(134) 身代金
【監督】ロン・ハワード
【出演】メル・ギブソン、ゲイリー・シニーズ、レネ・ルッソ
【制作】1996年、アメリカ
航空会社の社長、トム・マレン(メル・ギブソン)が息子のショーン(ブローリー・ノルティ)を誘拐される。トムの家に来たFBIは、まず身代金を渡すことにし、受け渡し現場で犯人を逮捕しようとするが、トムには、身代金を渡しても息子が生きて帰ってくるとは思えなかった。
そこで彼は、テレビを通じて、「身代金は渡さない。犯人を捕らえた者に200万ドル渡す。」と宣言する。
捜査員は混乱し、犯行グループのリーダー、刑事のジミー・シェイカー(ゲイリー・シニーズ)は怒り狂う。捜査員や犯人はトムの妻、ケイト(レネ・ルッソ)を通じて、トムのやり方を変えさせようとするが、トムの意志は固く、やめるどころか、報奨金を400万ドルにつりあげる。ケイトも夫に不審を抱くが、何とか信じようとする。
脅迫電話をかけてきたジミーに対しても、トムは身代金は絶対に渡さないと挑発する。そして、突然電話の向こうで銃声がする。誰もがトムの息子が撃ち殺されたと考えた。ケイトはトムを責め、トムも絶望の淵に立たされる。しかし、息子は死んでいなかった。犯行グループの仲間が寝返ろうとしていることを悟ったジミーは、仲間を撃ち殺し、刑事として犯人を確保したふりをして、400万ドルを手にしようとする。
しかし、彼が金を早く受け取ろうとトムの家に来たとき、ジミーの声を偶然耳にした息子のショーンは、その場で失禁してしまう。それをみたトムは、この男が誘拐犯であることを確信する。
何食わぬ顔で小切手に金額を記入し、銀行に行こうとジミーに話しかける。しかし、ジミーはトムが自分が犯人であると見抜いたことに勘づいてしまう。トムに銃を突きつけたまま、銀行に乗り込む二人。しかし、トムは車の中でのFBIとの通話で、犯人が近くにいることを暗に伝える。ついに捜査の手はジミーに伸びた。
警察用の無線で自分が逮捕されようとしていることを知ったジミーは、自分を確保しようと近づいてくる警官を銃撃すると、そのまま逃げようとする。しかし、ついに彼はトムの手によって葬られた。
息子を誘拐された父親の苦悩と勇気は、見応えがある。最後は衝撃的なシーンで終わるが、マレン一家の憂いが一掃され、ほっとする。よくできた映画だった。
【5段階評価】4
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