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2017年10月23日 (月)

(1628) パトリオット・ゲーム

【監督】パトリオット・ゲーム
【出演】ハリソン・フォード、アン・アーチャー、ショーン・ビーン、ソーラ・バーチ
【制作】1992年、アメリカ

テロリストの復讐の標的とされた男の奮闘ぶりを描いた作品。「今そこにある危機」は本作の続編。

家族でロンドンに来ていた元CIAのジャック・ライアン(ハリソン・フォード)は、テロリスト組織IRAがホームズ卿を襲撃する現場にたまたま出くわす。ジャックはとっさにテロリストの一人、ショーン(ショーン・ビーン)に飛びかかり、彼の落とした拳銃を奪い取ると、攻撃してきたテロリストを射殺。ホームズ卿の誘拐は未然に防がれ、テロリストは退散。撃ち殺されたIRAのメンバーはショーンの弟だった。ショーンは逮捕されるが、激しい憎悪の目をその場に座り込むジャックに向ける。ジャックは公判でショーンと相まみえる。ショーンはジャックを罵り、ジャックの顔に不安が広がる。
アメリカに戻ったジャックは、妻の懐妊を喜ぶ。しかし、ショーンの護送車が襲撃され、ショーンが脱走したとの連絡が入る。ジャック自身にも刺客が送り込まれたが、それに気づいたジャックは反撃し、刺客は守衛に射殺される。ジャックは妻キャサリン(アン・アーチャー)に電話をかけ、警察に逃げるよう伝えるが、ジャックに恨みを持つショーンは、キャサリン(アン・アーチャー)と幼い一人娘のサリー(ソーラ・バーチ)の乗った車を襲撃。車はフェンスに激突して大破。キャサリンは軽傷だったがサリーが脾臓を除去するほどの重傷を負う。
ジャックはCIAに復帰し、テロリストの情報を収集。女性テロリストのアネット(ポーリー・ウォーカー)とはげ頭の書店員の映像からキャンプ地を特定し、テロリストを壊滅させる。アメリカではジャックの叙勲を兼ねたホームパーティが開かれていた。そこにはホームズ卿のほか、IRAのスパイと化していたホームズ卿の秘書、ジェフリー・ワトキンス(ヒュー・フレイザー)も招かれていた。ワトキンスは屋敷の中の護衛を射殺。テロリストのリーダー、ケビン(パトリック・バーギン)、アネット、そして復讐に燃えるショーンが屋敷に突入する。目的は身代金目的のホームズ卿の誘拐。ジャックはワトキンスが敵側の人間であることを見抜き、縛り上げて地下室に送り込み、2階にいた家族を連れ戻してホームズ卿とともに地下室に身を潜めるが、テロリストたちは地下室に突入。ジャックらはワトキンスから脱出用ボートの存在を聞き出し、地下室を脱出してボートの方に向かう。ワトキンスはテロリストの銃撃に巻き込まれて死亡する。
ケビンらがそれを追い、先行するボートをもう1台で追いかける。しかし、ボートに乗っているのはジャックだけだった。ケビンとアネットはホームズを追うため引き返そうとするが、ジャックへの恨みが極限まで募ったショーンはそれを拒否。制止するケビンとアネットを撃ち殺してしまう。ショーンはマシンガンでジャックの乗るボートを滅多撃ちし、弾が切れると炎上したジャックのボートに飛び移る。波立つ水面を疾走するボートの上で、二人のつかみ合いが始まり、最後はジャックがショーンを押し倒し、ショーンはボートの床にあったブレードが体に突き刺さり、絶命する。ジャックは家族との平和な生活に戻り、生まれ来る子供の性別をサリーとともに楽しみにするのだった。

ストーリーは比較的わかりやすい。テロリストのショーンは、政治的使命感や活動維持のための資金確保といった目的に沿った行動ができず、弟を殺されたことへの恨みを晴らすという直情的で独善的な行動原理を持っている。その狂気の示し方が割と上品なので、善意の第三者であるジャックが事件に巻き込まれる理不尽さや恐怖が、今ひとつ引き立っていないように感じた。CIAを退役した中年男が、訓練を積んだ現役テロリストの青年とつかみ合いで勝つという主人公アビ発動は「ファイアーウォール」のラストと同じ展開。

 

【5段階評価】4

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