(410) エクソシスト
【監督】ウィリアム・フリードキン
【出演】リンダ・ブレア、エレン・バースティン、ジェイソン・ミラー、マックス・フォン・シドー
【制作】1973年、アメリカ
ホラー映画の金字塔。悪魔憑きと悪魔祓いを描いている。
クリス・マクニール(エレン・バースティン)の娘、リーガン(リンダ・ブレア)が、パーティ中に招待客に暴言を吐いて失禁するといった、謎の行動を取り始める。クリスは医者に相談するが、原因を見つけることができない。リーガンの周囲では、ベッドが激しく上下動したり、物が宙を舞ったり、リーガンの首が180度回転したり、この世のものとは思えない現象が起こるようになる。
リーガンの豹変を全く解き明かせない医者たちに愛想を尽かしたクリスは、悪魔憑きのせいだと確信し、カラス神父(ジェイソン・ミラー)に悪魔祓いを依頼する。カラス神父は、ベテランのメリン神父(マックス・フォン・シドー)と悪魔祓いを始めるが、悪魔の力は強力で、メリン神父は息絶える。激高したカラス神父は「俺に乗り移れ」と叫んで悪魔の憑いたリーガンにのしかかる。その瞬間、カラス神父の目が黄緑がかった悪魔の目に変化する。カラス神父の目の前には、憑き物が落ち、恐怖におののくリーガン。リーガンを殺してしまいそうになったカラス神父は、悪魔に取り憑かれる中、残された自我の力を振り絞り、ガラス窓をぶち破って建物の外に飛び出す。カラス神父は窓の下にある急階段を落下して死亡するが、リンダに取り憑いた悪魔は、二人の神父の力で取り払われたのだった。
1973年という古い時代の作品であり、宙に浮くリーガンにピアノ線がほの見えたりするのはご愛敬だが、悪魔の取り憑いたリーガンの描写は、真に迫っていて出色のできばえ。
映画は、メリン神父の発掘シーンで始まり、しばらくは特撮のない写実的な映像が続く。少々退屈にも思えるのだが、この部分があるからこそ、リーガンの変わり果てた姿や行動の数々が迫真性を帯びていた。
【5段階評価】4
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