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2010年3月25日 (木)

(98) ウォーターワールド

【監督】ケビン・レイノルズ
【出演】ケビン・コスナー、デニス・ホッパー、ジーン・トリプルホーン
【制作】1995年、アメリカ

北極・南極の氷が溶け、世界が海に覆われる。UNIVERSALの映画では、冒頭で地球の周りを土星の輪のように「UNIVERSAL」の文字が回転するのがおなじみだが、この地球の陸地がすーっと海に沈んでいくのが面白い。世界が海で覆われた理由を説教くさく語っていないところがいい。やれ環境破壊がどうのこうの、と言われても。

この近未来の世界観は、「マッドマックス2」とも似ている(「北斗の拳」といったほうがわかりやすいか)。スキンヘッドの悪役、ディーコン(デニス・ホッパー)も、恐ろしいようでちょっとコミカルであり、これも、「北斗の拳」の悪役を彷彿とさせる。
観ているといろいろ不思議な点もあるが(陸地がないのに水上バイクや銃がばんばんでてきたり)、独特の世界を作り上げていて、いろいろ想像力をかきたてられる。
話としては、海上にかろうじて建設された人工島で暮らす人々が、この世のどこかにあるという「ドライランド」という陸地を目指すというもの。このドライランドの場所の手がかりとなる入れ墨のある少女、エノーラ(ティナ・マンジョリーノ)を巡って、ヘレン(ジーン・トリプルホーン)らと悪役側が戦いを繰り広げる。この戦いに、ケビン・コスナー演じるマリナーが関わっていく。

この映画は、175百万ドルという莫大な制作費をかけたにもかかわらず、興行成績はふるわず、この年のラジー賞を多数受賞している。しかし、個人的にはとても面白い映画だった。
ただ、ケビン・コスナーの役どころは、映画の中ではエラ呼吸のできるミュータントで、水中でも呼吸ができるという設定なのだが、この設定があまり映画の中で生かされておらず、水中にいられる以外は特にふつうの人間と変わりがないのは、もったいない気がした。ここで「ミュータントすげー」というのがあれば、もっと面白かったかもしれない。

【5段階評価】4

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