(1781) アントマン
【監督】ペイトン・リード
【出演】ポール・ラッド、マイケル・ダグラス、エバンジェリン・リリー、コリー・ストール
【制作】2015年、アメリカ
体を小さくし、アリを操る能力を持つアメコミ・ヒーロー、アントマンの活躍を描いたSFアクション。
ハッキングにより悪徳企業の利益を被害者に還元したものの、犯罪者として服役していたスコット・ラング(ポール・ラッド)が刑期を終え、出所する。彼を待っていたのはかつての犯罪仲間、ルイス(マイケル・ペーニャ)だった。スコットには、一人娘のキャシー(アビー・ライダー・フォートソン)がいたが、妻のマギー(ジュディ・グリア)とは離婚しており、その婚約者となったパクストン(ボビー・カナベイル)とともに、スコットがキャシーに会うことに反対していた。しかしキャシーはパパが大好きで、パパのことをヒーローだと考えているのだった。
犯罪に手を染めることを拒否していたスコットだったが、養育費を入れれば娘に会わせるとマギーに言われ、仲間の進める金庫破りに挑戦する。科学の知識を駆使して金庫破りに成功したスコットだったが、中に入っていたのはライダー・スーツのような服だった。いぶかしみながらもそれを持ち帰ったスコットは、それを着用。手元のボタンを何気なく押すと、体がアリの大きさに縮んでしまう。驚くスコットに、遠隔で話しかける男がいた。男の名はハンク・ピム(マイケル・ダグラス)。彼は原子間の距離を縮める技術を開発し、そのスーツを着て正義の味方アントマンとして活躍していた。ピムは技術の悪用を恐れ、生物を縮小できる技術を隠していたが、悪者の共同研究者、ダレン・クロス(コリー・ストール)が技術開発を進め、同じ能力を持つイエロージャケットを開発。それを闇の組織に売ろうとしていた。ピム自身は自分の体がアントマンになることに耐えられなくなったことから、アントマンになれる人物としてスコットを見いだし、クロスの悪巧みを阻止しようとしていた。ピムの娘、ホープ(エバンジェリン・リリー)は自分がアントマンになると主張するが、ピムは断固としてそれを許さなかった。それは、ピムの妻、ジャネットがアメリカに向かって発射されたミサイルを無力化するために自らを分子レベルに小さくしてミサイルに侵入し、その結果、量子論の世界に入り込んで戻れなくなって消えてしまったことから、ホープが同じ道を歩むことに反対していたためだった。スコットは、自分に課された役割に始めは躊躇するものの、娘のためにアントマンとなることを決意。体の大きさを自由に変えたり、格闘技やアリを操る訓練をして、アントマンとしての能力を身につける。かつての犯罪仲間達も味方に加え、大量のアリをしたがえ、イエロージャケットのある施設に侵入する。
待ち構えていたクロスは、ピムがアントマンスーツを着たスコットを施設に送り込んでくることを予期していた。スコットはイエロージャケットを格納していたケースの中に閉じ込められてしまう。クロスは闇の組織ヒドラにイエロージャケットを売り、その場にいたピムを射殺しようとするが、スコットは巨大化するチップを使ってそれを阻止。クロスはイエロージャケットを持ってヘリで逃走する。
クロスを追ってヘリに乗り込んだスコットだったが、クロスはイエロージャケットを着て応戦。民家のプールに落下し、戦い続ける二人のところにパクストンがやってきて、スコットは逮捕されてしまう。クロスはキャシーのもとに行き、スコットをおびき寄せる。スコットは何とかパトカーを抜け出し、キャシーの部屋でクロスと死闘を繰り広げる。スコットは娘を守るため、分子レベルの大きさになってクロスを倒すと、ピムにいじるなといわれていたラジエーターに細工し、もとの大きさに戻ることに成功する。キャシーを助けてもらったパクストンは、スコットのことを認めるようになる。ピムは、ホープのための女性用スーツ、ワスプの開発に着手するのだった。
冴えないパパが子供のためにがんばるという設定が、ベン・スティラーが主役を演じた「ナイト ミュージアム」を彷彿とさせた。序盤に出てきたマイケル・ダグラスが、いわゆる友情出演的な存在かと思ったら、どっぷり準主役だったのにも驚いた。いろいろ科学的には気になることもあったが、映像はリアルで没入感があり、楽しい作品だった。
【5段階評価】4
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