(1506) フォレスト・ガンプ/一期一会
【監督】ロバート・ゼメキス
【出演】トム・ハンクス、ロビン・ライト、ゲイリー・シニーズ、サリー・フィールド
【制作】1994年、アメリカ
知能障害を持つ男性の人生をアメリカの近代史とともに描いた作品。第67回アカデミー賞作品賞受賞作品。
一人の男(トム・ハンクス)がとある町のバス停のベンチに腰掛けていた。彼は隣に座った女性に身の上話を始める。
彼の名はフォレスト・ガンプ。子供の頃から知能指数が低く、歩くのには補助具が必要だった。母親(サリー・フィールド)は校長の反対を押し切って、普通の小学校に彼を入学させる。
フォレストはジェニー(ハンナ・ホール)という女の子と仲良くなる。いじめられっ子に追いかけられるフォレストをジェニーは「走ってフォレスト」と応援。フォレストはいつの間にか、補助具なしで走れるようになる。
フォレストは脚力を買われて大学のアメフト・チームで活躍。卒業後は陸軍に入り、ベトナム戦争に行く。ベトナム兵に襲撃され、退却し、被弾しつつも、小隊長のダン(ゲイリー・シニーズ)や親友のババ(ミケルティ・ウィリアムソン)ら、多くを救出。しかし、ババは戦死し、ダンは両足の膝から下を失う。
フォレストは、ババと約束していたとおり、船を買ってエビ漁の会社を興す。ダンも協力し、会社は大成功。フォレストは船にジェニーと名付け、いつもジェニー(ロビン・ライト)のことを考えていたが、時折再会しつつも、彼女はいつも彼の元を去っていた。
フォレストはまた走ることに夢中になり、全米を何度も往復して有名人となる。それを見たジェニーが、連絡をしてきた。彼がバス停にいたのは、ジェニーの元に向かうためだった。
ジェニーと再会したフォレストは、ジェニーの息子(ハーレイ・ジョエル・オスメント)が自分の子だと知る。喜ぶフォレスト。しかし、ジェニーは不治の病に冒されていた。それでもフォレストはジェニーと結婚。幸せを感じつつも、やがてジェニーは帰らぬ人となる。フォレストはかつて自分の母親がしたように、息子をスクールバスに送り出すのだった。
フォレスト・ガンプが代々の大統領と面会していたり、当時のトレンド(エルビス・プレスリーのステップやジョン・レノンとの共演、アップル社の隆盛など)に関わっていたり、というところが本作の見所の一つ。合成映像がよくできていて、史実とフィクションの掛け合わせも、ここまでやるとご都合主義を超えて楽しくもある。残念ながら世界史と言うよりはアメリカ史なので、よく分からないのもあったりした。泥の汚れがスマイリー(ニコちゃんマーク)になったとか。
また、ジェニーがAIDSで死ぬというのも、当時の話題を盛り込んだと言えばそうなんだが、ちょっと盛り上げようとしすぎな気もした。一期一会っていうサブタイトルもいただけない。アメリカ文化を徹底的に扱った作品に、茶道由来の言葉を持ってくるというのはセンスがなかった。
【5段階評価】4
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