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2010年8月13日 (金)

(197) HANA-BI

【監督】北野武
【出演】ビートたけし、岸本加世子、大杉漣、寺島進
【制作】1998年、日本

北野武監督の作品。ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したことで、日本で大いに話題となった。

プロモーション映像なんかを見ていると、ビートたけしと岸本加世子の演じる夫婦が、海辺で肩を寄せ合ってほほえんでいる、おだやかな映画のように思えるが、むしろ全く逆である。救いようがなさ過ぎて、いたたまれなくなる。見てよかった、爽快、というのとは違う感慨がある。ただ、この退廃的で暴力的な作風が、なかなか独特だ。「BROTHER」にも通じるが、死を恐れないものの持つ動物的な怖さと、他の人が救いの手をさしのべることができないむなしさが漂っている。

本作には、数々の印象的な絵が登場する。体の一部、主には頭部が花になった動物や、性器を露出させたヤクザ、花畑の中の少女など、下手な中にも味のある作品だが、これらも全て、北野武作である。この人の絵は、以前にも見たことがあったので、エンドクレジットを見て、やっぱりそうか、と感じたのだが、とにかく多才というか、いろいろなことに挑戦しているところは、やはり常人とは違うのだなと感じさせる。

【5段階評価】4

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