(1914) 聖の青春
【監督】森義隆
【出演】松山ケンイチ、東出昌大、リリー・フランキー、竹下景子、染谷将太
【制作】2016年、日本
大崎善生の小説を映画化した作品。実在の棋士、村山聖の生涯を描いている。
少女漫画「いたずらなKiss」が好き。麻雀が好き。酒が好き。7段になった村山聖(松山ケンイチ)は、祝賀会に遅れ、スピーチでは「森師匠(リリー・フランキー)からは酒と麻雀を教わったぐらい」と笑いを取る。聖のライバルの羽生善治(東出昌大)は7冠を達成。聖は羽生を倒して名人となることを期して、大阪から東京に活動拠点を移す。聖には、尿からタンパク質が出てしまうという持病、ネフローゼがあり、ついに膀胱癌を発症してしまうが、酒に浸る生活は改まらない。タイトル戦で羽生を倒した聖は、その夜、羽生と二人で杯を傾け、将棋への熱い思いを語り合う。
人工膀胱の手術を受けた聖は、看護師が待機する中で羽生との対局に臨む。周囲が聖の勝利を確信した瞬間、聖は悪手を指し、敗戦を喫する。その後、聖は陥落したB級から這い上がる大活躍を見せるが、1998年8月8日、29歳の若さで帰らぬ人となる。将棋記者の橋口(筒井道隆)は聖の記事を書き上げ、奨励会を脱会した聖の弟弟子、江川(染谷将太)に原稿を託す。将棋会館を出た江川は、そこに聖の面影を見るのだった。
松山ケンイチが自らの体重を激増させて撮影に臨んだ一作。羽生役の東出昌大も棋士の振るまいが板に付いており、見応えのある一作。もっと自分の体を大事にしていれば、と悔やまれるが、太く短く生きた村山聖に共感するところが大きかった。
【5段階評価】4
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