(1876) インフェルノ
【監督】ロン・ハワード
【出演】トム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、オマール・シー、シセ・バベット・クヌッセン
【制作】2016年、アメリカ
人類を半減させる病原菌をまき散らそうとする革命家に立ち向かう宗教学者の活躍を描いた作品。「ダ・ヴィンチ・コード」(2006)シリーズの第3弾。「天使と悪魔」(2009)の続編。
宗教学者のロバート・ラングドン(トム・ハンクス)は、病院の一室で目を覚ます。治療を担当しているシエナ・ブルックス(フェリシティ・ジョーンズ)は、彼が頭を銃で撃たれており、一時的な記憶障害になっていると説明する。彼の元に、警察を名乗る女性(アナ・ウラル)が面会に現れるが、彼女は殺し屋で、看護師を銃撃してロバートに向かってくる。シエナとロバートは何とか別の扉から脱出し、タクシーで逃走する。
ラングドンが持っていた葉巻型のプロジェクターには、ボッティチェリの「地獄の見取り図」が収められていた。絵の中にメッセージが書き込まれており、それは大富豪のバートランド・ゾブリスト(ベン・フォスター)によるものだった。彼は増えすぎる人口が人類の破滅を招くと考え、人類を半減させるウィルスを撒こうとしていた。絵はウィルスのありかを示す鍵だった。ラングドンは領事館に連絡を入れ、保護を求めるが、やってきたのは女殺し屋バエンサだった。二人はさらに逃走。女殺し屋は、雇い主のハリー・シムズ(イルファーン・カーン)に連絡。シムズはゾブリストから仕事を請け負っていたが、彼が自殺したことから、彼に託されていた映像を確認することにする。
ラングドンとシエナはフィレンツェの五百人広間に向かう。そこにはダンテのデスマスクが展示されているはずだったが盗まれており、監視映像を確認すると、盗んだのはラングドン自身だった。ラングドンとシエナは隙を突いて監視室から脱出。そこに女殺し屋バエンサが現れる。屋上伝いに逃げようとしていた二人はバエンサに追われるが、バエンサに気づかれなかったシエナが彼女の足下を攻撃。バエンサは床に落下して絶命する。
ダンテのデスマスクを発見したラングドンとシエナは、裏面に書かれていたメッセージから次の手がかりを得る。そこに、WHO(世界保健機関)のクリストフ・ブシャール(オマール・シー)が現れる。彼は、ラングドンが記憶を失った日に会おうとしたのは自分で、WHOの上官のエリザベス・シンスキー(シセ・バベット・クヌッセン)が私欲のためにウィルスを手に入れようとしているのだと説明。三人は列車でベネツィアに向かう。しかし道中、ラングドンは、ブシャールが嘘をついていることを見抜き、彼に不意打ちを食らわせて逃走する。その頃、ゾブリストの映像を確認したシムズは、自分が人類半減計画の片棒を担がされていたことを知り、エリザベスに接近。ウィルス拡散を防ぐために協力することを申し出る。
シエナとベネツィアに向かったラングドンは、真の目的地はインスタンブールであることに気づく。追ってきたブシャールに気づいた二人は、建物の地下から逃げようとし、地上に出る重い柵を通りの売り子に持ち上げてもらって、まずシエナが脱出する。ところがシエナは、ラングドンを助けず、柵を閉めてしまう。彼女はゾブリストのかつての恋人で、彼の計画を実行に移すためにこれまでラングドンと行動をともにし、ゾブリストの残した謎をラングドンに解かせていたのだった。取り残されたラングドンは、追ってきたブシャールに捕まってしまう。ブシャールは拳銃を突きつけてラングドンからウィルスの場所を聞き出そうとするが、そこにシムズが現れ、ブシャールを瞬殺。シムズは、ラングドンが撃たれて記憶を失ったのは、シムズの組織がシエナとともに仕組んだ狂言であったと説明。二人はエリザベスと合流し、イスタンブールの地下貯水池に向かい、ウィルスを探す。シエナもまた、仲間とともに起爆装置を手に現場に入る。シムズはシエナの仲間と相打ちとなり、シエナは携帯での起爆ができないと知ると、自ら起爆装置を操って自爆する。爆発により、ウィルスの収められた袋はやぶれるが、ぎりぎりでエリザベスが密閉装置にウィルスを格納していた。ウィルスの拡散は未然に防がれる。ラングドンはダンテのデスマスクをもとに戻し、ベッキオ宮殿を去るのだった。
有名な観光拠点を舞台に繰り広げられるサスペンスは、多少なりとも知識を持つ者にとってはいろいろと想像を刺激される。序盤の投身自殺や、女殺し屋が天井を突き抜けて落下するシーンはリアル。ストーリーは多少複雑なので、2回ぐらい観た方が理解できる。
マクガフィンとなるウィルスについては、本気で拡散する気なら、起爆しないと撒かれないなんていうまどろっこしいことをする必要はないとしか思えず、ウィルスを格納する密閉装置も、何だか赤から緑に変わるライトが付いていたりするのが、まあ分かりやすくするためなんだろうけどもちょっとチープだった。あらためて自分のブログを見直してみると、第1作のブログをまだ書いていなかった。観たはずなので、多分ブログを書き始める前だったんだろう。
【5段階評価】4
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