(2842) 奇跡のリンゴ
【監督】中村義洋
【出演】阿部サダヲ、菅野美穂、山崎努、伊武雅刀、原田美枝子、池内博之、笹野高史
【制作】2013年、日本
リンゴの無農薬栽培に挑んだ農家を描いた作品。実話に基づいている。
子どもの頃から物を分解して真理を探究するのが好きだった三上秋則(阿部サダヲ)は、リンゴ農家、木村征治(山崎努)の一人娘、美栄子(菅野美穂)と結婚。婿養子に入る。美栄子は、リンゴ栽培に欠かせない農薬に過敏な体質で、それを知った秋則は、無農薬栽培に挑む。征治は秋則を応援し、美栄子も献身的に協力。三人の娘を儲けながらもリンゴ栽培は成功せず、家は貧乏暮らし。長女の雛子(畠山紬)はストレスで熱を出して倒れてしまう。秋則は自殺を決意して森に入るが、森の中で、立派に育ったクルミの木を見つける。木の根元の土の豊かさを知った秋則は、リンゴの木は単独で育つのではなく、これまで地面の雑草を刈って虫取りをしていたのは誤りだったことに気づく。秋則は雑草を刈らず、畑はジャングルのようになるが、そこにいろいろな生き物が住み着き、益虫が害虫を退治するようになる。11年目にしてようやくリンゴの木は花を付け、小さいながらも実がなる。翌年からは大きなリンゴが収穫できるようになり、秋則には無農薬のおいしいリンゴを求める客が付くようになるのだった。
苦しみながらも最後に成功が待っているという美談。ベタな美化された話だけに、俳優は芝居が臭くならないように演技する必要があり、けっこう実力を問われる。山崎努は控えめに演技しながら不自然さがなく、やはり名優だった。それに比べると、阿部サダヲや、秋則の父親役の伊武雅刀はちょっと演技に力を入れすぎだった。
【5段階評価】3
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