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2024年2月13日 (火)

(2581) コッホ先生と僕らの革命

【監督】セバスチャン・グロブラー
【出演】ダニエル・ブリュール、ユストゥス・フォン・ドホナーニ、テオ・トレブス、アドリアン・ムーア、ティル・バレンティン・ビンター
【制作】2011年、ドイツ

ドイツの学校でサッカーを教える英語教師の活躍を描いた作品。実話に基づいている。

1874年、ドイツのブラウンシュバイクに、英語教師のコンラート・コッホ(ダニエル・ブリュール)が赴任する。当時のドイツはイギリスを野蛮な国として敵視しており、規律と服従を旨とする教育が行われていた。級長のフェリックス・ハートゥング(テオ・トレブス)は資産階級の息子で、労働階級のクラスメート、ヨスト・ボーンシュテット(アドリアン・ムーア)をいじめ、退学に追い込もうとしていた。コッホは仲間意識を高めながら英語に興味を持ってもらえるよう、サッカーを授業に取り入れる。サッカーを知らない子供たちははじめはとまどうが、すぐにその魅力のとりこになる。
ハートゥングの父親、リヒャルト(ユストゥスフォン・ドホナーニ)は、コッホの教育を批判し、追い出しにかかる。生徒たちは校長秘書のザルヒョウ(アンナ・シュティーブリッヒ)にお願いをして帝国教育庁に直訴する連絡を入れてもらい、教育庁がサッカーが教育にふさわしいか視察に来ることになる。リヒャルトはマスコミを使ってコッホとサッカーを批判する世論を巻き起こし、フェリックスが恋心を抱いている元家政婦のロザリエ(ヘンリエッテ・コンフリウス)を町から追い出す。それを知ったヨストは父親に監禁状態にされているリヒャルトの家に行き、それを伝える。リヒャルトは窓から家を抜け出そうとするが、2階から落下して怪我をしてしまう。それを見たリヒャルトはヨストを退学にし、コッホを退職させることにし、校長のグスタフ(ブルクハルト・クラウスナー)も従わざるを得なくなる。
学校を去ることになったコッホのもとに、イギリスのサッカーチームを率いて、コッホの友人イアン(トーマス・スペンサー)が現れ、教育庁の視察団も到着。急遽、イギリス対ドイツのサッカーの試合が行われることになる。ゴールキーパーでボール職人の息子オットー・L・シュリッカー(ティル・バレンティン・ビンター)は職人たちを試合に身に行かせ、父親(アクセル・プラール)にボールを会場で売るよう指示、商売人としての才覚を見せ始める。オットーは退学になって工場で働いているヨストを呼びに行き、フェリックスも父親を突き飛ばしてサッカーに参加。試合では、早々にイギリスチームに点を入れられるものの、ヨストのセンタリングにフェリックスが頭で合わせて同点。さらに、ヨストの個人技で逆転ゴールが決まり、ドイツは勝利する。はじめはドイツ的ではないとサッカーに批判的だった視察団も、サッカーの魅力のとりこになる。コッホはドイツサッカーの先駆者となるのだった。

抑圧されたり仲違いしていた生徒たちが、魅力的な教師のもとで成長していくという作品はいくつかあるが、本作も大きな感動を呼ぶ内容だった。ただ、中盤は、コッホ先生に逆風の展開が多すぎた。もう少しバランスがとれているとよかった。

【5段階評価】4

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