評価2の映画

2025年6月17日 (火)

(3071) きかんしゃトーマス めざせ!夢のチャンピオンカップ

【監督】ジェイソン・グロー、キャンベル・ブライア
【出演】ミーシャ・コントレラス(声)、エイバ・ロ(声)、キンタロー・アキヤマ(声)、チャーリー・ゼルツァー(声)
【制作】2021年、イギリス

ソドー島で行われるレース大会に出場した機関車の活躍を描いた作品。きかんしゃトーマス劇場版18作目。「きかんしゃトーマス オールスター☆パレード」(2022)の続作(なぜか前作が2022年制作で本作が2021年制作)。次作は「きかんしゃトーマス ぼくのたいせつなともだち」(2022)。

機関車のレース大会、ソドーカップが開かれる。機関車トーマス(ミーシャ・コントレラス)は超特急カナ(エイバ・ロ)と組むことになり、ライバルのリフ(アディソン・ホーリー)&ジフ(エバニー・ローゼン)、ファローナ(ハンバリー・ゴンザレス)&フレデリコ(トーマス・サントロ)と戦う。スピードでは勝てないトーマスだったが、不安定な橋や急カーブをうまく渡り、見事に優勝するのだった。

きかんしゃトーマスといえば人形劇というイメージだが、本作はCGの画風だが2Dアニメ。特に悪い奴が出てくるわけでもなく、トーマスが一生懸命走ってレースに勝つという、ほのぼのとしたお話。

【5段階評価】2

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2025年6月15日 (日)

(3069) 源氏物語 千年の謎

【監督】鶴橋康夫
【出演】生田斗真、田中麗奈、真木よう子、中谷美紀、東山紀之、多部未華子、窪塚洋介、芦名星、蓮佛美沙子
【制作】2011年、日本

源氏物語と、それを著した女性の運命を描いた歴史作品。高山由紀子の小説が原作。

平安時代、時の権力者、藤原道長(東山紀之)は、紫式部(中谷美紀)を強引に抱き、自分の娘、彰子(蓮佛美沙子)のために物語を書かせる。物語に登場する光源氏(生田斗真)は絶世の美男子で、葵の上(多部未華子)を妻に持ちながら、御息所(みやすどころ)(田中麗奈)や夕顔(芦名星)、果てには帝(榎木孝明)の妻、藤壺とも体を重ね、男子、東宮を設ける。東宮を我が子と疑わない帝を見て罪の意識に苛まれた藤壺は出家する。夕顔と葵の上は、嫉妬に燃えた御息所の生き霊によって呪い殺されてしまう。紫式部は道長を愛していたが、彼女自身が御息所のような運命をたどらぬよう、道長のもとを去るのだった。

時代劇にはあまり興味がない方なのだが、「新源氏物語」(1961)のおぼろげな記憶とも重なり、そこそこ楽しめた。田中麗奈の怪演は、恐怖映画のような迫力があった。子どもっぽい顔のように見えるが、メイクによっては目のつり上がった恐ろしい顔にも見えるので、意外とはまり役だったかも。

【5段階評価】2

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2025年6月13日 (金)

(3067) 仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王

【監督】石森章太郎(総監督)、平山公夫
【出演】村上弘明、舟倉たまき、中村ブン、塚原美樹、二瓶秀雄、梶哲也(声)、中庸助、峰恵研(えけん)(声)、石森章太郎
【制作】1980年、日本

東京壊滅を狙う悪の組織と戦う仮面ライダーの活躍を描いたヒーロー映画。「五人ライダー対キングダーク」(1974)の続作。タイトルの「VS」は「たい」と読む。

宇宙空間で羅門博士(二瓶秀雄)の開発したシグマエネルギーが、悪者、銀河王(梶哲也)に狙われる。博士はエネルギーの方程式を愛犬エレンに託し、宇宙ステーションから脱出させるが、自らは宇宙怪獣サドンダスに殺される。エレンは羅門博士の娘レミ(塚原美樹)、羅門博士の助手、真樹泉(舟倉たまき)、レミの兄、羅門ブン(中村ブン)のもとに戻るが、レミとエレンがネオショッカー大要塞に連れ去られる。ブンの友人、筑波洋(村上弘明)は、ネオショッカーの基地があるという富士山の地下に向かい、スカイライダーに変身。仮面ライダーアマゾン、仮面ライダーストロンガーと合流し、基地を防衛する戦車を倒す。泉とブンもレミを追うが、ネオショッカーに捕らえられてしまう。
銀河王は、ネオショッカーの魔神提督(中庸助)に、シグマ爆弾の開発を急がせる。スカイライダーは、他の仮面ライダー7人と合流。ネオショッカーのアルマジーグ(峰恵研)とジャガーバン(八代駿)、そしてネオショッカーが生み出した改造人間二世部隊と戦う。スカイライダーは地下基地に入り込み、サドンダスを倒してシグマ爆弾の発射を防ぐと、捕らえられたレミたちを救出。銀河王は宇宙船で脱出しようとするが、地下基地の爆発に巻き込まれ、この世から消えるのだった。

