(1478) 犬神家の一族
【監督】市川崑
【出演】石坂浩二、島田陽子、あおい輝彦、高峰三枝子、草笛光子、加藤武、小沢栄太郎
【制作】1976年、日本
横溝正史原作の推理小説の映画化作品。犬神家の相続争いに絡んだ連続殺人の謎を、探偵金田一耕助が追う。
製薬業で財をなした犬神佐兵衛(三国連太郎)が死亡。弁護士、古舘恭三(小沢栄太郎)は遺言書を読み上げる。その内容は、遺産と事業権は、犬神家ではない野々宮珠世(島田陽子)に譲る、というものだった。ただし条件があった。犬神佐兵衛には腹違いの娘、松子(高峰三枝子)、梅子(草笛光子)、竹子(三条美紀)がおり、それぞれ、佐清(すけきよ)(あおい輝彦)、佐武(すけたけ)(地井武男)、佐智(すけとも)(川口恒)という息子がいた。珠世が遺産を相続するのは、この3人の誰かと結婚したときか、3人が珠世との結婚を拒否、ないし死亡した場合だった。
佐清は、戦争で顔が焼けただれ、ゴムの仮面をかぶっており、本当に佐清なのかが疑われた。周囲は神社に奉納した手形をもとに本人か確かめようとするが、松子が拒絶。明くる日、佐武が首を切られた状態で発見される。次いで佐智も殺害される。捜査を依頼された金田一耕助(石坂浩二)が事件の謎を追う。
30年後に同じ市川崑監督がリメイクしているが、30年も経っているのに、石坂浩二、加藤武、大滝秀治は同じ役を演じている。「日本の熱い日々 謀殺・下山事件」でも書いたが、30年以上、高齢者役をやり続けている大滝秀治はすごすぎる。
映像は、どこか不気味で、でも小気味よく、市川崑監督のセンスが光る。
「ヱヴァンゲリヲン」の太い明朝体のクレジットや各話タイトルの表記が、本作のクレジット表記に似ているのは有名な話。
【5段階評価】4
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