(2505) RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ
【監督】蔵方政俊
【出演】三浦友和、余貴美子、中尾明慶、吉行和子、小池栄子、中川家礼二
【制作】2011年、日本
妻との関係に苦闘する定年間際の電車運転士を描いた作品。「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の続作。
富山地方鉄道の運転士、滝島徹(三浦友和)は35年間無事故無違反の厳格な運転士。まもなく定年を迎えようとしていた彼に、妻の佐和子(余貴美子)は、かねてから望んでいた看護師職に就くことを相談。徹が激しく反対すると、佐和子は家を出て行き、働き始める。徹はあちこちに電話するが、居場所をつかめない。徹は娘の麻衣(小池栄子)に、佐和子の気持ちを考えるべきだと諭される。しばらくして佐和子が家に戻り、徹は働くことを認めるが、一時の気の迷いだと口にしてしまう。佐和子は怒り、自分の名前を記入し終えた離婚届を置いて家を出て行く。
徹が、新米運転士の小田友彦(中尾明慶)の運転する電車に指導係として同乗していると、雷の影響で電車が停止。電車に乗っていた井上信子(吉行和子)が、苦しんで倒れる。信子は佐和子の担当する終末期医療患者だった。現場にやってきた佐和子は電車に乗り込み、信子を介抱。電車は運行を再開し、信子は無事に搬送される。佐和子の姿を見て、徹は佐和子の仕事の尊さを知る。徹は佐和子に電話し、信子を救ったことへの感謝とともに、離婚届を提出したことを告げる。
徹の定年退職の日、最後の運転を終えた電車には佐和子が乗っていた。徹は佐和子に改めて婚約指輪を渡し、結婚してくださいとプロポーズ。二人は再び夫婦となり、徹は好きだった写真撮影を楽しみながら定年再雇用で運転士を続け、麻衣の産んだ初孫や、桜並木の下に立つ佐和子の写真を楽しそうに撮るのだった。
夫婦のすれ違いと愛を静かに描いた感動作だった。ただ、定年間近の平凡な運転士を演じるには、三浦友和はあまりにも男前で貫禄があり過ぎており、庶民感がなかった。光石研とかリリー・フランキーぐらいがよかった。
【5段階評価】4
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