(1071) ノウイング
【監督】アレックス・プロヤス
【出演】ニコラス・ケイジ、ローズ・バーン、チャンドラー・カンタベリー
【制作】2009年、アメリカ
人類絶滅の予言に立ち向かう男の奮闘を描いた作品。
50年前の小学校で、タイムカプセルを埋める儀式が行われる。教師に50年後の未来を描きなさいと言われ、生徒達は思い思いの絵を描き始めるが、ルシンダ(ララ・ロビンソン)は、紙いっぱいに数字を羅列する。彼女はどこからともなく聞こえるささやき声によって、自らの意志を超えてそれを書いているようだった。
そして50年後、掘り起こされたタイムカプセルから、ルシンダのメッセージを受け取ったのは、物理学者のジョン・ケストラー(ニコラス・ケイジ)の息子、ケレイブ(チャンドラー・カンタベリー)だった。ケレイブが持ち帰ったそのメッセージを目にとめたジョンは、それが、世界で起きた様々な大惨事の発生日と被害者数、そして、その緯度経度を示していることに気付く。そして息子の周囲に、謎の人物が現れるようになる。それは宇宙から来た者であるようだった。
ルシンダの正体を探るため、ジョンはルシンダの娘、ダイアナ(ローズ・バーン)に接触。はじめはジョンを避けるダイアナだったが、事態の深刻さに気付き、ジョンに協力する。ルシンダの残した数字の列の最後には、なぜか被害者数ではなく「EE」と書かれていた。ルシンダの住んでいた家を調べたジョンは、それが「Everyone Else」、つまり、残された人類全てが被害者となる、という人類絶滅の日を予言したものであることを知る。ジョンはその日が、太陽のプロミネンスが巨大化し、地球を覆う日であることに気付く。ジョンは、それが避けがたい事実であること、自分の息子を救うには、このメッセージを書かせた地球外の生命体に息子を託す以外にないことを悟り、ケレイブと、ダイアナの愛娘、アビー(ララ・ロビンソン)を地球外生命体に託す。ジョンは家族のもとに戻り、運命の日を迎える。ケレイブとアビーは、地球とは異なる星で新たなる一歩を踏み出すのだった。
謎の現象が宇宙人のせいでした、という展開は、「フォーガットン」や「サイン」にも見られ、超ガッカリ砲にもなりかねないわけだが、本作は、飛行機の墜落や地下鉄の暴走によって乗客が無残に事故に巻き込まれる様子をしっかりと描くことで、ただのトンデモ作品ではない、リアルな印象を持たせることに成功している。飛行機の爆発に生き残った乗客が巻き込まれたり、地下鉄車両に人々が次々と下敷きになっていく容赦ない映像はショッキングだが見応えがあった。
【5段階評価】4
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