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2018年1月14日 (日)

(1676) ファイナル・デッドコースター

【監督】ジェームズ・ウォン
【出演】メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ライアン・メリマン、アマンダ・クルー
【制作】2006年、アメリカ

死の運命から逃れようとする若者たちの奮闘を描いたホラー。「デッドコースター」の続編。

卒業パーティで、夜の遊園地を楽しむ若者たち。男女4人でジェットコースターに乗ろうとしていたウェンディ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、ジェットコースターが発車する直前に、コースターが事故を起こして全員が死亡する予知夢を見て、コースターを無理矢理降りる。ウェンディが騒いだことで何人かが同時に降りるが、ウェンディの恋人だったジェイソン(ジェシー・モス)と友人のキャリー(ジーナ・ホールデン)はそのまま乗せられ、事故に巻き込まれて死亡する。キャリーの元恋人でウェンディの横に乗っていたケビン(ライアン・メリマン)は、かつてウェンディと同様に死の予知夢を経験をした人の話をしようとするが、失意に沈んだウェンディは彼の話を聞かず、家に帰る。ウェンディと同時にジェットコースターを降りていたアシュレイ(シャーラン・シモンズ)とアシュリン(クリスタル・ロウ)は、日焼けマシンに二人で入るが、事故によって日焼けマシンが暴走して焼死する。不審に思ったウェンディはケビンに相談。二人でドライブスルーに入って順番を待っていると、後ろの坂から無人のトラックが坂を下ってくる。二人はフロントガラスを蹴り破ってなんとか脱出するが、前の車に乗っていた男は、後ろの車のエンジンのファンが頭を直撃し、頭を削り取られて即死する。死んだ男は、やはりコースターを降りていたフランキー(サム・イーストン)だった。
ウェンディは、死の原因が、自分が当日撮った写真に暗示されていることを発見。また、過去の同様の事件から、死の順番がジェットコースターの席の順であることを予想し、次の犠牲者となるはずのルイス(テキサス・バトル)に、ハンマーや剣のようなものを避けるよう忠告するが、アメフト選手としてウェイトトレーニングに夢中のルイスは全く聞く耳を持たない。彼がウェイトトレーニングをしていると、はずみで真上に飾られていた二本の剣が額から外れるが、それは振り子のようになるだけでルイスには届かなかった。興奮してルイスがトレーニングマシンのバーを振り上げると、マシンのおもりが外れ、彼の頭を挟み潰してしまう。
二人は、次に死の運命が降りかかるはずのイアン(クリス・レムシュ)とエリン(アレックズ・ジョンソン)のもとを訪ねる。二人は日曜大工ショップで夜勤をしており、イアンはネイルガンで鳩を追い払うと、フォークリフトを粗雑に扱いながら作業をしていた。ウェンディとケビンは二人の元を訪ねて、二人に死の危険が迫っていることを必死で説得。イアンは、死ぬ順番が代われば、死から逃れられるのでは、と自説を語る。それはまるで最後に死ぬはずのウェンディにみんなのために死ねと言っているようにも聞こえた。ウェンディは、写真の映像から、イアンの頭上にある木杭が危険だと察知し、イアンにそこからどくよう叫ぶ。イアンの雑な運転によって動き出した無人フォークリフトによって、棚の上のものが大量にイアンに降り注ぐが、ウェンディとケビンが助けたことで彼は一命を取り留める。しかし、後ろに倒れ込んだエリンの後頭部に、誤作動したネイルガンが無数の釘を打ち込んでしまい、エリンは息絶える。
ウェンディはケビンに言われ、自分たちの写真を確かめる。ウェンディは真っ暗闇の写真、ケビンは顔に強い光を浴びた状態で写っていた。ジェットコースターの写真に写っていたブレスレットから、妹のジュリー(アマンダ・クルー)が危ないと気づいたウェンディは、三百年祭に向かったジュリーのもとに車を走らせる。三百年祭の花火の打ち上げが始まったとき、少年のいたずらの爆竹に興奮した馬が暴走し始め、馬のつながれていたロープがジュリーの首にからまり、ジュリーは馬に引きずり回される。馬が脱穀機を飛び越え、その細い歯がジュリーに襲いかかろうとしたそのとき、ケビンが綱を剣で断ち切り、ジュリーは事なきを得る。ところが花火に興奮した馬が再び走り出し、跳ね飛ばした旗が、ジュリーを心配してかけつけていたジュリーの女友達のペリー(マギー・マ)の体を貫き、ペリーは即死する。ケビンが危ないと気づいたウェンディは、バーベキューのガスの爆発に巻き込まれそうになっていたケビンをなんとか助けることに成功。彼を救急室に連れて行こうとする。そこにイアンが現れる。自分の死の順番を飛ばされたことに気をよくしたイアンは、ウェンディを激しく挑発。しかし、花火の暴発によってクレーンのアームが落下し、イアンは体を真っ二つにされて死ぬ。
5ヶ月が過ぎ、ウェンディは友人と地下鉄に乗っていた。車両の番号が死を暗示する180番であることや、車内広告が日焼けサロンや日曜大工店であるなど、車内のあらゆるものが仲間の死に関わるものであったことから、嫌な予感がしたウェンディは電車を降りようとするが、偶然乗り込んできたジュリーに鉢合わせし、そのまま電車に残ってしまう。不安を口にするウェンディに、ジュリーは、順番で言えば自分やケビンが死んでいないのだから大丈夫だと話し、ウェンディを安心させる。ところが、同じ車両にはケビンも乗っていた。戦慄するウェンディ。すると、地下鉄内のネズミが転轍機をショートさせてしまったことで地下鉄が暴走を始め、ジュリー、そしてケビンが次々と死んでいく。車両から投げ出されながらも生きながらえたウェンディだったが、そこに別の地下鉄車両が突っ込んでくる。悲鳴を上げるウェンディ。ふと我に返ると、それは予知夢だった。ウェンディは慌ててケビンとジュリーにそのことを告げるが、もはや地下鉄の車両から脱出するすべはない。3人は叫びながら車両のドアを揺するしかないのだった。

前作とほぼ同様の筋書きだが、もはや定番化していて安定の仕上がり。人が無残に死ぬ様子の描写は、やはり地上波では限界があるが、今回はCS「ザ・シネマ」の無料放送だったので、ばっちり映像を楽しむことができた。
死の伏線が次々と張られ、いや~んな予感がしてきたときに、死の連鎖が始まる。日焼けサロンではほぼ全ての伏線が死につながっていくのだが、日曜大工店では、いくつかは不発になったりして、ほっとした瞬間に残酷な死が訪れるパターンもあり、展開に工夫がある。こうやって見てみると、日常生活って、意外と死と隣り合わせの中で成り立っているんだな、とも思うのだった。

【5段階評価】4

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