評価4の映画

2020年10月26日 (月)

(2217) オリエント急行殺人事件

【監督】ケネス・ブラナー
【出演】ケネス・ブラナー、ペネロペ・クルス、ジョニー・デップ、トム・ベイトマン、デイジー・リドリー、ジュディ・デンチ
【制作】2017年、アメリカ

オリエント急行の中で起きた殺人事件に名探偵が挑む推理劇。アガサ・クリスティの推理小説の映画化作品。

嘆きの壁で得意の推理を披露したエルキュール・ポアロ(ケネス・ブラナー)は、オリエント急行に乗り込む。隣の個室のエドワード・ラチェット(ジョニー・デップ)は脅迫状を受け取っており、ポアロに警備を依頼するが、ポアロはラチェットが気に入らず、断る。翌日、ラチェットは個室内で死体となって発見される。胸には不揃いな複数の刺し傷があった。列車は雪崩の影響で脱線。ポアロは復旧を待ちながら捜査を開始する。
はじめはラチェットの秘書ヘクター・マックイーン(ジョシュ・ギャッド)が怪しまれたが、医師のアーバスノット(レスリー・オドム・Jr)が一緒にいたと彼のアリバイを証明。ポアロは、残された紙片の燃えかすをもとに、ラチェットがかつてアメリカで起きた少女誘拐殺人事件の犯人、カセッティであることを突き止める。ラチェットはアームストロング家の少女デイジーを誘拐して殺害。当時妊娠中だったデイジーの母親は死亡し、父親も自殺。犯人扱いされたメイドも自殺し、彼女を追い詰めたと世間に責められた担当検事も自殺していた。捜査を進めると、乗客のそれぞれが、何らかの形でアームストロング家にかかわっていることが判明していく。ポアロがその一人、デイジーの家庭教師だったメアリ・デブナム(デイジー・リドリー)に迫ると、彼女はついにラチェットへの殺意を表明する。すると突然、元狙撃兵の医師、アーバスノットがポアロに発砲し、ポアロは腕を負傷。アーバスノットは自分が真犯人だと宣言し、ポアロに襲いかかるが、駆けつけたポアロの友人ブーク(トム・ベイトマン)がポアロを助ける。
ポアロは、居並んだ乗客に対して二つの仮説を提示する。一つは、車掌になりすました何者かがラチェットを殺し、逃走を果たしたというもの。それはありえないとブークは否定する。もう一つは、ラチェットに恨みを持つ全員が犯人であるというものだった。全員が共謀し、ラチェットを抑えつけて一人一人がラチェットにナイフを突き立て殺害。互いのアリバイを証明し合う。それが事件の真相だった。ポアロは乗客に向かって、もし自分たちが罪人ではないと思うなら、自分を殺して口を封じろと言い、乗客の前に拳銃を置く。デイジーの祖母、ハバード夫人(ミシェル・ファイファー)は、自分だけが罪を背負うと叫び、銃を手に取り自らの喉元に向けて引き金を引くが、弾は入っていなかった。ポアロはそれを見て、静かに乗客に背を向け、立ち去る。
列車は復旧し、駅に到着。ポアロは、警察は一つ目の仮説を受け入れたと乗客に告げ、列車を降りる。彼は新たな殺人事件の解決のため、ナイル川に向かうのだった。

1974年の作品「オリエント急行殺人事件」に続く二度目の映画化作品。事件が起こってからのシーンは説明調になりがちだが、登場人物の感情を巧みに描いており、若い女性から老婆まで一人一人がラチェットに激しい怨みの一撃を食らわせる殺人現場の再現シーンは胸が震えた。家庭教師のメアリ・デブナムを演じたのは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の主人公レイを演じたデイジー・リドリー。こんなに美人だったっけと思うほどの美女だった。
続編も絶対に観ようと思えるできばえで、評価5にしてもいいぐらいだったが、赤いガウンの意味やハバード夫人が背中を刺される狂言の意味が説明不足と感じたため、1点下げた。

【5段階評価】4

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2020年10月25日 (日)

