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2024年2月19日 (月)

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【監督】斎藤工
【出演】高橋一生、リリー・フランキー、斎藤工、神野三鈴、松岡茉優、佐藤二朗、波岡一喜
【制作】2018年、日本

父親の葬儀に臨む二人の息子と妻を描いた作品。

松田雅人(リリー・フランキー)が胃がんで亡くなり、葬儀が営まれる。長男のヨシユキ(斎藤工)が喪主となり、次男のコウジは連れ合いのサオリ(松岡茉優)と葬儀に参列。弔問客はまばらだった。
ヨシユキ(北藤遼)とコウジ(大西利空)が子供のころ、雅人は400万円の借金をしており、借金取り(波岡一喜、森田哲矢)の熾烈な取り立てに苦しめられていた。雅人は煙草を買いに出ると言ったまま失踪。妻の洋子は新聞配達と夜の仕事をし、子供たちも内職や新聞配達の手伝いなどをし、父親の借金を返済していた。
父親が失踪してから13年後、三人は再会。父親が胃がんで入院したのだ。ヨシユキも洋子も見舞いに行く気はなかったが、コウジは、昔、父親とキャッチボールをした思い出があり、父を見舞う。しかし父親は相変わらず借金取りの世話になっているようだった。父親を心底軽蔑したコウジは病院を去る。しかし、連れ合いのサオリは父親の見舞いに行かないのはよくないとコウジに話し、二人で見舞いに行く。雅人はコウジに小遣いを渡す。その後、雅人は亡くなったのだった。
葬儀の場。読経を終えた僧侶(杉作J太郎)は、弔問客一人一人に挨拶を促す。弔問客たちは驚きながらも一人一人が故人との思い出を語る。すると、お金のない雅人が困った人を見るとほっておけずに助けてあげていた、自分が助けてもらったという話をし始める。競馬仲間だったという男(神戸浩)は見舞いに行くと大事そうにコウジが賞を取ったという作文を見せてくれたと話す。
最後の挨拶を任されたヨシユキは、父親のことが死ぬほど嫌いだったと話し始めるが、みなさんの話を聞いて、と話したところで言葉に詰まり、葬儀場を出て行ってしまう。後を引き継ぐ形になったコウジは、父親の知らない面を知ることができてよかったと話し、弔問客に礼をする。ヨシユキ、コウジ、サオリは火葬場で火葬が終わるのを待つのだった。

70分の短い作品だが、芝居の巧みな俳優で配役が固められ、静かな感動を呼ぶ作品。隠れキャラ的に有名なタレントやお笑い芸人が多く出演している。

【5段階評価】4

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