(1129) 依頼人
【監督】ジョエル・シュマッカー
【出演】ブラッド・レンフロ、スーザン・サランドン、トミー・リー・ジョーンズ
【制作】1994年、アメリカ
マフィアの犯罪に巻き込まれた少年と、それを救おうと奮闘する女性弁護士を描いた作品。
不良少年のマーク(ブラッド・レンフロ)は、母親の目を盗んで、弟のリッキー(デビッド・スペック)と森でたばこを吸っていた。そこに、1台の車がやってくる。車から降りた男(ウォルター・オルケウィック)は、自殺の準備を始める。マークは車に近づくが、男に見つかり、車の中に連れ込まれてしまう。男はロミーと名乗り、自分は弁護士だが、マフィアの埋めた死体の隠し場所を知っているために殺されてしまうのだ、と告げる。マークは隙を見て車から逃げ、男はそのまま銃口を口にくわえて自殺してしまう。リッキーはショックでPTSDとなる。
マークは警察に、自分は自殺した男を見ただけだと証言するが、その嘘はすぐにバレてしまう。やり手の検事、ロイ(トミー・リー・ジョーンズ)は強引な捜査でマークから死体の場所を聞き出そうとするが、マークは身の危険を感じ、ポケットに入っていた1ドルで、女性弁護士、レジー(スーザン・サランドン)を雇う。
ロイは死体の場所を聞き出すため、マークを法廷に引っ張り出すが、レジーは、少年の権利を軽視した捜査を行うロイとまっこうから勝負する。はじめは、自分にすら嘘をつくマークに手を焼くレジーだったが、マークがマフィアに脅されていることを知り、彼を必死で守る。
マークとともに、死体の存在を確認したレジーは、マークと家族の安全を保証するためのプログラムの適用を条件に、ロイに死体の場所を告げる。かくしてマフィアの魔の手はマークの家族には及ばぬこととなり、ロイもまた、自らの手柄を上げるのだった。
女性弁護士がやり手検事を手玉にとるさまが痛快。その一方で、女性弁護士の辣腕ぶりに動じない不敵な検事を演じるトミー・リー・ジョーンズの演技もなかなかのもの。マフィアの手際の悪さが、少々ご都合主義的ではあるが、法廷ものはハズレが少ないな、と再認識できる作品だった。
【5段階評価】4
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