(2216) トロールズ

【監督】マイク・ミッチェル
【出演】アナ・ケンドリック(声)、ジャスティン・ティンバーレイク(声)、ズーイー・デシャネル(声)
【制作】2016年、アメリカ

歌とダンスが好きな種族トロールの活躍を描いた3DCGアニメ作品。ドリームワークス・アニメーション制作。

歌とダンスとハグが大好きな種族トロールは、彼らを食べることが幸せと信じているベルゲン族に襲われ、離れた場所に移り住む。歌が大好きなポピー王女(アナ・ケンドリック)は、仲間とパーティを開き、花火を上げて盛り上がるが、ベルゲン族のシェフ(クリスティーン・バランスキー)に見つかり、ポピーの仲間が連れ去られてしまう。ポピーは歌うことをやめたブランチ(ジャスティン・ティンバーレイク)とともに仲間を助けるため、ベルゲンの町に向かう。シェフは、幼い頃にトロールを食べ損ねたベルゲンの若い王グリスル(クリストファー・ミンツ=プラッセ)に捕まえたトロールを捧げることにし、召使いのブリジット(ズーイー・デシャネル)にトロールを預ける。ブランチとともにベルゲンの町に忍び込んだポピーは、ブリジットがグリスルに片思いをしていることを知り、彼女がグリスルとデートできるように協力。グリスルはブリジットに一目惚れし、彼女をトロールフェスに招待する。ポピーは捕まったままのクリーク(ラッセル・ブランド)を助けようとするが、シェフに捕まり、村に残った一族も捕らえられ、鍋に入れられてしまう。落ち込むポピーを見て、仲間達も意気消沈。それを見たブランチは、封印していた歌を歌い、ポピーを励ます。ポピーは勇気をもらい、仲間も元気を取り戻す。すると、ブリジットが鍋の蓋を開け、ポピー達を逃がす。ブリジットが一人で責任を背負おうとするのを見たポピーは、仲間とともにブリジットのもとに戻り、大勢のベルゲン族に、幸せは自分の中にある、と説得。トロールの楽しい歌とダンスを見て、ベルゲン族も踊り出し、活気のなかったベルゲンの町は色とりどりに輝く。その姿を見たポピーの父親ペピー(ジェフリー・タンバー)は、ポピーを女王に任命。ポピーと町は幸せに包まれるのだった。

トロールと言えばRPGの世界では醜い緑色の大型モンスターだが、本作では髪の毛を自由に操るカラフルなこびとのような種族として描かれている。楽曲「True Colors」などが、「もはやこの歌を元に映画を作ったんじゃないの」と思うぐらいストーリーにドンピシャにハマっていて感動的。最後の大勢でのダンスシーンも胸が熱くなる。歌も本格的で心地よかった。

【5段階評価】4

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2020年10月23日 (金)

(2214) 最後の1マイル~ハンセン病 果てなき旅路で~

【監督】浅野直広
【出演】笹川陽平、笹川陽一
【制作】2017年、日本

ハンセン病とその差別撲滅のために活動する日本財団会長を取り上げたドキュメンタリー映画。

日本財団会長の笹川陽平は、父親の笹川陽一同様、世界のハンセン病患者の救済に取り組んでいる。治療薬MDTの無償配布、啓蒙活動、回復者の心のケア、ローマ教皇庁への折衝など、様々な現場を飛び回っている様子が映像に捕らえられている。

ハンセン病、らい病、leprosyと呼ばれ、患者を指すleperはしばしば、世間から隔離・のけ者にされる者という一般的な意味さえ与えられている。最近まで治らない病気、ローマ法王すら根治不能な最悪の病気の例えに使っているほど、差別性が強い。本作を見ると、そのことがよく理解できる。陽平の父、笹川陽一が重度のハンセン病患者の女性を見て涙を流すシーンはぐっと来る。観ずに消そうかと一瞬思ったが、鑑賞してよかった。

【5段階評価】4

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2020年10月22日 (木)

(2213) 特捜部Q 檻の中の女

【監督】ミケル・ノルガード
【出演】ニコライ・リー・コス、ファレス・ファレス、ソニア・リクター、ミケル・ボー・フォルスゴー
【制作】2013年、デンマーク、ドイツ

