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2010年8月12日 (木)

(196) ゲーム

【監督】デビッド・フィンチャー
【出演】マイケル・ダグラス、ショーン・ペン
【制作】1997年、アメリカ

CRS(Consumer Recreation Services)という架空のゲームを題材にしたサスペンス。常識外れなところもあり、最後はややできすぎだが、どんでん返しはなかなか優れた作品。

自殺した父を持つ富豪、ニコラス・バン・オートン(マイケル・ダグラス)は、弟のコンラッド(ショーン・ペン)から、CRSというゲームに参加する権利を誕生日のプレゼントとして渡される。
ひょんなことからゲームに参加するニコラスだったが、その直後から彼は、安寧とは無縁の数々の事件に巻き込まれていく。これがゲーム(日本で言う「ドッキリ」)だとは知らされつつも、身に降りかかる事件があまりにも常軌を逸することから、彼は次第にCRSのスタッフに命を狙われていると確信するようになる。
そしてついに、CRS社員たちに、ビルの屋上に追い詰められたニコラスは、彼を担当する女性スタッフの、これはゲームだという言葉を聞き入れず、屋上に抜ける扉の鍵が焼き切られて扉が開いた瞬間、そこに向かって拳銃の引き金を引いてしまう。そこには、手にしたワインのボトルを打ち砕かれ、銃弾を胸に受けた弟のコンラッドがいた。そしてその周りには、彼の誕生日を祝おうと集まった多くのCRSの仕掛け人達が。しかし、祝賀の場となるべきだった屋上は、一瞬にして悲劇の現場となってしまった。
自らの手で弟を亡き者にしたことに絶望したニコラスは、かつての彼の父親と同様、ビルから飛び降りてしまう。なんという悲劇・・・と思った瞬間、落下した先の建物の屋上のガラスを突き抜けた先には、落下者を受け止める巨大なクッションが用意されていた。救急隊により救い出された彼を待っていたのは、胸に血のシミをつけたコンラッドだった。そう、ここまでもが全て仕組まれた仕掛けだったのだ。

CRSという会社が巨大な詐欺組織で、依頼者を脅迫し続けているということを次第にニコラスが信じていく過程が迫真に満ちている。しかしこれをよくできたプロットと考えるか、ご都合主義と考えるかは意見が分かれるところかもしれない。

【5段階評価】4

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