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2010年3月 3日 (水)

(85) 世界最速のインディアン

【監督】ロジャー・ドナルドソン
【出演】アンソニー・ホプキンス
【制作】2005年、アメリカ

いい映画だった。「羊たちの沈黙」でレクター博士を怪演したアンソニー・ホプキンスが、何とも愛らしいおじいちゃんを演じている。

ニュージーランドの片田舎、インバーカーギル。そこに、世界最速を目指して我流でバイクを改造している老人、バート・マンロー(アンソニー・ホプキンス)がいた。彼の夢は、スピード狂の聖地、アメリカのボンネビルで行われる大会で、自分のバイクを走らせること。
有り金をはたいて、バートはアメリカに渡航する。そして多くの人に助けられながら、ボンネビルを目指す。その道中での様々な人との出会いが、この映画の見所だ。ホテルのフロントをやっているおかまちゃん、中古車ショップの店長、原住民風の男、老いた未亡人、レース仲間などなど、みんなを味方に巻き込んで、バートは大会への出場を果たす。その様子が、何とも言えずほほえましい。
そして彼のバイク。大会の技術担当者が、出場基準を全く満たしていない古びたバートのバイクを見て、「どうせ100km/hぐらいしか出ないんだし、走らせてやったら」としぶしぶテスト走行を認める。「車で併走してチェックするから」と言われ、バートはやっとボンネビルでの走行を実現する。周囲の予想を裏切り、時速150km近いスピードから、さらに加速して併走車をぶっちぎるところは痛快だ。
帰ってきたバートに、みんなは口々に驚嘆の声をかけるが、「失敗だ。まだセカンドギアにしか入れてない」。平然と言うバート。車体のふらつきを抑える工夫をして、本番を迎える。インディアン号はぐんぐんスピードを上げ、ついに大会記録を塗り替える。なかなか興奮する。

何より、これが実話を元にしているというのが驚きだ。アンソニー・ホプキンスの演技もすばらしかった。

【5段階評価】4

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