(1574) ジャージー・ボーイズ
【監督】クリント・イーストウッド
【出演】ジョン・ロイド・ヤング、ビンセント・ピアッツァ、エリック・バーゲン、マイケル・ロメンダ
【制作】2014年、アメリカ
伝説のバンド、フォー・シーズンズの活躍を描いたミュージカルの映画化作品。「ジャージの二人」ではない。
アメリカの町、ジャージーの床屋見習いフランキー(ジョン・ロイド・ヤング)は歌がうまく、地元の実力者、ジップ(クリストファー・ウォーケン)にかわいがられていた。酒場のバンドのリーダー、トミー(ビンセント・ピアッツァ)は素行不良で刑務所行きも経験していたが、出所してバンド活動を再開。仲間のニック(マイケル・ロメンダ)、フランキー、さらに作曲と歌の実力のあるボブ・ゴーディオ(エリック・バーゲン)の4人でフォー・シーズンズを結成。「シェリー」が大ヒットし、一躍スターとなる。
しかしリーダーシップが強いあまり傲慢なトミーに莫大な借金があることが分かり、次第に仲間に亀裂が入る。フランキーは全額をみんなで返済すると宣言するが、ニックはバンドを脱退。フランキーは家庭を犠牲にしながらも年200日のステージをこなし、とうとう借金を完済する。愛する娘のフランシーン(フレイヤ・ティングレイ)をドラッグで失いながらも、ゴーディオの手がけた曲「君の瞳に恋してる」の大ヒットで復活。1990年にはロックの殿堂入りを果たし、25年ぶりに4人でステージに立つのだった。
トミーやニックなど、登場人物がカメラ目線でストーリーを解説するという独特の演出。ミュージカル映画ではストーリーを歌で進行することが多いが、本作は基本的に歌はステージのシーンだけで登場するので、ミュージカル映画の嘘くささが苦手な人にも楽しみやすい作品だろう。
この作品の監督を担った、公開当時84歳のクリント・イーストウッドのバイタリティ、モチベーションにも感嘆する。
バンドやグループをテーマにした映画では、「ドリームガールズ」なんかもそうだが解散の危機が訪れるのが定番。本作も例外に漏れず、トミーやニックが抜けてしまう。たまには結成して最初から最後まで成功し続けるような安心して観られる作品も観てみたい。
【5段階評価】4
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