(1732) 四月は君の嘘
【監督】新城毅彦
【出演】広瀬すず、山崎賢人、石井杏奈、中川大志、檀れい
【制作】2016年、日本
新川直司原作漫画の実写映画化作品。ピアニストの男子高校生とバイオリニストの女子高校生の出会いと別れを描く。
母(檀れい)の死をきっかけにピアノが弾けなくなった男子高校生、有馬公生(山崎賢人)は、幼なじみの澤部椿(石井杏奈)と渡亮太(中川大志)と仲良し。ある日、椿が同級生の宮園かをり(広瀬すず)を渡に紹介する。友人Aとして参加した公生は、かをりのバイオリンコンクールを聞きに行き、彼女の自由奔放な演奏を目にする。かをりは、本戦の伴奏に公生を指名。断る公生だったが、かをりの涙ながらの訴えに負け、ステージに立つ。しかし、いつものようにピアノの音が聞こえない症状が現れ、演奏を中断。かをりは公生の方を振り返ると、笑顔で「アゲイン!」と告げる。気持ちが楽になった公生はかをりと見事な演奏をなしとげ、観客の万雷の拍手を浴びる。
少しずつピアノに向き合えるようになった公生は、次第にかをりへの恋心を募らせていく。ところがかをりは、難病を患っており、入院してしまう。かをりに素直になれない公生は、見舞いに行くこともできない。公生がかをりを好きだと見抜いた椿は、かをりは渡が好きなんだから公生は私のことを好きになるしかない、と不器用な告白をする。驚く公生だったが、椿に勇気をもらい、ついにかをりに「好きです」と告白をする。しかし、かをりの容態はすでに相当悪くなっていた。公生はピアノコンクールへの出場を決意。本戦の日。公生は手術に向かうかをりに届けとばかりにピアノを奏でる。すると公生の目の前に、白いドレスを着たかをりが現れる。二人はステージでともに演奏。そしてかをりの姿はゆっくりと消えていく。
春になり、公生はかをりからの手紙を読む。そこには、実はかをりは渡が好きだと嘘をついて公生に近づいていたことが綴られていた。公生はかをりの手紙を読みながら涙する。いつものように椿と渡が音楽室に現れ、三人は窓を開けていなくなったかをりのことを想うのだった。
広瀬すずのバイオリン演奏のシーンが素晴らしいできばえ。相当練習をしたのだろう。音と動きがほぼぴったりと遭っていて、本当に彼女が弾いているような、引き込まれる映像だった。音楽ものは感動しやすい面はあるが、本作の演奏シーンは素直に感動できるものが多く、何度も目頭が熱くなった。ヒロインが重病で死んでしまうという設定は本当に食傷気味なので、そこまでしなくてもいいのにな、というのはあるが。
【5段階評価】4
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