(2546) ねこタクシー
【監督】亀井亨
【出演】カンニング竹山、鶴田真由、山下リオ、芦名星、甲本雅裕、内藤剛志、室井滋
【制作】2010年、日本
永森裕二の小説が原作。ねこを乗せたタクシードライバーの奮闘を描いた作品。
人付き合いが苦手で、学校教師を辞めてタクシードライバーになった間瀬垣勤(カンニング竹山)は、営業所内の業績はいつも最下位。ある日、彼が公園で昼食の弁当をとっていると、一匹の猫を発見。その猫は首に「御子神」という札をかけていた。昼食を終えた勤がタクシーの中で仮眠をとっている間に、その猫は勝手に車内に入ってきており、勤は驚く。そのまま客を乗せた勤は、猫のお陰で初めて乗客と談笑し、ねこを乗せたタクシー、「ねこタクシー」を思いつく。勤は、ねこババァと呼ばれている老女、松本スミエ(室井滋)の家を訪ね、そこに居着いていた御子神さんと、御子神さんに懐いている子猫のコムギを家に連れて帰る。妻の真亜子(鶴田真由)は猫の飼育に反対するが、いつもは父親に冷めた態度の娘の瑠璃(山下リオ)が勤の味方になり、真亜子が折れる。
勤は会社に内緒で猫をタクシーに乗せて営業を始める。すると、猫カフェのようだと乗客に歓迎され、営業成績が急上昇。同じ営業所で勤と同様に営業成績が芳しくない丹羽仁美(芦名星)は、勤が猫を乗せていることに感づき、自らもねこタクシーを実践。ところが、それが法律違反として問題となってしまう。保健所の宗像誠二(内藤剛志)は、ねこを狭い空間に拘束してタクシー営業することには否定的だったが、勤はねこタクシーの営業に必要な資格を一年かけて取得。営業所長の真泉(高橋長英)の協力も得て、勤は改めて宗像に資格取得を報告する。それでもねこタクシーに反対の立場の宗像に、勤は自分のねこタクシーに乗ってほしいと提案する。宗像は母親を連れて勤のタクシーに乗る。宗像の母親は猫に眼を細め、誠二が子どもの頃、動物に囲まれて暮らしており、飼っていた牛が売られると涙を流していたという思い出を語る。宗像はねこタクシーを認めるようになる。しかし、すでに15歳を超えていた御子神さんは寿命を迎えていた。勤は、御子神さんを見つけた公園で、御子神さんを抱いたまま昼寝をする。御子神さんはそのまま天命を全うする。
御子神さんと出会ったことで人見知りを乗り越えた勤は、再び学校の先生として新たな人生を歩むのだった。
ほのぼのとした作品。キレキャラのカンニング竹山が、気弱なタクシー運転手を演じているのが特徴的だが、演技はやや過剰で、大人しい人を演じるというのも意外と難しいものなのだなと思わされた。
【5段階評価】4
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