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2011年1月 2日 (日)

(315) ウィッカーマン

【監督】ニール・ラビュート
【出演】ニコラス・ケイジ、ケイト・ビーハン
【制作】2006年、アメリカ

カルト宗教を扱ったホラーサスペンス。1973年映画のリメイク。

白バイ警官のエドワード・メイラス(ニコラス・ケイジ)は、かつての婚約者、ウィロー(ケイト・ビーハン)からの手紙で、娘のローワン(エリカ=シェイ・ゲイアー)が失踪したので助けてほしいという手紙を受け取る。
彼女がいるのは、ワシントン州にあるサマーズアイルという個人所有の島だった。そこでは、住人が世間と隔絶された暮らしをしており、要職にある女性はシスターと呼ばれ、女尊男卑の風習があった。ウィローはメイラスに、村人の言うことは信じるな、と告げ、娘の救出を依頼する。メイラスは村人たちの奇妙なさげすみのまなざしを受けながら、単独で捜査を続ける。そのうち、メイラスは、ローワンが村の収穫祭の生け贄として殺されそうになっていると確信する。
収穫祭の日、メイラスは、熊の着ぐるみを着込むと、祭りの列に加わる。彼らはやがて、儀式の会場にたどり着いた。そこには、生け贄を捧げるための巨大な人型の木の檻があり、その前には縛りつけられたローワンがいた。メイラスはローワンを助け出し、追う村人から逃げようとするが、ローワンは森の中を先に走って行き、再び住人たちのいる儀式の場所に戻ってしまう。ウィローのもとににこやかな顔つきで戻るローワン。メイラスは悟った。全ては自分を生け贄にするための、島全体をあげて仕組んだ罠だったのだ、と。彼は村人に囲まれ、脚を折られて生け贄の檻の中に運び込まれる。無情にもローワンにより火が放たれ、檻はあっという間に火だるまになるのだった。

主人公が最後、殺されてしまうという、どんでん返しがないという意味で観客を裏切る結末は、なかなかショッキング。本土から若い男を連れてくるという展開がこの後も繰り返されるということが暗示される。ちょっと「彼岸島」っぽくもある。
ただこの映画、リメイクであることを知っている人たちからすると、あまり評判はよくない。ラジー賞にも多数ノミネートされてしまっている。個人的には、不気味な島の雰囲気が、何とも映画的であり、結末にも意外性があって、なかなか面白かった。

【5段階評価】4

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