未解決事件の真相を追う二人の刑事の活躍を描いたサスペンス作品。

強引な捜査をして仲間を失った殺人課の刑事カール(ニコライ・リー・コス)は、上司(ソーレン・ピルマーク)から未解決事件の整理作業をするために新設された「特捜部Q」に配属される。部署は要するに閑職で、たった一人、地下の部屋で仕事を始めるが、そこに別の刑事アサド(ファレス・ファレス)も配属される。彼は今までしてきたはんこ押し係よりましだ、と言って、未解決事件の資料を壁一面に張り出す。カールはあきれながらも、その中の一つ、フェリーから若手女性議員が飛び降り自殺した事件に興味を示す。死んだのはミレーデ・ルンゴー(ソニア・リクター)。彼女は、幼い頃に交通事故で両親を失ったことで解離性障害になった弟ウフェ(ミケル・ボー・フォルスゴー)とフェリーに乗り、自殺したとされていた。しかしカールは捜査資料から、自殺と判断するのは不自然だと考える。カールとアサドは、残された捜査資料をもとに、ウフェがフェリーの中でフード付きコートを着た正体不明の男に連れ去られ、ミレーデは弟を探していたのではないか、と推理する。
カールの推理通り、ミレーデは自殺したのではなかった。フェリーの中で弟を探していたところ、フードの男に背後から襲われ、加圧室の中に幽閉されて加圧された状態で1年以上も閉じ込められていたのだ。閉じ込めていたのはミレーデが会議の場で知り合い、一夜の関係を持った男(ピーター・プラウボー)だったが、ミレーデはなぜ彼に恨まれているのか、身に覚えがなかった。
アサドは療養施設にいて人との会話ができないウフェに辛抱強く付き合い、彼に会議出席者の写真を見せ、フェリーでウフェに関わった男を割り出す。参加者データから、男の名はダニエル・ヘイルであることが判明。捜査を進めると、ダニエル・ヘイルは湖で溺死しており、別の何者かが彼になりすまして会議に出席していたことが判明。二人はその男がミレーデに接近し、ダニエルを殺したと推理する。その男は、子どもの頃ダニエルと同じ孤児院にいたラセという男だった。
真相に近づこうとしたとき、与えられた任務の枠を超えすぎた捜査をする二人に、上司は停職を言い渡す。やる気を失うカールだったが、アサドは孤児院を突き止め、カールに報告。二人は孤児院に向かい、職員から、ラセは本名をラース・イェンセンと言い、子どもの頃に父親と妹を交通事故で失い、車椅子生活になった母親が酒浸りになってしまったため、孤児院に入ることになったと聞かされる。二人はラセの母親の家に向かう。
ラセが子どもの頃、父親の運転で家族でドライブをしていると、後ろから追い越してきた車がいた。車の後部座席に乗った少女は窓ガラス越しにラセにあかんべぇをすると、ふざけて運転する父親に目隠し。そのとき、対向車が目の前に現れ、衝突。ラセの車はそれに巻き込まれてしまい、一瞬で父親と妹を失ったのだった。ふざけていた少女の車も事故に巻き込まれたが、少女は無傷で、何の罪の意識もなく降る雪と戯れていた。ラセは大破した車の中で血を流しながらその少女を見るしかなかった。その少女こそ、幼いミレーデ・ルンゴーだったのだ。
カールとアサドは、ラセの母親の家にラセがいると見抜き、敷地の中を探す。二人が農作業小屋の中の怪しい部屋に入ろうと錠を壊そうとしたところに、ラセが現れる。彼は加圧室の加圧を抜き、ミレーデが気圧変化に対応できず死ぬ手はずを整えてから、二人の前に現れたのだ。二人は事情を聞くと言ってラセを車に乗せて走り出すが、停電でもないのに発電機を動かし続けていることを怪しみ、小屋に引き返す。その途端、ラセはカールとアサドに襲いかかり、小屋の方に走り去る。カールはラセを追って小屋に向かい、ついに加圧施設を発見。中には衰弱したミレーデがいた。カールは減圧レバーを戻してミレーデにがんばるよう声をかけるが、戻ってきたラセがカールの首を強烈に締め付ける。絞め殺されそうになったところに、足を負傷したアサドがたどり着き、ラセを殴り倒してカールを救う。
こうして事件は解決する。上司は二人の停職を解き、カールに殺人課に戻すと告げるが、カールは自分の裁量で未解決事件の捜査を続けると宣言。上司もそれを認める。カールはアサドに警察手帳を返すのだった。

序盤に謎が提示され、捜査の状況が丁寧に描かれ、少しずつ事件の真相が明らかになっていく。無邪気な子どものいたずらが、無実の第三者を巻き込んで互いの家族の運命を左右する大事故に発展し、それによって強烈な怨恨が生み出されるという過程を描いた場面は衝撃的。サスペンス作品として優れたできだった。
唯一、クライマックスでラセが無防備なカールの背後を襲ったときに首を絞めて殺そうとするというところは、ちょっと残念。本当に殺す気なら、刃物なり何なり、自分の家なんだからもっと確実な方法があったはず。まあ主人公が死ぬわけにはいかないので仕方ない。続編「特捜部Q キジ殺し」も面白かったし、今後が楽しみなシリーズ作品である。

