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2017年7月23日 (日)

(1550) アルカトラズからの脱出

【監督】ドン・シーゲル
【出演】クリント・イーストウッド、パトリック・マクグーハン、ラリー・ハンキン、フランク・ロンジオ
【制作】1979年、アメリカ

アルカトラズ刑務所からの脱獄に挑む服役囚を描いた作品。

サンフランシスコ湾に浮かぶアルカトラズ刑務所に、アトランタで脱獄を試みたフランク・モリス(クリント・イーストウッド)が投獄される。所長(パトリック・マクグーハン)は、かつて誰も脱獄に成功した者はない、とフランクに語る。フランクは何食わぬ顔で聞きながら、所長の爪切りをくすねる。
フランクは、ネズミをペットにしているリトマス(フランク・ロンジオ)や図書館員のイングリッシュ(ポール・ベンジャミン)、絵を描くことを喜びとしているドク(ロバーツ・ブロッサム)、隣の独房にいるチャーリー(ラリー・ハンキン)らと親しくなる。
独房をチェックしていた所長は、ドクが自分の肖像画を描いていることを知り、ドクの絵描きを禁止。絶望したドクは、木工作業所で斧を借り、看守の目の前で自分の指をたたき切ってしまう。その原因が所長にあると知らされたフランクは、脱獄を決意する。独房の壁が案外もろく、爪切りでも削り取れることを知ったフランクは、旧知の二人組、ジョンソン(フレッド・スタスマン)、クラレンス(ジャック・チボー)に脱獄計画を持ちかけ、チャーリーもそれに乗る。4人は独房の通気口を掘って穴を拡大。紙粘土で自分の頭の模型を作る。
所長がフランクの独房を変えることを決めた日の夜。フランクは脱獄を実行に移す。フランク、ジョンソン、クラレンスは独房を抜けて屋上に出ると、コートで作ったボートで海を渡る。しかし、緊張で行動が遅れたチャーリーは取り残されてしまう。
翌日の朝、脱獄に気づいた刑務所側は捜索を開始。所長は対岸で、フランクが大事にしていた菊の花を見つけるが、三人は海に沈んだと自分に言い聞かせる。大規模な捜索にもかかわらず、三人が発見されることはないのだった。

フランクに殺意を持つウルフ(ブルース・M・フィッシャー)や、ドクの心の象徴だった菊の花を奪った所長に挑みかかってショック死する心優しいリトマスなど、刑務所内での人間模様を描きながら、脱獄に専心するフランクを克明に描くことで、脱獄の迫真性をうまく表現していた。
一方、監視の目は行き届いているようで甘いと思う面もあった。まず、爪切り1個なくなったら気付けよ所長。看守も、金属探知機を通ってブザーが鳴り、金属の部品を取り上げたらそのまま通したり、楽器の入った箱を1つだけ調べて1つはスルーしたり。スプーンもくすねられちゃうし。そもそも囚人服になんでポケットがついてるの、とか。もっとも、今なら電磁的な装置で監視できるだろうから、脱獄って難しいんだろうな。

【5段階評価】4

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