前作から6年経っての続作。毎年のように映画が作られているのかと思ったら、そうでもなかった。今度は8人の仮面ライダーが集結する豪華な内容だが、人数が多くなったせいか、各ライダーの「見栄」とも言える変身シーンは省略され、怪獣だけではなく仮面ライダー側もその他大勢感がありあり。ネオショッカーが発射した爆弾ロケットは、コンソールを破壊しただけで墜落するし、宇宙船で脱出した銀河王は「ここまではこれまい」とか高をくくっていると、もはや仮面ライダーたちは見上げているだけなのに、地下基地の爆発に巻き込まれ、「残念無念」と言って勝手に負けてしまう。お粗末な戦いだった。

【5段階評価】2

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2025年6月12日 (木)

(3066) 五人ライダー対キングダーク

【監督】折田至
【出演】速水亮(はやみりょう)、小林昭二、小塙謙士(こばなけんじ)、水の江じゅん、早田みゆき、小板チサコ
【制作】1974年、日本

5人の仮面ライダーたちが悪の組織と戦うヒーロー映画。「仮面ライダーV3対デストロン怪人」(1973)の続作。次作は「仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王」(1980)。

バイクの訓練走行を行っている神(じん)敬介(速水亮)を、GODの怪人が襲撃。敬介は仮面ライダーXに変身し、怪人を撃退。GODは仮面ライダーXのデータをもとに、最強の怪人コウモリフランケンを創り上げる。少年マサル(小塙謙士)は地下からGODの活動する声を聞き、仮面ライダーに伝える。マサルの姉、エツ子(水の江じゅん)はGODに捕らえられ、コウモリフランケンの食料となる血を抜かれるが、立花藤兵衛(小林昭二)が彼女を救出する。Xは、仮面ライダー、仮面ライダー2号、仮面ライダーV3、ライダーマンとともに、コウモリフランケンや、キングダークの力で蘇った怪人たちと戦い、彼らを全滅させ、キングダークの企んだ東京カラカラ作戦を防ぐのだった。

いろいろな怪人が登場して賑やかだが、ボスのコウモリフランケンすら大して強さを発揮することはなく、五人そろい踏みの仮面ライダーに一方的に叩きのめされて全滅する。変身シーンでは、仮面ライダーの藤岡弘、仮面ライダー2号の佐々木剛、仮面ライダーV3の宮内洋、ライダーマンの山口暁(あきら)が登場するが、映像は過去作の流用であり、配役に名前は登場しない。

【5段階評価】2

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2025年6月 9日 (月)

(3063) オシャレ魔女 ラブandベリー しあわせのまほう

【監督】望月智充
【出演】今野宏美(声)、柳井久代(声)、野沢雅子(声)、矢島晶子(声)、子安武人(声)、郷田ほづみ(声)
【制作】2007年、日本

人を幸せにするオシャレ魔女を目指す少女の奮闘を描いたアニメ作品。アーケードゲームがもとになっている。

オシャレ魔法学園への入学試験に挑んだラブ(今野宏美)とベリー(柳井久代)だったが、結果は不合格。延長のイザベラ先生(野沢雅子)は、住み込みで屋敷を掃除し、人を幸せにできれば合格という条件を出す。二人は、歌はうまいが引っ込み思案の少女、ユミ(矢島晶子)に出会い、彼女のオーディションを応援。転校してしまったユミの友だちがくれた人形をもとに衣装をデザインし、ユミは友だちと一緒にいる気持ちで楽しく歌い、オーディションに合格する。ラブとベリーも頑張りを認められ、魔法学園に入学。二人で新たな一歩を踏み出すのだった。

ドジな主人公が努力の末、成長するというのが定番だが、本作の主人公二人は、あまり努力しているシーンがなく、ともすればサボっている方が多く、感情移入があまりできなかった。歌のシーンは3DCGなのだが、2007年頃のクオリティってこの程度だっけ、というような、あまり生気のない顔。大きいお友達が付き過ぎないようにしているのかもしれなかった。

【5段階評価】2

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2025年6月 7日 (土)

