(1484) ドリームガールズ
【監督】ビル・コンドン
【出演】ビヨンセ・ノウルズ、ジェニファー・ハドソン、ジェイミー・フォックス
【制作】2006年、アメリカ
ブロードウェイミュージカルの映画化作品。3人組の女性シンガーの数奇な運命を描く。
エフィ・ホワイト(ジェニファー・ハドソン)、ディーナ・ジョーンズ(ビヨンセ・ノウルズ)、ローレル・ロビンソン(アニカ・ノニ・ローズ)の3人組の女性シンガー、ドリーメッツは、オーディション番組でプロデューサーのカーティス(ジェイミー・フォックス)に才能を見いだされる。売り出し中の男性黒人歌手、ジミー・アーリー(エディ・マーフィ)のバックコーラスを経て、3人組のザ・ドリームズとして売り出すことが決まる。ところがカーティスは、パワフルな歌唱力のあるエフィをリードボーカルから外し、ディーナをリードボーカルに据える。ドリームガールズの人気は大爆発するが、ディーナばかりが目立ちだし、エフィはいらだち、番組途中で舞台から立ち去るなどの態度を見せ始める。カーティスは恋人だったエフィをグループから外し、新たにミシェル・モリス(シャロン・リール)をメンバー入りさせる。エフィはカーティスに捨てられるが、彼の子を身ごもっており、娘を産んでシングルマザーとなる。
カーティスはディーナと結婚。ザ・ドリームズは大スターとなるが、次第にカーティスは横暴になっていき、麻薬に手を出し始めたジミーを解雇。ジミーは中毒死する。ジミーを育てたマーティ・マディソン(ダニー・グローバー)とも仲違いし、曲を作っていたC.C.ホワイト(キース・ロビンソン)の曲にも文句を言い始める。C.C.は妹のエフィに作った曲を提供。マディソンと再会してソロシンガーの道を歩んでいたエフィは、C.C.の「One Night Only」をヒットさせるが、これに気づいたカーティスは金の力でこの曲を奪い取る。カーティスの横暴ぶりは頂点に達し、カーティスに無断で映画の話を勧めていたディーナに、歌唱力がないからレコーディングで苦労して調整しているんだと暴言を吐く。カーティスがエフィの曲を奪ったことを知ったディーナは、エフィに会いに行き、謝罪する。
ザ・ドリームズは解散となり、ラストコンサートを開く。最後の曲でステージに現れたのはエフィ。彼女のリードで最後の曲を4人で歌い、コンサートはフィナーレを迎える。カーティスは、彼に対して挑発的な演出に腹を立て、ボックスシートからステージ前の席に降りてくるが、そこにいたエフィの連れてきた少女が、自分の娘であることに気づくのだった。
曲が変わるごとに展開がめまぐるしく変わり、飽きさせない。めまぐるしすぎてストーリーに落ち着きがないのがやや難だが、楽曲をテンポよく見せるための必然かな、と納得。主演のビヨンセやジェイミー・フォックス以上に、エフィを演じたジェニファー・ハドソンの歌の魅力が素晴らしい。1曲目の「Move」で観客の度肝を抜く歌唱力を見せ、「And I Am Telling You I'm Not Going」では女々しい曲を貧相にならず歌い上げる。ラストでザ・ドリームズにこの人あり、とファンに思わせる存在感を出した。納得のアカデミー助演女優賞だった。
【5段階評価】4
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