【5段階評価】4

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2020年10月18日 (日)

(2209) マダム・フローレンス! 夢見るふたり

【監督】スティーブン・フリアーズ
【出演】メリル・ストリープ、ヒュー・グラント、サイモン・ヘルバーク、レベッカ・ファーガソン、ニナ・アリアンダ
【制作】2016年、イギリス、フランス

カーネギーホールでコンサートを開いた音痴のソプラノ歌手と、それを支える夫との愛情を描いたコメディ。

エンターテイナーのシンクレア・ベイフィールド(ヒュー・グラント)は、フローレンス・フォスター・ジェンキンス(メリル・ストリープ)を大事にしており、彼女の望みは何でも聞くようにしている。ソプラノ歌手として活躍したいフローレンスは、自分のお気に入りのピアノ伴奏者をオーディションで選び、コズメ・マクムーン(サイモン・ヘルバーク)が選ばれる。シンクレアはフローレンスの好き嫌いをコズメに伝え、破格の報酬を支払うことにする。
翌日、フローレンスは名指揮者のカルロ・エドワーズから歌のレッスンを受ける。カルロはまじめに指導するが、初めてレッスンに参加したコズメは、彼女のあまりの音痴ぶりに言葉が出ない。帰りのエレベータではこらえきれず大笑いをしてしまう。自分に才能があると信じ込むフローレンスはリサイタルをしたいと言い出す。カルロは見え見えの嘘をついて出席を拒否。コズメもシンクレアにやめるよう進言するが、シンクレアは半ば脅すようにコズメに伴奏させる。シンクレアは買収した記者とフローレンスの知人で観客を固めてリサイタルを実施。事情を知らない若い婦人のアグネス・スターク(ニナ・アリアンダ)はあまりのひどい歌に笑いが止まらず、夫とシンクレアに会場から追い出される。コンサート後、フローレンスは体調が悪化し、帰宅し、医師の診察を受ける。彼女は18歳の時、新婚初夜に遊び人だった夫に梅毒を移されていた。診察した医者が50年間も生きているのは信じられないと言ってシンクレアに理由を聞くと、彼は音楽が彼女を支えていると答える。医者はあなたの愛情もだ、と言って帰る。シンクレアは眠ったフローレンスを置いて打ち上げで盛り上がっている自宅に戻り、アグネスやコズメらと飲み明かす。
翌朝、彼女を絶賛する新聞記事に気をよくしたフローレンスは、シンクレアの家に現れ、コズメを連れて自分の歌をレコーディング。シンクレアが、フローレンスに内緒で同棲しているキャスリーン(レベッカ・ファーガソン)とゴルフに行っている間に、フローレンスは自分の曲をラジオ局に送り、カーネギーホールを予約して戦争で苦しんでいる帰還兵1,000人を招待してしまう。
コンサート当日。酔った帰還兵と有名人で埋まった会場を見て、フローレンスはナーバスになる。シンクレアが一生懸命なだめるが、そこにコズメが歩み寄り、「きっとうまく行きます」と勇気づける。感動したフローレンスは自分の遺書にコズメに遺産を残すと書き加え、会場入りする。コズメの伴奏でフローレンスが歌い始めるが、会場はフローレンスの歌声に爆笑。やめろ、警察を呼ぶぞ、と罵声が飛び交う。恐れおののき歌うのをやめてしまうフローレンスを見て、観客を恫喝したのは、最初のリサイタルで笑い転げていたアグネスだった。力の限り謳っているんだから応援しろ、と帰還兵にどなり、会場は総立ちでフローレンスを応援。勇気づけられたフローレンスは歌を再開する。買収に応じなかったニューヨーク・タイムズの記者は、あまりのひどさに席を立ち、会場を後にしてしまう。その後もフローレンスは歌い続け、コンサートは終了。フローレンスを連れ帰ったシンクレアは自分の家に戻らず、彼女の横で眠る。
翌朝、シンクレアは、酷評記事が書かれたニューヨーク・タイムズを買い占め、何とかフローレンスの目に付かないようにするが、彼女はゴミ箱からそれを取り出し、記事を読んでしまう。彼女はショックで倒れる。目を覚ますと、彼女の横にはシンクレアがいた。自分は嘲笑されたのかと疑うフローレンスに、シンクレアは、僕はそうじゃないと元気づけ、コズメも優しく見守る。フローレンスは目を閉じ、美しい歌声で観客を魅了し、コズメとシンクレアに挟まれてステージで喝采を浴びる情景に思いをはせるのだった。