(3061) 必殺仕掛人 梅安蟻地獄

【監督】渡辺祐介
【出演】緒形拳、林与一、山村聡、佐藤慶、小池朝雄、津坂匡章、松尾嘉代、ひろみどり、津田京子
【制作】1973年、日本

江戸時代の殺し屋の暗躍を描いた作品。池波正太郎の小説が原作。次作は「必殺仕掛人」(1973)の続編。次作は「必殺仕掛人 春雪仕掛針」(1974)。

藤枝梅安(緒形拳)は、料亭井筒でおもん(ひろみどり)を抱いた帰り、見知らぬ男(林与一)に斬りかかられる。梅安が名を名乗ると、男は人違いだと謝罪して走り去る。井筒に戻った梅安は、おもんに、自分に似た者が店にいないか尋ねる。店には梅安同様、短髪の医者、山崎宗伯(小池朝雄)がいた。その医者は、やってきた伊豆屋長兵衛(佐藤慶)に連れられ、井筒を去る。
梅安は、元締の音羽屋半右衛門(山村聡)から、伊豆屋長兵衛の仕掛けを頼まれる。梅安は、岬の千蔵(津坂匡章)と伊豆屋を尾行する。すると、そこに梅安に斬りかかった男がやってくる。男の名は小杉十五郎。山崎宗伯は、お仲という若い女性の母親を強姦して自殺に追い込んだ男手、小杉はお仲に代わって宗伯を成敗しようとしていた。伊豆屋長兵衛と宗伯は兄弟で、長兵衛は宗伯の作った毒で藩主を殺害。殺害を共謀した仲間から金を貰って蝋燭問屋となり、商売人として成り上がっていた。梅安らが自分たちを狙っていることに気づいた長兵衛は、宗伯に護衛を付けて甲府に向かわせ、梅安の家に刺客を送り込む。いわば蟻地獄と化した梅安の家に、梅安と小杉が帰ってくるが、梅安と小杉は刺客たちを倒す。小杉は、甲府に向かった宗伯を追い、宗伯を討ち取る。長兵衛は、祭りの櫓の上から町民に金品の入ったあられを撒くが、ひょっとこのお面を被った梅安が櫓に登り、長兵衛を殺害。一件落着となった音羽屋と梅安は、次の仕掛けに挑むことになるのだった。

伊豆屋長兵衛と山崎宗伯という二人の悪者を仕掛人と浪人が倒す話。首筋に針を突き刺すという必殺技が定番だが、2作目ともなると変化がなく、マンネリ気味だった。時代劇に、トランペットとギター、カスタネットという、西部劇のような楽器を用いて、それがハマっているというのは、よく考えると斬新だ。よく考えれば「赤穂浪士」(1961)だって弦楽器が使われていて、雅楽というわけではないんだが。

【5段階評価】2

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2025年6月 5日 (木)

(3059) 続 網走番外地

【監督】石井輝男
【出演】高倉健、瑳峨三智子、アイ・ジョージ、嵐寛寿郎、室田日出男、三原葉子、大阪志郎、安部徹、中谷(なかたに)一郎、田中邦衛
【制作】1965年、日本

