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2020年10月26日 (月)

(2217) オリエント急行殺人事件

【監督】ケネス・ブラナー
【出演】ケネス・ブラナー、ペネロペ・クルス、ジョニー・デップ、トム・ベイトマン、デイジー・リドリー、ジュディ・デンチ
【制作】2017年、アメリカ

オリエント急行の中で起きた殺人事件に名探偵が挑む推理劇。アガサ・クリスティの推理小説の映画化作品。

嘆きの壁で得意の推理を披露したエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、オリエント急行に乗り込む。隣の個室のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)は脅迫状を受け取っており、ポアロに警備を依頼するが、ポアロはラチェットが気に入らず、断る。翌日、ラチェットは個室内で死体となって発見される。胸には不揃いな複数の刺し傷があった。列車は雪崩の影響で脱線。ポアロは復旧を待ちながら捜査を開始する。
はじめはラチェットの秘書ヘクター・マックイーン(ジョシュ・ギャッド)が怪しまれたが、医師のアーバスノット(レスリー・オドム・Jr)が一緒にいたと彼のアリバイを証明。ポアロは、残された紙片の燃えかすをもとに、ラチェットがかつてアメリカで起きた少女誘拐殺人事件の犯人、カセッティであることを突き止める。ラチェットはアームストロング家の少女デイジーを誘拐して殺害。当時妊娠中だったデイジーの母親は死亡し、父親も自殺。犯人扱いされたメイドも自殺し、彼女を追い詰めたと世間に責められた担当検事も自殺していた。捜査を進めると、乗客のそれぞれが、何らかの形でアームストロング家にかかわっていることが判明していく。ポアロがその一人、デイジーの家庭教師だったメアリ・デブナム(デイジー・リドリー)に迫ると、彼女はついにラチェットへの殺意を表明する。すると突然、元狙撃兵の医師、アーバスノットがポアロに発砲し、ポアロは腕を負傷。アーバスノットは自分が真犯人だと宣言し、ポアロに襲いかかるが、駆けつけたポアロの友人ブーク(トム・ベイトマン)がポアロを助ける。
ポアロは、居並んだ乗客に対して二つの仮説を提示する。一つは、車掌になりすました何者かがラチェットを殺し、逃走を果たしたというもの。それはありえないとブークは否定する。もう一つは、ラチェットに恨みを持つ全員が犯人であるというものだった。全員が共謀し、ラチェットを抑えつけて一人一人がラチェットにナイフを突き立て殺害。互いのアリバイを証明し合う。それが事件の真相だった。ポアロは乗客に向かって、もし自分たちが罪人ではないと思うなら、自分を殺して口を封じろと言い、乗客の前に拳銃を置く。デイジーの祖母、ハバード夫人(ミシェル・ファイファー)は、自分だけが罪を背負うと叫び、銃を手に取り自らの喉元に向けて引き金を引くが、弾は入っていなかった。ポアロはそれを見て、静かに乗客に背を向け、立ち去る。
列車は復旧し、駅に到着。ポアロは、警察は一つ目の仮説を受け入れたと乗客に告げ、列車を降りる。彼は新たな殺人事件の解決のため、ナイル川に向かうのだった。

1974年の作品「オリエント急行殺人事件」に続く二度目の映画化作品。事件が起こってからのシーンは説明調になりがちだが、登場人物の感情を巧みに描いており、若い女性から老婆まで一人一人がラチェットに激しい怨みの一撃を食らわせる殺人現場の再現シーンは胸が震えた。家庭教師のメアリ・デブナムを演じたのは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の主人公レイを演じたデイジー・リドリー。こんなに美人だったっけと思うほどの美女だった。
続編も絶対に観ようと思えるできばえで、評価5にしてもいいぐらいだったが、赤いガウンの意味やハバード夫人が背中を刺される狂言の意味が説明不足と感じたため、1点下げた。

【5段階評価】4

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