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2020年8月13日 (木)

(2143) 山猫は眠らない4 復活の銃弾

【監督】クラウディオ・ファエ
【出演】チャド・マイケル・コリンズ、ビリー・ゼイン、アナベル・ライト、リヒャルト・サメル
【制作】2011年、アメリカ

優秀な狙撃手の父を持つ国連軍の兵士が、殺された仲間の復讐のために奮闘するアクション作品。「山猫は眠らない3 決別の照準」(2004)の続編。次作は「山猫は眠らない5 反逆の銃痕」(2014)。

国連軍に所属していた米兵ブランドン・ベケット(チャド・マイケル・コリンズ)は、命令無視の容疑で軍法会議にかけられようとしていた。彼は自らに起こったできごとを回想する。彼は国連軍としてコンゴに派遣され、上司のイェーガー大佐(リヒャルト・サメル)から避難を拒否している農場経営者のブラントを連れてくる指令を受ける。10人ほどの部隊で現地に向かうが、狙撃手に待ち伏せされ、部隊はほぼ全滅してブラントも死亡。逃げる途中で穴に落ちたブランドンは九死に一生を得、ハンターのマーティン・チャンドラー(パトリック・リスター)に救助される。ブランドンとマーティンは農場に戻り、一人で残っていたブラントの娘、ケリー(ケイラ・プリベット)を連れて何とか国境を越える。
基地に戻ったブランドンは、父親トーマス・ベケット(トム・ベレンジャー)の戦友、リチャード・ミラー(ビリー・ゼイン)と出会う。ブランドンは、仲間が殺された事件をまともに調べようとしないイェーガーに業を煮やし、復讐心をたぎらせるが、リチャードは狙撃手に復讐するなら敵を知る必要があると告げ、彼に狙撃手になることを勧める。しかしブランドンは待ち伏せて敵を狙う狙撃手は卑怯だと言って拒絶する。ブランドンは単身で仲間を殺した人物を探し出すため、基地を抜け出し、マーティンに再会。子どもをさらって兵士にしようとする反乱軍のアジトに向かい、子ども達を救出する。そこにリチャードが現れ、ブランドンに協力する。リチャードは仲間を殺した狙撃手は、自分の育てた狙撃兵、マシエロ(ジャスティン・ストーリーダム)だと見抜く。ブランドンはマシエロをおびき出すため、基地に連絡をし、合流地点を告げる。ブランドンと恋仲になったエレン・アブラモウィッツ中尉(アナベル・ライト)が仲間とともに現場に現れるが、エレンとブランドンは大勢の兵士に囲まれてしまう。リチャードの援護もあり、何とか兵士達を退け、エレンを逃がしたブランドンだったが、リチャードはマシエロに撃たれてしまい、ブランドンとマシエロの一騎打ちとなる。夜まで耐えたブランドンは、石油タンクを爆破して暗視スコープを覗くマシエロの目をくらませると、背後に回り、マシエロの息の根を止める。
ブランドンの供述は終わり、ブランドンはイェーガーの屋敷に侵入。黒幕はイェーガーだった。彼は、ブラントを仲介人にして国連軍の武器を反乱軍やコンゴ軍に横流ししていたが、ブラントが邪魔になり、マシエロに命じて殺害させたのだった。イェーガーは逮捕され、ブランドンにはリチャードから新たな任務が告げられるのだった。

3作目までのトーマス・ベケットから、その息子のブランドン・ベケットに主役の座が移った本作。だいたいこうしたシリーズは後ろの作品になるほど派手なだけで大味になったりマンネリ化したりするものだが、本シリーズは毎回できがいい。本作も、最後にぶち切れたイェーガーが銃を振りかざしてブランドンに向かっていって無残な死を迎えたりするような結末にはせず、よくあるパターンだが自供を録音されて堕ちるという抑制の効いた終わり方になっていて、好感が持てる。また、世界各地を舞台にしている点も見所で、1作目の南米のジャングル、2作目は東欧の市街地、3作目はアジアで4作目の本作はアフリカ。景観を見せるだけではなく、各地の政情も織り交ぜ、ただのアクション作品というだけではない品がある。「午後のロードショー」は嫌いな番組だったが、本シリーズを取り上げてくれたのはグッジョブ。ただエピローグを迎える辺りで番宣を画面下部にどんと出すのは相変わらず。字が邪魔というより、もうこの後には何も起きないのか、と気づいてしまうのが興ざめなんだが、テレビ東京の映画を愛する関係者の方、やめてくれないもんでしょうかね。

【5段階評価】4

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