犯罪に巻き込まれた網走刑務所出の男の奮闘を描いた作品。「網走番外地」(1965)の続編。次作は「網走番外地 望郷篇」(1965)。

網走刑務所を出た橘真一(高倉健)は、舎弟の大槻(アイ・ジョージ)と青函連絡船に乗ろうとしていた。橘に女スリのユミ(瑳峨三智子)が近づき、スリを働くが、橘はスリに気づき、ユミとともに船に乗る。船でスリ被害が発生し、乗務員が持ち物検査を始める。乗っていた修道女も荷物を調べられるが、抵抗したため荷物が落ち、中に入っていたマリモが転がり出てしまう。偶然近くにいた大槻は、土産に、と転がってきたマリモをポケットに忍ばせる。
青森でいざり芸(足の不自由な乞食のふりをして金を得ること)をしていた大槻の前に、張本(室田日出男)という男が現れ、札束を大槻に渡してマリモを返すよう告げる。大槻は橘とマリモを確認。中には宝石が隠されていた。橘は、函館銀行の金庫から二人組の男が盗んだ宝石だと気づく。橘は網走刑務所の世話にならないよう警察に報告しようとするが、そこにユミが現れ、新聞を渡す。新聞には、橘と大槻、ユミが宝石を盗んだという記事がでっち上げられていた。
三人が列車に乗り込むと、ワルサー拳銃を持った男、吉本(中谷一郎)が橘の前に現れ、マリモを渡すよう脅す。橘は窓を開けて売り子から弁当を買い、売り子にマリモを渡してしまう。吉本は橘の機転の利いた行動に惚れ惚れする(機転の利いた行動なのかは疑問が残るが)。売り子の手に渡ったマリモは、次の列車に乗っていたストリップ一座の路子(三原葉子)が気に入り、50円で買い取ってしまう。売り子から話を聞いた橘たちも、路子の後を追う。
公演を終えた路子は、地元の親分(沢彰謙(しょうけん))のもとで博打を打つが、有り金を擦ってしまい、マリモ入りの化粧道具を親分に売ってしまう。遅れてやってきた橘は、博打勝負で化粧道具を取り返そうとするが、うまく行かない。そこに鬼寅(嵐寛寿郎)が現れ、イカサマを見抜く。橘はマリモを取り返し、賭場から逃げ去る。病院に迷い込んだ橘とユミは、路子の夫(大阪志郎)が病気になった子どもを医者に診せようとしていた。夫に金がないのを知った橘は、マリモの中から宝石を一つ取り出し、ユミに換金を頼む。ユミは質屋に宝石を持ち込むが、その質屋は、宝石強奪事件の黒幕、依田(安部徹)の息がかかっていた。ユミは世だの前に連れ出されてしまう。呼び出された橘は、依田の前に現れる。依田は、橘と網走刑務所をともに過ごした男だった。橘と依田は、火祭りの櫓の下で、ユミとマリモを交換することにする。
祭りの日、ユミとマリモを交換するが、ユミがとっさにマリモを掏り、逃走。大乱闘の末、橘は依田を倒し、マリモを手にする。橘はユミと分かれ、去って行くのだった。

高倉健が車寅次郎ばりの売り口上で、女物のパンティを売るという貴重なシーンがある。全体的には、宝石入りのマリモを巡る争いという、くだらない話で、序盤に曰くありげに登場する桐川(田中邦衛)は全く主人公とからまなかったり、吉本が橘に惚れるのに無理があったり、橘とユミが賭場を逃げて病院に迷い込むという謎の展開があったり、最後の大乱闘も必然性の薄いドタバタ劇。前作が人気だったので慌てて作ったというできばえだった。

【5段階評価】2

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2025年6月 1日 (日)

(3055) 沈黙の宿命

【監督】キオニ・ワックスマン
【出演】スティーブン・セガール、ミーガン・オリー、ウォーレン・クリスティー、サラ・リンド、ギル・ベローズ、ウィリアム・ビッグスリープ・スチュワート
【制作】2010年、アメリカ

シアトルの特別捜査隊の活躍を描いたアクション映画。シリーズものだが、2作目以降はDVDリリースのみということなので、本ブログで扱うのは本作のみとなる。

シアトルの特別捜査隊SIUのリーダー、イライジャ・ケイン(スティーブン・セガール)は、ブレット・ラドナー(ウォーレン・クリスティー)、アンドレ・メイソン(ウィリアム・ビッグスリープ・スチュワート)、女性捜査官のジュリエット・ソーンダーズ(ミーガン・オリー)と新米のサラ・モンゴメリ(サラ・リンド)とともに、アジア人夫婦殺人、また、大量殺人事件の黒幕、ロシア人のニコライ・プーチン(ギル・ベローズ)を追う。女性二人がニコライのいるナイトクラブに身分を隠して潜入するが、ニコライに警官だと見破られる。ケインはチームでニコライの麻薬輸送現場に突入し、組織を一網打尽にするのだった。

物語が分かりにくく、出てくるアクションシーンも、よくある銃撃戦と、カット割りだらけの格闘戦。主人公側はほぼ無敵で、ラスボスも主人公には全く歯が立たない。手に汗握る作品とは言いがたかった。

【5段階評価】2

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2025年5月20日 (火)

(3043) 地上より永遠に

【監督】フレッド・ジンネマン
【出演】モンゴメリー・クリフト、バート・ランカスター、ドナ・リード、デボラ・カー、フランク・シナトラ、フィリップ・オーバー
【制作】1953年、アメリカ

