(2474) Coda コーダ あいのうた
【監督】シアン・ヘダー
【出演】エミリア・ジョーンズ、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、トロイ・コッツァー、マーリー・マトリン、エウヘニオ・デルベス
【制作】2021年、アメリカ、フランス、カナダ
聾者の家族と暮らす女子高生が切り開く未来を描いた作品。第94回アカデミー賞作品賞受賞作品。
ルビー・ロッシ(エミリア・ジョーンズ)は歌が好きな女子高生。父のフランク(トロイ・コッツァー)、母のジャッキー(マーリー・マトリン)、兄のレオ(ダニエル・デュラント)は聾者で、ルビーは通訳の係を担いながら、フランクとレオとともに漁に出て生計を支えていた。
部活動を合唱部に決めたルビーは、音楽教師のベルナルド・ビラロボス(エウヘニオ・デルベス)に才能を見出され、マイルズ(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)とともにデュエットに抜擢される。
仲買人の搾取に悩まされていたフランクとレオは、自ら漁業組合を率いることを決意。ルビーは通訳として家族を助けざるを得ず、歌のレッスンに遅刻を繰り返す。家族と喧嘩したルビーは漁に出るのを拒むが、折悪しくそこに漁獲量を調べる調査員が同乗。耳の聞こえないフランクとレオだけが操業する船に危険を感じた調査員は沿岸警備隊を呼び出す。沿岸警備隊の接近に気づかなかったフランクとレオは、沿岸警備隊を無視したことで、健聴者なしでの操業を禁止されてしまう。ルビーは音楽大学への進学を諦め、家族の事業を手伝うことにする。
合唱部の発表会に、ルビーは家族を招待する。耳の聞こえない三人だったが、ステージで歌うルビーの姿に満足する。帰宅したフランクは、自分のために歌ってほしいとルビーに頼む。フランクはルビーの首元に手を当て、ルビーの歌を感じる。翌日は音楽大学の受験日。フランクは家族とともにルビーを車に乗せて試験会場に向かう。慌てて試験に臨んだルビーは、楽譜の準備もできておらず、アカペラで歌うことになる。そこにビラロボス先生が現れて伴奏を受け持つ。いつの間にか家族が客席に忍び込み、それに気づいたルビーは手話を交えて歌を披露。ルビーは試験に合格し、大学に通うことになる。家族に見送られて、ルビーは新たな一歩を踏み出すのだった。
聾者を穢れのない、不遇な存在としてではなく、喧嘩もすれば出会い系サイトにも手を出し、夫婦間の営みも積極的というポジティブな存在として描いているのが特徴的。手話を交えて歌うシーンは感動的だった。
【5段階評価】4
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