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2011年5月25日 (水)

(446) ビッグ

【監督】ペニー・マーシャル
【出演】トム・ハンクス、エリザベス・パーキンス
【制作】1988年、アメリカ

大人の姿に変身した少年の活躍を描いたファンタジー作品。

12歳の少年、ジョシュ(デビッド・モスコー)は、大人に憧れ、邪教の教祖のような人形の口にコインをうまく投下させると、願いが叶うという遊園地のコインゲームで、「大人になりたい」と願いごとを言う。ゲーム機からは「願いは叶えられた」というカードが出てくる。
翌日、ジョシュが目覚めると、体が大人(トム・ハンクス)になっていることに気付く。ジョシュは母親に訳を話そうとするが、母親は、ジョシュの誘拐犯と思い込んで半狂乱になってしまう。ジョシュは次に、友人のビリー(ジャレッド・ラシュトン)に会う。ビリーも最初はパニックになるが、二人しか知らない歌を歌うジョシュを見て、彼を信用し、体が元に戻るまで、ホテル暮らしをするよう薦める。
ビリーは、ジョシュに何か仕事をさせようとし、二人でおもちゃ会社の面接に行く。ジョシュは欠員補充として採用される。
ある日、ジョシュがデパートのおもちゃ売り場で、別の子と一緒に遊んでいると、おもちゃ会社のマクミラン社長(ロバート・ロッジア)に会う。無邪気なジョシュは、おもちゃに対して、子どもの視点で忌憚のない意見を言い、社長はそれに感心する。床に敷かれた、脚で踏み鳴らすオルガンで、社長とジョシュが二人で曲を奏でて意気投合するシーンは、本作で最も印象的な場面で、胸が熱くなるような感動がある。
おもちゃの開発に抜群のセンスを見せるジョシュは、あっという間に会社の重役となり、職場の女性、スーザン(エリザベス・パーキンス)と恋に落ちる。スーザンに自分の秘密を告げられずにいたジョシュだったが、ある日、意を決して自分が本当は13歳の子どもであることを告白する。しかしスーザンは、ただの別れ話ととらえてしまう。
その頃、ビリーは、ジョシュとともに探していた、遊園地のコインゲームの設置場所の情報を入手し、ジョシュにその情報を手渡す。大人の世界で多忙を極め、新たな商品開発をスーザンと行っていたジョシュだったが、社内プレゼンを抜け出し、コインゲームの設置された公園に赴くと、「子どもに戻りたい」と願いを告げる。
スーザンもジョシュを追って公園に訪れ、ジョシュの告白が真実だったことを知る。スーザンは車でジョシュを彼の家まで送る。車を降りて家に向かうジョシュは、いつのまにか、ぶかぶかのスーツを着た13歳の少年に戻っていた。しばし見つめ合う二人だったが、ジョシュは過去を振り切るように、家の中に駆け戻っていくのだった。

トム・ハンクスの出世作とも言える作品。ジョシュが子どもの視点で、大人がへりくつをこねて編み出した新商品を「どこがおもしろいの」と一刀両断にしてしまうシーンは痛快。小難しい理屈はなく、素直に楽しめる。

【5段階評価】4

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