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2019年4月30日 (火)

(1872) イコライザー

【監督】アントワーン・フークア
【出演】デンゼル・ワシントン、クロエ・グレース・モレッツ、マートン・ソーカス、ジョニー・スカーティス
【制作】2014年、アメリカ

悪の組織を相手に闘う寡黙な戦闘のプロフェッショナルを描いた作品。続編は「イコライザー2」(2018)。

ボストンのホームセンターで働くロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、24時間営業のダイナーで読書をするのが日課。若い娼婦のアリーナ(クロエ・グレース・モレッツ)は穏やかなマッコールに話しかけるようになる。彼女はロシア系のマフィアに雇われていたが、暴力的な客に抵抗したため、見せしめにICU送りになるほどの暴行を受ける。マッコールはマフィアの店に出向き、ボスのスラビィ(デビッド・ムニエ)に9,800ドルを差し出して、彼女を自由にするようにと申し出るが、マフィアは9,800ドルなら1ヶ月だけだ、彼女は若いからボロボロになるまでこき使うと言い返す。マッコールは店を出るドアの手前で立ち止まって振り返ると、ワインのコルク抜きや店内の若者が持つナイフや銃の位置を目で確認。スラビィの方に歩み始める。取り囲んで襲ってくる連中をあっという間に次々と葬り去り、ボスのスラビィは首を銃で撃ち抜かれ、絶命する。
総元締めのプーシキン(ウラジミール・クリッチ)の命を受け、元KGBのテディ(マートン・ソーカス)がボストンに送り込まれる。彼は強引なやり口でスラビィ殺害の捜査を開始。対抗組織に疑わしい点はなく、やがてテディは、監視カメラに映っていたマッコールにたどり着く。テディは、警官の振りをして自らマッコールの家に向かい、マフィアのいた店に行ったかを尋ねる。マッコールはピロシキを食べに行ったとしらばっくれ、逆にテディに向かって、警官なら名刺をよこせ、なぜ自分の所にたどり着いたのか、と問い返す。テディは、我々のやり方だ、と言って立ち去る。相手がマフィアの関係者だと確信したマッコールは、古い知人に会いに行く。彼は元CIA捜査官だった。彼の上司から情報を得たマッコールは、マフィアの手先となっていた警官のフランク(デビッド・ハーバー)を脅してマフィアのアジトを突き止めると、そこを壊滅させ、取り引きしていた石油タンカーを爆破する。アメリカ東部での活動をほぼ無力化されて立場を失ったテディは、マッコールのホームセンターの仕事仲間を人質に取り、タンカーを爆破した港に来るよう脅すが、マッコールはホームセンターに向かい、占拠していたマフィアの組員を倒し、警備員になったばかりのマッコールの友人、ラルフィ(ジョニー・スカーティス)に仲間と逃げるように指示する。そこにテディが手下を連れて現れる。マッコールはホームセンターの電気を消し、暗闇の中で有刺鉄線や電気ドリルを使って手下を次々と葬る。一人とは取っ組み合いとなり、何とか相手を倒す。床に倒れていたマッコールの背後に現れたのはラルフィだった。マッコールを助けに来たのだ。テディは手下の一人とともに、マッコールとラルフィを銃で追い詰めるが、ラルフィが配電室に向かって電気を付ける。その瞬間、電子レンジが動き出し、中に入っていた薬品が爆発して一人が死亡。配電室に向かったテディの後ろから、マッコールがネイルガンでテディを亡き者にする。配電室から呆然と見ているラルフィを背に、マッコールはホームセンターを立ち去る。モスクワに渡ったマッコールは、プーシキンの屋敷に乗り込み、プーシキンを感電死させる。立ち去るマッコールの足下には、皆殺しにされたプーシキンの手下が倒れているのだった。
再び目立たない暮らしに戻ったマッコールのもとに、アリーナがやってくる。マッコールは、彼女に10,000ドルを密かに渡しており、彼女はそれを組織からの口止め料だと思っているようだった。アリーナは歌手を夢見て新たな暮らしを始めることを決意。マッコールのほおに口づけをして立ち去っていく。マッコールは満足げにそれを見送る。マッコールはいつものダイナーでネット掲示板を見ている。彼は困っている人の手助けをすることに決めたのだった。

圧倒的に強く、寡黙でかっこいいヒーローをデンゼル・ワシントンが演じており、勧善懲悪の爽快な作品。悪役の悪者っぷりも、まあ、言うことがゲスすぎて分かりやすいっちゃあ分かりやすいのだが、あまり安っぽくなく、よかった。とはいえ、人を殺したわけでも、襲いかかってきたわけでもない相手を容赦なく惨殺する展開には、映画としてなら楽しいが、実際ならやりすぎだし、最後のプーシキンの屋敷も、手下もろとも皆殺しというのは、マッコールの圧倒的強さを示すための演出だとしても、よく考えたらやりすぎ。ホームセンターのシーンでも、一人を電気ドリルで惨殺した割に、次の敵を素手の格闘で倒すというのは、ラルフィとのからみにつなげるための展開として必要だった訳だが、芸がなかった。それでも、痛快な作品だったことは素直に評価。続編も観てみたい。

【5段階評価】4

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