(409) ブラインドネス
【監督】フェルナンド・メイレレス
【出演】ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃
【制作】2008年、カナダ、ブラジル、日本
失明を起こす伝染病が引き起こすパニックを描いた作品。
最初に失明したのは日本人の若者(伊勢谷友介)だった。車を運転中、交差点で急に目が見えなくなったのだ。精神的な疾患と思われたが、次いで、彼を診察した眼科医(マーク・ラファロ)も失明。患者が増加していく。
政府は感染者を隔離病棟に押し込み始める。眼科医の妻(ジュリアン・ムーア)は失明したふりをして、夫とともに病院に入り込み、患者達の世話を始める。しかし、病棟はろくな管理もなく放置され、次第に汚物にまみれた末期的な状態になっていく。
食料も十分に供給されない結果、一人の患者(ガエル・ガルシア・ベルナル)が王を名乗り、貴重品や女と引き替えに食料を配ろうとする。眼科医の妻は彼を殺し、病院は火に包まれる。患者達が病院を抜け出すと、そこは盲目となった人たちであふれかえる秩序を失った世界に変貌していた。
眼科医たちは自宅に仲間達を連れ込み、生活を始める。そしてある日、最初に失明した日本人の視力が回復。治療法は不明だが、症状は一過性であることが分かったところで映画は終わる。
なかなか面白かった。ホラー映画だと思ってい観ていたが、そうではなかった。すさんだ町のシーンの映像は、どうやって撮影したんだろうか、と思うぐらい、極めてよくできていていた。ほかにも、映画らしい印象的な場面が多かった。日本人の夫婦が日本語で会話をするシーンが多いのも印象的。
ただ、病院の中で独裁制が始まり、盲目であるのに貴重品と引き替えに食料を渡したりする展開は、少々強引だった。
【5段階評価】4
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