ったジェドは、アダム・フェントン判事(パット・ヒングル)に、冤罪であることを認められ、釈放される。復讐を口にしたジェドに、フェントン判事は保安官になるよう告げ、バッジを渡す。
ジェドは、自分の馬の鞍を奪い去った9人組の一人、レノ(ジョセフ・シノーラ)を見つける。フェントン判事は9人を生きて連れ帰るようジェドに命じていたが、レノがジェドに銃を向けたため、ジェドはレノを撃ち殺す。それを知った9人組の一人、ジェンキンス(ボブ・スティール)はフェントン判事のもとに自首し、9人組の残りがレッド・クリークにいると情報提供する。レッド・クリークに向かったジェドは、9人組の一人、ストーン(アラン・ヘイル・Jr)を発見。彼を逮捕して地元の保安官カルフーン(チャールズ・マッグロー)に預ける。ジェドはカルフーンと9人組のうち4人がいるW牧場に向かうが、3人組の牛泥棒に身内を殺されたという男が現れたため、その事件を追う。犯人の一人は、9人組の一人、ミラー(ブルース・ダーン)だった。ジェドは、途中で縛られた手の縄をほどいたミラーに襲われながらも逆襲し、生きたままミラーと、残り二人の若い牛泥棒を判事の下に連れ帰る。
ジェドは、フェントン判事に、若い男二人は殺人には関わっていないと言ったと話すが、判事は伝聞は聞き入れないと言い、ミラーとともに若い男二人も絞首刑にする。復讐を恐れたウィルソンは、トミー(ジョナサン・リッペ)、ルーミス(L・Q・ジョーンズ)と白昼のフォート・グラントでジェドを襲撃し、逃走。ジェドは、日用品店を営む女性、レイチェル(インガー・スティーブンス)に看病され、一命を取り留める。ジェドはレイチェルと二人で出かけ、彼女がかつて夫ポールを二人組の男に殺された上、強姦されたという身の上を明かす。彼女は今も、夫を殺し、自分を襲った男が死刑になることを願い、保安官に捕らえられた囚人の顔を確認し続けているのだった。
回復したジェドは、ウィルソンの家に向かい、トミーとルーミスを倒す。観念したウィルソンは自ら家の中で首を吊る。復讐の炎が燃え尽きたジェドは、バッジをフェントン判事に返すと、ジェンキンスを釈放するよう詰め寄る。フェントン判事はジェンキンスの釈放に応じる代わりに、保安官を続けるようジェドに命じる。判事は9人組の残りであるチャーリー(ネッド・ロメロ)とマドウ(ラッセル・トーソン)の情報をジェドに伝え、ジェドは彼らを捕らえに向かうのだった。
開始早々、主人公が首吊りになるという、衝撃的なオープニング。そこから九死に一生を得た主人公の復讐劇が始まるが、悪者を全員やっつけて、復讐完了、といった単純なハッピーエンドではないところが特徴的だった。西部劇はあまり観ないのだが、本作は主人公が好きな俳優、クリント・イーストウッドだし、「Hang'em High」という原題も有名な作品ということで鑑賞。しかし面白かったかというと、あまりすっきりしない終わり方で、微妙な内容だった。
【5段階評価】3
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