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2010年10月29日 (金)

(258) エネミー・オブ・アメリカ

【監督】トニー・スコット
【出演】ウィル・スミス、ジーン・ハックマン、ジョン・ボイト
【制作】1998年、アメリカ

議員殺害現場を撮影したビデオテープを巡って展開するサスペンス。

NSA(アメリカ国家安全保障局)の高官、レイノルズ(ジョン・ボイト)は、国民の通信を監視する法律の制定のため、反対派の議会議長を、早朝の公園に呼び出し、部下に殺害させる。レイノルズは、組織のシギント(シグナル・インテリジェンスの略。盗聴器、発信器などの機器を用いた情報収集)から、その様子を、渡り鳥の撮影のためのカメラを設置していた自然愛好家が録画していたことを知る。レイノルズは、部下を使ってその映像を取り返そうとするが、自然愛好家はそれに気づき、部屋から逃げ出す。その途中、たまたま出会った旧友の弁護士、ディーン(ウィル・スミス)のバッグに、映像をコピーしたディスクを忍び込ませてさらに逃げるが、直後、消防車にはねられ、即死してしまう。
レイノルズ部隊は、またもシギントによって、ディーンがディスクを持っていることを突き止める。しかし、レイノルズはそのことを知らない。レイノルズは、ディーンの信用を失墜させるため、大学時代につきあっていたレイチェルとの虚偽の関係を報道するなどの策を講じる。そのためにレイノルズは、職場からも妻からも信用を失ってしまう。ディーンは、死んだ友人が自分に何かを渡していたために、自分が追われていると気づき、元NSAの職員、ブリル(ジーン・ハックマン)に接触する。その結果、二人ともレイノルズ部隊に追われることになってしまう。絶体絶命になったディーンは、ある策を講じる。
実はディーンは、イタリアン・マフィアのピンテロ(トム・サイズモア)の関わる事件を扱っており、彼にとって都合の悪いビデオテープを彼に奪われていた。ディーンは、レイノルズ達をピンテロの経営するレストランの厨房に連れ込み、「例のビデオを返してほしい」と切り出す。ピンテロは当然、自分が映された盗撮映像のことだと思い、レイノルズは、自分たちが議長を殺した映像だと思う。このすれ違いの中、ピンテロは「あれは俺が買ったんだ。絶対に渡さねぇ」とすごみ、レイノルズの部下達もピンテロに銃を向け、一触即発の状態となる。そこに、援護のためにやってきた厨房の男が放った一発の銃声がきっかけで、全員での壮絶な撃ち合いとなり、そこにいた13名ほどの人間が死んでしまう。とっさにテーブルの下に隠れたディーンは、何とか無事だった。

個人の位置を映像やセンサーで把握し、電話での会話を傍受する技術のすごさが興味深く、緊迫感のあるシーンが続く。途中でディーン達の切り札となるディスクが焼失し、最後までどうなるかわからない緊張感の中、ラストシーンは悪者同士が相打ちとなり、なかなか痛快である。
レイノルズ部隊の隊員の一人をバリー・ペッパーが演じている。彼は「プライベート・ライアン」で狙撃を得意とするジャクソン二等兵を演じている。本作でピンテロを演じたトム・サイズモアも、同作でホーバス軍曹を演じている。二人とも大好きな俳優だ。

【5段階評価】4

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