(65) ラストサムライ
【監督】エドワード・ズウィック
【出演】トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之、小雪
【制作】2003年、アメリカ
明治初期の日本を舞台にした歴史ドラマ。トム・クルーズと渡辺謙の競演が大きな話題となった。
インディアン虐殺の過去を持つ軍人、オールグレン(トム・クルーズ)が、近代化の道を進む明治初期の日本の政府軍に、銃を用いた最新の戦術を伝授するため、日本を訪れる。政府軍を率いて、抵抗勢力の討伐に向かうオールグレンであったが、百戦錬磨の勝元(渡辺謙)の軍勢の前に敗走を余儀なくされる。オールグレン自身も侍に取り囲まれ、赤い鎧を着た侍にとどめを刺されようというところで、侍ののど元に槍を突き立て、一矢を報いると、そのまま勝元軍に捉えられてしまう。
勝元はオールグレンを殺さず、地元の村に置く。オールグレンは村の女、たか(小雪)に手当てをしてもらうが、たかはオールグレンに殺された赤い鎧の侍の妻であった。
しだいに武士道に共感を覚え、当初は外国人を忌み嫌っていた氏尾(真田広之)らとも心が通じ合うようになっていくオールグレン。勝元の厚情により、捕虜を解かれ、町に戻される。
一方、新政府では、大村大臣(原田眞人)をはじめ、古い考えの侍の存在をうとましく思う考え方が支配的になっていた。悩む天皇であったが、政府の考え方に屈してしまう。しかし政府のやり方に納得できなかったオールグレンは、軟禁された勝元を脱走させ、勝元とともに村に戻る。そしてとうとう、勝元軍討伐のため、圧倒的な数の政府軍が送り込まれることになる。
決戦の日。かつて、オールグレンの手当てをすることを屈辱と考えていたたかであったが、ついに勝元側についたオールグレンを赦し、亡き夫の鎧をまとってほしいと告げる。
そして戦いが始まる。勝元軍は善戦するものの、圧倒的な政府軍の兵力の前には多勢に無勢。それでも降伏を潔しとしない勝元は、オールグレンや氏尾ら、残った同志とともに政府軍に突進し、オールグレンの太刀により名誉の最期を遂げる。オールグレンは、勝元を討つという道を選んだ天皇に、勝元の遺刀を届けると、勝元の守った村に戻っていく。
ストーリーは割とシンプルだが、映画の力を感じる作品だった。音楽とも相まって、一つ一つのシーンが感動的だ。
気になったのは、大村大臣役の原田眞人氏。どうしても髭男爵の山田ルイ53世がちらついてしまう。
終盤で、天皇(中村七之助)がオールグレンから、勝元の遺刀を受け取ろうとするのを諫めるのだが、自分の頭の中ではルイ53世が、
「受け取るんかーーい! 」
と突っ込んでる映像に変換されてしまった。
それにしても、渡辺謙や真田広之というのは、いい役者さんである。
【5段階評価】4
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