歌唱力に定評のあるメリル・ストリープが、音痴の役を自らの声で演じているのが作品に現実味を与えている。カラオケが浸透し、音痴の人の歌い方を聞き慣れている時代だからこそ、音痴の人はこうなるよな、という音の外し方やすっとんきょうな高音の出し方が分かり、吹き替えでわざとひどい歌い方をしていると感じさせることなく、力の限り歌った結果、音痴になっているという歌声が表現されている。むしろ、ヒュー・グラント演じるシンクレアの献身ぶりの方が、なぜそこまで、と現実味を感じさせないほど。ピアニスト役のサイモン・ヘルバークも、ピアノが得意な俳優で、この臆病そうな青年が、次第にフローレンスに共感していく様子も感動的。ただ、実話に基づく作品だから仕方ないのかもしれないが、シンクレアが浮気をしているという設定は、作品のすがすがしさにはそぐわなかった。

【5段階評価】4

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2020年10月17日 (土)

(2208) 沈黙 -サイレンス-

【監督】マーティン・スコセッシ
【出演】アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形、アダム・ドライバー
【制作】2016年、アメリカ

日本に渡った宣教師の過酷な運命を描いた作品。遠藤周作の小説が原作。

日本で布教活動をしていたフェレイラ神父(リーアム・ニーソン)が棄教したという報せを受け、彼の教えを受けたセバスチャン・ロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とフランシス・ガルペ(アダム・ドライバー)の二人の神父が日本を目指す。道中のマカオで日本人のキチジロー(窪塚洋介)を案内役にし、二人は長崎県のトモギ村にたどり着く。島には多くのキリスト教信者がおり、二人は村人に歓迎されるが、やがて密告によりキリシタンを率いていた「じいさま」(笈田ヨシ)ら四人が人質となり、踏み絵を踏んで十字架につばを吐きかけたキチジローは放免されるが、残りの三人は拷問を受け命を落とす。役人の調査が村に入ることになり、ロドリゴとガルペは別々に逃走。ロドリゴは向かった先でキチジローに再会。ロドリゴは悩みながらもキチジローの告解を聞き入れる。しかしロドリゴはキチジローの密告により敢えなく役人に捕らえられてしまう。他の信者とともに投獄されたロドリゴは、統治者の井上筑後守(イッセー尾形)や通訳係(浅野忠信)から棄教を執拗に迫られる。信者の一人(加瀬亮)は突然斬首され、ロドリゴは激しく動揺する。別の場所にいたガルペも捕らえられ、棄教しきれないまま、簀巻きにして海に放り投げられる信者(小松菜奈)を助けようとして海に泳ぎだし、信者小松菜奈)とともに溺死する。
井上筑後守の指示により、ロドリゴは棄教したフェレイラと再会。ロドリゴはフェレイラの棄教に至る話を聞くが、彼を軽蔑する。しかし、その夜、信者達が逆さ吊りの拷問を受け、死の間際にいる様子を目の当たりにしたロドリゴは、踏み絵のキリストから「自分を踏め」という声を聞き、ついに棄教を受け入れる。その後、ロドリゴは棄教した確認を何度もされながら、フェレイラとともに宗教的な禁輸品を判別する役を担いながら日本で暮らす。キチジローは引き続きロドリゴとともにいた。ロドリゴはキチジローに一緒にいてくれてありがとう、と謝辞を述べる。キチジローは棄教したロドリゴに告解をしようとし、ロドリゴは戸惑いながらもそれを聞く。やがてロドリゴは日本人の未亡人とその子を家族とし、やがてその生涯を閉じる。火葬される彼の手の中には、小さな十字架が握られているのだった。

