(2039) カウボーイ&エイリアン ロング・バージョン
【監督】ジョン・ファブロー
【出演】ダニエル・クレイグ、ハリソン・フォード、オリビア・ワイルド、サム・ロックウェル
【制作】2011年、アメリカ
西部開拓時代の地球にやってきたエイリアンとカウボーイ達との死闘を描いた作品。
ある男(ダニエル・クレイグ)が、見覚えのない頑丈な腕輪をつけた状態で、一人荒野で目覚める。男は盗賊団のボス、ジェイク・ロネガンだったが彼にその記憶はない。地域の実力者ウッドロー・ダラーハイド(ハリソン・フォード)は、粗暴な振る舞いで捕まった息子(ポール・ダノ)を取り返そうと街に戻るが、そこに謎の飛行物体が現れ、街を破壊し、機体からロープのようなものを飛ばして人々を捕らえて連れ去る。するとジェイクの腕輪が反応。武器だと直感したジェイクはそれを使って飛行物体を撃ち落とす。街からは人を襲って負傷した生物が逃げ去る。
連れ去られた人々を救い出すため、ウッドローとジェイクは手を組み、街の人々とともに逃げた生物の足跡を追う。彼らは再び飛行物体の襲撃に遭う。ジェイクと行動を共にしていた女性エラ(オリビア・ワイルド)が生物に襲われて負傷し、息を引き取る。ところが彼女の遺体を火にくべると、彼女は炎の中から蘇る。彼女は別の星から来た存在だった。インディアンを介して、彼女は顛末を説明する。飛行物体の生物は金(きん)を目的に地球に来ており、人間の弱点を探るために人々を連れ去っていた。やがて大群でやってきて人間を滅ぼすだろう、我々の星も住む場所を失った、力を合わせて宇宙人を倒すべきだ、とエラは説明する。インディアンの儀式により、ジェイクは記憶を取り戻す。彼は妻とともに宇宙船に連れ込まれ、妻は殺されていた。彼は宇宙人が外した腕輪をとっさに奪って反撃し、宇宙船から逃げたところで記憶を失っていたのだった。
ウッドローらとインディアンは手を組み、ジェイクはかつての盗賊仲間を引き入れる。彼らは宇宙船の場所にたどり着くと、宇宙人との死闘の末、捕らわれた人々を救い出す。エラは単身で宇宙船の心臓部に入り込み、宇宙船を破壊。街に平和が戻るのだった。
絵に描いたようないがみ合いをしていた人同士が手を取り合って、凶悪で無慈悲な共通の敵を倒すという、ただただ痛快な作品。タイトルがしょぼいので、どうかと思ったが、俳優は本格的で面白かった。ただまあ、ジェームズ・ボンドとインディ・ジョーンズが登場している割には、トンデモ映画だったと言えるだろう。
まず、地球に宇宙船で飛んでくるほどの高度な技術を持ったエイリアンが、言語も持たないようなただただ凶悪で野蛮な宇宙人という設定が、ご都合主義の最たるもの。人体を粉砕するレーザー銃のようなものを持っていながら、肉弾戦で戦って返り討ちに遭ったり子どもの扱うナイフで一撃死したり、そもそも防護服も着ている様子もなく素っ裸で戦ってるし。そして問答無用に人を殺していながら、さらった人は生かして置いておく理由もよく分からない。宇宙人の一撃で即死する仲間が続出する中、ジェイクとウッドローは弾も当たらなければ敵に殺されることもないというのもお約束の通り。そういう点でのひねりは全くない作品だった。
【5段階評価】4
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