(2600) パイプライン
【監督】ユ・ハ
【出演】ソ・イングク、イ・スヒョク、ペ・ダビン、ウム・ムンソク、ユ・スンモク、テ・ハンホ
【制作】2021年、韓国
パイプラインから石油を盗み取る犯罪者の騒動を描いたコミカルサスペンス作品。
パイプラインにドリルで穴を開け、石油を盗み取る技術に長けた若者、ピンドリことカン・セドル(ソ・イングク)は、金儲けを企む精油会社のファン代表(イ・スヒョク)に雇われ、期日内に山の上の貯水タンクを石油で満たす計画を実行する。仲間として土木担当のナ課長(ユ・スンモク)、溶接担当のチョプセ(ウム・ムンソク)、掘削担当のビッグショベル(テ・ハンホ)と組むことになり、監視役にファン代表の秘書カウンター(ペ・ダビン)が就く。彼らはキャピタル観光ホテルを隠れ蓑にして地下を掘り進める。
ファンは金の亡者で、ピンドリらを駒のようにこき使う。ファンの非人道的な行為にピンドリは反発し、契約を破棄しようとするが、ファンは銃をつきつけてピンドリらを脅し、止めに入ったナ課長が撃たれて死んでしまう。石油盗掘犯を追うチョ・マンシク刑事(ペ・ユラム)が銃声に気づき、ホテルは使えなくなってしまう。
ピンドリはファンへの復讐を誓い、米軍の共同溝を使って石油を盗む計画をファンに持ち掛ける。ファンはチョプセをスパイ役に仕立て、ピンドリの行動を監視。ピンドリらはチョの捜査をかいくぐりながら、石油パイプラインを貯水タンクに通じるパイプに接続することに成功。地下の接続現場を確認したファンはピンドリを裏切り、彼らと追ってきたチョ刑事を縛り上げ、接続現場に爆弾を仕掛ける。ファンはさらに貯水タンクも爆破し、山の下にある貯油所を火災に巻き込むことで、自社の保有する石油の価格高騰を企んでいた。勝ち誇った顔でファンが立ち去ると、ピンドリらは必死で縛られた縄をとき脱出。ファンは爆破スイッチを押すが、貯水タンクは爆発しない。ピンドリは先手を打って、貯水タンクに石油ではなく、ただの水を送り込んでいたのだ。計画失敗を知ったファンは、手下とともにピンドリらに襲い掛かるが、ピンドリらは反撃し、大乱闘となる。そこに警察が到着。ファンは逮捕され、ピンドリらも捕まる。刑期を終えたピンドリは仲間とともに新たな仕事に励むのだった。
石油を盗むというマニアックな犯罪を題材にしたユニークな作品。ピンドリに反発し、仲間を裏切っていたチョプセが、ナ課長の思いに涙し、ファンを裏切ってピンドリの味方になって奮闘するという、ちょっとしたどんでん返しも効いていた。最後の乱闘でピンドリがファンにとどめを刺さず、ファンがピンドリに捨て台詞を吐く。次回作も期待できそうなエンディングになっていた。
【5段階評価】4
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