(2625) ジュディ 虹の彼方に
【監督】ルパート・グールド
【出演】レニー・ゼルウィガー、ジェシー・バックリー、フィン・ウィットロック、ルーファス・シーウェル、ダーシー・ショウ
【制作】2019年、イギリス、アメリカ
晩年のジュディ・ガーランドを描いた伝記映画。
「オズの魔法使」のドロシー役を射止めたジュディ・ガーランド(ダーシー・ショウ)は、大人(レニー・ゼルウィガー)になってからは不遇で、娘のローナ(ベラ・ラムジー)と息子のジョーイ(ルウィン・ロイド)を舞台に立たせて日銭を稼ぐが、料金滞納でホテルを追い出され、元夫のシドニー(ルーファス・シーウェル)のもとに子どもを預けて、ロンドンでステージをこなすことにする。
ロンドンではそれなりに人気が出るが、精神的には不安定で睡眠薬を常用し、酒もあおりがち。付き人のロザリン(ジェシー・バックリー)にきつく当たったり、ステージに遅れて観客のヤジに暴言を放ったりする。知人のミッキー・ディーンズ(フィン・ウィットロック)は、ジュディの人気にあやかった事業を企画し営業に奔走。親密になった二人は結婚するが、事業は失敗。喧嘩になった二人は早々に離婚してしまう。興行主のバーナード・デルフォント(マイケル・ガンボン)は彼女に医者を紹介する。
早く子ども達と暮らしたいジュディだったが、ロンドンを訪れたシドニーから、子ども達は自分の家で暮らし続けたいと言っていると告げる。信じられないジュディは電話で子どもの本音を確認するが、それは本当だった。ジュディは愛していると子どもに告げるが、涙を抑えることはできなかった。
契約を解除されたジュディだったが、代役のロニー・ドネガン(ジョン・ダグリーシュ)にお願いをしてステージに上げてもらう。ジュディは見事な歌声を披露し、観客の喝采を浴びる。しかし2曲目の「虹の彼方に」では、涙声になって歌えなくなる。すると、ジュディの長年のファンだったダン(アンディ・ナイマン)が客席で立ち上がり、ジュディに変わってアカペラで「虹の彼方に」を歌い、パートナーのスタン(ダニエル・セルケイラ)もそれに続く。瞬く間に観客全体の大合唱が始まり、立ち上がったジュディは観客に感謝し、私を忘れないでと告げる。半年後、ジュディは47歳の生涯を終えるのだった。
子役時代から芸能生活を走り続け、決して幸せとは言えない不安定な晩年を過ごしたジュディ・ガーランドの半生を描いている。レニー・ゼルウィガーの演技が素晴らしい。歌はレニー本人が歌っており、本作でアカデミー賞主演女優賞を獲得している。映画ファンなら観ておきたい作品。
【5段階評価】4
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