第二次世界大戦直前のアメリカ兵士の生き様を描いた作品。第26回アカデミー賞作品賞受賞作品。邦題は「ここよりとわに」と読む。

1941年、ハワイのスコフィールド兵営に、転属を願い出たラッパ手のプルーイット(モンゴメリー・クリフト)が着任する。ウォーデン曹長(バート・ランカスター)は、プルーイットに、伍長の地位を捨てて2等兵に格下げになる転属を願い出た理由を聞くが、彼は私的な理由だと答える。大尉であるホームズ中隊長(フィリップ・オーバー)は、プルーイットがプロボクサーであることを知り、ボクシングの連隊対抗戦での優勝のため、彼をボクシング部に入れようとするが、彼は拒絶する。彼には、仲間をスパーリング中に殴って失明させた過去があった。
ホームズには美しい妻カレン(デボラ・カー)がいたが、関係は冷え切っていた。ウォーデン曹長はカレンに言い寄り、二人は不倫の関係になる。ボクシング部入りを拒否したことで、訓練でいびられるようになるプルーイットだったが、それでもかたくなにボクシングは拒否。彼はナイトクラブに勤めるロリーン(ドナ・リード)を好きになる。プルーイットの理解者で、お調子者のマッジオ(フランク・シナトラ)は、命令を無視して夜遊びに出かけ、営倉(懲罰房のこと)に入れられ、マッジオとそりの合わなかった営倉担当のジャドソン(アーネスト・ボーグナイン)に暴行される。マッジオは営倉を脱走し、プルーイットの前に姿を現すが、息絶える。プルーイットはジャドソンを呼び出し、反撃されながらも彼を刺し殺す。プルーイットはロリーンのもとに匿ってもらうが、12月7日、日本軍による真珠湾攻撃が起き、軍に戻ることにする。ところが、警戒中の兵士に怪しまれ、銃撃により命を落としてしまう。ウォーデンとともに生きることを諦め、ハワイを離れる船に乗ったカレンは、乗り合わせたロリーンから、婚約者のプルーイットが死んだ話を聞くのだった。

ウォーデンとカレンの不倫、プルーイットとロリーンの恋という二組のカップルを軸に話が進むのだが、結局何を言いたい作品だったのか、よく分からない内容だった。文学性の高い作品なのだろう。アカデミー賞作品賞受賞作品の中では、ハズレの部類だった。

【5段階評価】2

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2025年5月18日 (日)

(3041) 言ってくれよ

【監督】高橋栄一
【出演】菟田高城(うだたかき)、成沢(なるさわ)真奈、大石真奈未、一色眞妃果(いしきまいら)、村松和輝、杉山ひこひこ
【制作】2022年、日本

一人親の父と中学生の娘の関係を描いた作品。26分の短編映画。

中学生のさわむらみこ(成沢真奈)は、同級生(一色眞妃果)の財布を盗んだと疑われ、ラーメン店を営む父親の寛(菟田高城)は、先生(村松和輝)から学校に呼び出される。みこは何も言わず、下校のチャイムが鳴ると1,000円を財布から差し出し、立ち去る。帰宅したみこは、寛のラーメン店を手伝う。
父親は、ショックを受けている様子のみこを気遣い、学校を休んでどこかに行こうとみこを誘う。みこの同級生の一人(大石真奈未)は、みこが盗んだのかと先生に問いただす。みこは、車でみこをラーメン屋に連れて行こうとする父親に、学校に行きたいと言い、寛はみこを学校に送る。みこは学校には行かず、自分を信じてくれた友だちと話した後、帰宅する。
寛のもとには、財布は家にあり盗まれたと思ったのは勘違いだったと、当該の生徒と友人(稲垣蘭)、そして先生が謝罪に来る。寛は帰宅したみこに、「しゃべれないのか。俺とは話したくないんだな。何でお金盗ったって嘘ついた!」と問い詰める。みこは「早く帰りたかったから。だってお店あるし」と答える。寛は常連客(杉山ひこひこ)が大量に食べ残したラーメンと置いていった1,000円を見て涙ぐみ、「みこ、仲直りしよっか」とみこに話しかける。みこはそれには答えず、やってきたお客に「いらっしゃいませ」と挨拶し、寛も呼応するのだった。

寛は、そそくさと帰って行った常連客の置いていった千円札を見て、みこが先生に差し出した千円も、早くこの気まずい空間から立ち去りたくて出しただけだったことに気づき、そのみこの気持ちに気づけなかった自分が情けなくて涙したのかもしれない。ただ、残念ながら作品では、みこが千円札を出したときのセリフが「財布は盗んでない」と言っているように聞こえ、後半の寛の「なんでお金盗ったって嘘ついた!」のセリフと合わない。よく考えると、「財布は盗んでない」と言って千円札を出すいうことは、中身だけ盗ったという意味だったのかもしれないが、ここは分かりづらかった。「中2映画プロジェクト」と銘打ち、総指揮をつんく♂が担当しており、若い女優の卵たちが登場している作品。

【5段階評価】2

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