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2012年3月11日 (日)

(698) マッドマックス

【監督】ジョージ・ミラー
【出演】メル・ギブソン、ジョアン・サミュエル、ヒュー・キース・バーン
【制作】1979年、オーストラリア

凶悪な暴走族がはびこる近未来を描いたバイオレンス・アクション。

MFPという警察組織に所属するマックス(メル・ギブソン)は、暴走族の一人、ナイトライダー(ビンス・ギル)を追跡。マックスに恐怖したナイトライダーは、暴走の末、死亡する。暴走族の一味、ジョニー(ティム・バーンズ)の尋問をしていたマックスの同僚、グース(スティーブ・ビズレー)は、暴走族の恨みを買い、焼死させられる。
それを機にマックスは 警察組織の長、マカフィー(ロジャー・ウォード)に辞表を届けるが、彼はマックスに1ヶ月の休暇を取るよう告げる。
マックスは妻のジェシー(ジョアン・サミュエル)と幼い一人息子、スプロッグとともに旅行に出かけ、充実したときを過ごす。しかし、旅先でたまたまジェシーがマックスを置いてアイスクリームを買いに出たところを、暴走族の一味に見つけられる。一味のボス、トゥーカッター(ヒュー・キース・バーン)は、彼女にちょっかいを出すが、ジェシーは金的を蹴り上げて車に乗り込み、逃走。一味の一人がチェーンをひっかけようとするが失敗する。
マックスのところまで逃げ込んだジェシーは、急いでマックスを車に乗せてその場を立ち去る。ようやく車を止め、車を降りると、車にはチェーンがからみついたままになっており、その先には一味の一人のちぎれた腕がぶら下がっていた。一味の激しい復讐心に恐怖するマックスとジェシーだったが、逃走・潜伏のかいもなく彼らは居所を突き止られ、ジェシーと幼いスプロッグが暴走族どもにひき殺されてしまう。
絶望にうちひしがれたマックスは、仲間が改造したV8インターセプターに乗り込み、彼らへの報復に向かう。マックスは彼らの一味に銃で撃たれて足を負傷し、さらには手をバイクでひかれてしまうが、執念でショットガンを放ち、一人を射殺すると、車に乗り込んでトゥーカッターを追走。それにおびえたトゥーカッターは、正面から来たトレーラーに激突し、死亡する。
マックスは、最後に、生き残っていたジョニーを見つけ出し、彼の足首を横転した自動車に手錠でつなぐと、漏れ出ているガソリンのそばにライターを置き、「おまえに10分やろう。運がよければ5分で足を切り落とせる」と捨て台詞をはき、その場を立ち去る。車に乗り込み、その場を走り去る彼の背後で、大音響とともに爆発が起きるのだった。

本作の続編、「マッドマックス2」は、名作漫画「北斗の拳」に多大な影響を与えたことで有名だが、本作のエピソードも、北斗の拳に登場するジャッカルのエピソードに極めて似ている。最後の助かりたければ足を切り落とせ、というシーンは、ケンシロウがジャッカルに、助かりたければ得意の芝居で説得してみるんだな、と言いながら、火をつけたダイナマイトを置いて立ち去るという形で使われている。
低予算ながら、苛烈な復讐の炎と、世紀末の退廃した世界観とがマッチして、独特のヒーロー像が魅力的に描かれた名作である。

【5段階評価】4

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