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2011年7月 6日 (水)

(488) ウォール街

【監督】オリバー・ストーン
【出演】チャーリー・シーン、マイケル・ダグラス
【制作】1987年、アメリカ

金融業界で成り上がろうとする若者の運命を描いた作品。

証券会社の一般顧客担当をしているバド・フォックス(チャーリー・シーン)は、やり手の実業家、ゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)に取り入ろうと電話攻勢をかけ、彼の誕生日に葉巻をプレゼントしに、強引に面会を取り付ける。
バドはありったけの儲け話を披露するが、ゲッコーはことごとく「クズ株だ」と興味を見せる様子もない。「俺の知らない話はできないのか」とゲッコーに挑発されたバドは、自分の父親(マーティン・シーン)が勤める航空会社、ブルースター社の訴訟のインサイダー情報を伝える。それを機に、ゲッコーはバドに株の取引を依頼し、多額の儲けを手にする。
次にゲッコーは、ライバルの実業家、ワイルドマン(テレンス・スタンプ)に取り込んで、情報を得てくるよう、バドに依頼する。それは違法行為だとバドは拒否するが、ゲッコーは、内部情報なしに金儲けができるか、と悪びれる様子もなく、結局バドはその依頼を受ける。バドから得たワイルドマンの情報から、鉄鋼会社の株を買おうとしていると見抜いたゲッコーは、同じ株を買い上げ、高額でワイルドマンに買い取らせる。
次なる作戦として、バドは、父親の勤めるブルースター社の再建をゲッコーに持ちかける。ゲッコーは組合が鍵だと告げ、バドはゲッコーと父親を引き合わせるが、バドの父はゲッコーを金の亡者だと決めつけ、その場を立ち去る。
自分の顔を潰したと激怒するバドだったが、父親の考えは正しかった。バドを社長に据え付けたゲッコーは、ブルースター社を細切れにして売却する手はずを整えていたのだ。バドはゲッコーのオフィスに怒鳴り込むが、ゲッコーは「売れるものは売る」と真っ向からバドに対立。激高したバドは、ゲッコーを裏切り、ワイルドマンに再建に協力してほしいと告げる。バドとワイルドマンは、かつてゲッコーが行ったように、市場がブルースター社の株の買い占めに動くよう仕向け、価格をつり上げさせると、一転して売りに走る。買い手のないブルースター社の株は暴落し、そこでワイルドマンが一気に株を買い占めた。かくして、ブルースター社は解体の危機を免れる。
しかし、バドはインサイダー取引の罪で逮捕される。連行されるときのバドの悔し泣きの表情が印象的。その後、バドはゲッコーに呼び出され、裏切ったことで殴られる。しかし、このときの彼の台詞はレコーダーに録音されており、彼の過去の仕手工作の証拠となるのに十分な内容だった。

やり手の実業家(この手のマネーゲームに手を染める者については「虚業家」と揶揄する向きもあるが)をマイケル・ダグラスが熱く演じており、演技力はさすが。チャーリー・シーンも、富と権力に憧れる若手の野心家を好演している。

【5段階評価】4

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