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2024年2月20日 (火)

(2588) トランボ ハリウッドに最も嫌われた男

【監督】ジェイ・ローチ
【出演】ブライアン・クランストン、ダイアン・レイン、ヘレン・ミレン、エル・ファニング、ディーン・オゴーマン
【制作】2015年、アメリカ

迫害を受けた映画脚本家の半生を描いた作品。

第二次世界大戦後のアメリカでは、共産党員がスパイとして迫害される世相となり、映画脚本家のダルトン・トランボ(ブライアン・クランストン)は映画界から疎外され、有罪判決を受けて投獄される。出所後も仕事を干されるが、友人のイアン・マクラレン・ハンター(アラン・テュディック)の名を借りて「ローマの休日」の脚本を書き、B級映画を配給しているフランク・キング(ジョン・グッドマン)に低質で大量の脚本を提供し、生活費を稼ぐ。「ローマの休日」はアカデミー賞原案賞を受賞。彼は仲間や家族を総動員させて脚本を書き続け、その中の一作「黒い牡牛」もアカデミー原案賞を受賞する。
名優カーク・ダグラス(ディーン・オゴーマン)は彼に「スパルタカス」の脚本を依頼。反共の強硬派ヘッダ・ホッパー(ヘレン・ミレン)はカークを脅すが、カークは屈しない。オットー・プレミンジャー監督(クリスチャン・ベルケル)も「栄光への脱出」の脚本を彼に依頼。カークとオットーはダルトン・トランボを実名で起用。「スパルタカス」を鑑賞したケネディ大統領は作品を称賛。反共の潮目が変わる。ダルトンは米脚本家組合ローレル賞を受賞。彼は受賞スピーチで、家族への感謝と反共派によるブラックリストの虚しさについて語るのだった。

古典映画のファンには見ごたえのある作品。アメリカ映画史の暗黒面を描いている。偏見や無知による人々の愚行に耐えるトランボを、反骨の勇者というよりは、娘(エル・ファニング)の誕生日を祝おうともしないひどい父親ぶりをも描くことで、家族を養うことに懸命な庶民といった描き方になっている。「ローマの休日」の映画のシーンは本物のオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックが出ていたが、「スパルタカス」は本物のカーク・ダグラスではなかったようだ。ただ、ほとんど本物の作品のようだった。本物だったのかな。

【5段階評価】4

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