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2020年12月29日 (火)

(2281) G.I.ジョー

【監督】スティーブン・ソマーズ
【出演】チャニング・テイタム、シエナ・ミラー、マーロン・ウェイアンズ、ジョセフ・ゴードン=レビット
【制作】2009年、アメリカ

悪の集団と戦うヒーロー戦士達の活躍を描いたアクション作品。

兵器メーカーMARS社のマッカラン(クリストファー・エクルストン)はNATOの資金で、ナノテクノロジーを使った金属破壊兵器ナノマイトを開発。兵士のデューク(チャニング・テイタム)とリップコード(マーロン・ウェイアンズ)は、その輸送を請け負うが、ステルス機能を持った戦闘機に襲撃される。戦闘機から現れたのは元婚約者のアナ(シエナ・ミラー)だった。アナはナノマイトを奪おうとするが、G.I.ジョーの部隊が救出に現れ、アナは逃走する。G.I.ジョーの部隊に合流したデュークとリップコードは、クレイトン・アバナシー(デニス・クエイド)率いるG.I.ジョーの訓練を受け、部隊に仲間入りする。
アナはストームシャドー(イ・ビョンホン)とともにG.I.ジョーの基地に現れ、ナノマイトを強奪。ナノマイトの入った4つのミサイル弾頭のうち一つをエッフェル塔に発射。エッフェル塔は崩れ出す。デュークがナノマシンを停止する装置のボタンを押し、パリ崩壊は免れるものの、デュークはマッカラン側に捕らえられてしまう。
マッカランの基地が北極の海底にあることを突き止めたクレイトンは、基地に総攻撃をかける。マッカランの基地にいる謎の科学者は黒幕ザルタン(アーノルド・ボスルー)に、顔の変形を可能にする手術を施す。科学者の正体はアナの弟レックス(ジョセフ・ゴードン=レビット)だった。科学者の彼はかつてデュークとともに軍事作戦に参加するが、作戦中に爆発に巻き込まれてしまう。死んだと思われていたが、生きており、ナノテクノロジーに魅せられたマッドサイエンティストとなっていたのだった。爆発で顔の焼けただれたレックスは、恨みからデュークの顔にも手術を施そうとするが、心を入れ替えたアナがデュークを救出。発射されたナノマイトミサイルはリップコードが破壊し、デュークはアナを連れて基地を脱出に成功。潜水艦で逃走したレックスはG.I.ジョーの部隊に捕らえられる。世界に平和が訪れたようだったが、アメリカ大統領(ジョナサン・プライス)は顔を変えたザルタンに入れ替わっているのだった。

複数の精鋭が活躍するヒーローアクションもので「アベンジャーズ」にも似た雰囲気だが、一人一人は超能力者ではなく、厳しい訓練を積んだ兵士。秘密兵器や乗り物が数多く登場し、男の子がわくわくするような作りになっている。男の子向け人形玩具がタイトルになっているが、デュークとアナ、リップコードとスカーレット(レイチェル・ニコルズ)の男女の恋愛を織り交ぜている辺りは大人向けでもあり、戦闘シーンも、銃撃戦から剣での格闘、パリでのカーチェイスにラストの海中戦まで多岐にわたっていてできがよい。海中戦は宇宙空間での戦闘のようでもあり、決して子供だましのアクションではなく、大人も楽しめる本格的な特撮アクション映画になっている。個人的には、能力が超常的すぎて驚く感覚が麻痺してしまう「アベンジャーズ」より、本作のほうが楽しめた。今回はスターチャンネル1で視聴したが、ドルビーデジタルによるサラウンドもバッチリで、ミサイルや戦闘機が飛び交う効果音の迫力も素晴らしかった。
突っ込みどころはやはり、スネークアイズの回想で出てくる東京のシーン。はじめの広告だらけのビル街はいいとして、その後のスラム街は、外国映画によくある日本らしさに欠ける日本の風景。台所の柱には「無くし物の責任は寺ではありません」という謎の張り紙があり、しかも横書きで書かれた短冊を縦に貼っている。子ども時代のストームシャドーがしゃべると、住職は「英語で話せ」と命じる。英語を強要する宗派かよ、という強引な英語モードなのだが、冒頭の1641年のフランスのシーンも登場人物は何の断りもなく英語なので、日本のシーンも最初からみんな英語でいいんじゃないのという。しかもストームシャドーのしゃべっているのはどうやら韓国語だし。まあ、アメリカ人にはどうでもいいことなんだろうな。

【5段階評価】4

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