グッドフェローズ」や「ディパーテッド」などから受けるマーティン・スコセッシ監督の印象とは異なる、江戸時代の日本が舞台の作品。一方で、物静かなすごみ、逃れられない暴力・理不尽という点では、通底するものもある。火刑や荒磯での十字架刑、簀巻き、斬首、逆さ吊りなど、残酷な処刑や拷問の写実的な暴力描写は見応えがあった。無宗教な自分には、棄教か殉教か、とか、キリスト教か仏教か、と葛藤する信条は理解が難しいし、教えに背くより死を選ぶという考えには「健康のためなら死んでもいい」にも似た矛盾を感じるが、ロドリゴ神父の苦悩は厳しい自然の風景なども効果的に取り入れ、うまく映像化されていた。
本作は英語と日本語が両方使われている。ポルトガル人が英語で会話するのかよ、というところは置いておいて、アメリカ映画だと日本人同士の会話も英語になってたり、日系アメリカ人を使って日本語がぎこちなかったり、ということがよくあるが、本作は日本人同士は日本語で話すし、しかも長崎の方言で話すので、その辺りは日本人の目から見ても自然でよかった。ハリウッド映画経験のある浅野忠信だけでなく、イッセー尾形までも長い英語のセリフを感情豊かにしゃべるのも一見の価値あり。
また、全編チェックしたわけではないが、本作はBGMが少ないのも特徴的。エンドロールも波風や虫の音が響くだけという独特なもの。確かにこの作品には、洋楽もオーケストラも、外国人には耳慣れない和楽器なども似合わない。面白い趣向だった。

【5段階評価】4

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2020年10月14日 (水)

(2205) 劇場版SOARA LET IT BE -君が君らしくあるように-

【監督】伊藤秀隆
【出演】堀田竜成、石渡真修、吉田知央、沢城千春、上田慎一郎
【制作】2019年、日本

3年生を送る会でバンド演奏を披露する男子高校生の様子を描いた青春映画。アニメと現実のはざまにあるという架空の2.5次元芸能事務所「ツキノ芸能プロダクション」のALIVEシリーズが原作。

高校二年生の大原空(堀田竜成)は、中学の時に授業で作った楽曲がネットで高評価されたものの、その後の作品をネットで酷評され、音楽作りを封印してきた。彼は卒業する3年生を送る会の幹事を任され、バンドをやることを決意。幼なじみの神楽坂宗司(吉田知央)、クラスメートの在原守人(石渡真修)、高校1年生の七瀬望(沢城千春)と宗像廉(上田慎一郎)とバンドを結成。ライブは大成功を収める。5人はバンド活動を続けることを決意。バンド名をSOARAと決め、オーディションに臨むのだった。

アニメの世界観をそのまま実写の世界に持ってきた作風。セリフもアニメの声優のようなノリが随所にあり、BL的な世界観。こういった作品では男子高校生をちゃかすような元気な女子高生キャラが登場したりするが、本作にそうしたヒロインは一切登場しない。終始、仲良し男子高校生たちの姿が綴られている。明らかに女子をターゲットにした作品だが、男子同士がやたらいちゃついたり、女言葉をしゃべったり妙にかわいこぶったりするような非現実的なキャラはおらず、男性が観ていてもあまり不快感はない。
また、この手の作品では、メンバーの一人が怪我をしたり親の強烈な反対に遭ったり強烈にモチベーションを下げたり仲間同士で喧嘩したりしてバンド解散の危機が訪れつつそれを乗り越える、みたいな展開がよくあるが、本作がよかったのは、そうした間延びした暗いシーンがなく、終始前向き。演奏を開始する直前だけ、一瞬、主役の空がネット炎上した過去を思い出して固まるシーンがあるものの、主役の5人は常に仲良し、常に信頼し合っていて、観ていて心地いい。ライブのシーンは素直に感動的だった。
本作はBS日テレとTOKYO MX1で放映されたのだが、面白いのは深夜テレビドラマのように5回の30分番組に分けて放送されたこと。映画を観る自分としては「これは映画なのか、映画と連動したテレビドラマなのか」とずいぶん調べてから視聴した。販売ソフトのように副音声でオーディオコメンタリーが付いていたり、撮影風景も織り込んだりして、映画を観たファンももう一度楽しめる内容になっていて、こうしたファンサービスは大歓迎だ。唯一、その5回が一週間おきだったため、全て観るのにほぼ1ヶ月かかるのは、ちょっと間延びした。やっぱり映画なので、一気に観たかった。まあそこはテレビの宿命だろう。もっとも、自分は録画溜めしてビンジウォッチしたので関係ないんですけど。

【5段階評価】4

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2020年10月13日 (火)

(2204) ラストスタンド

【監督】キム・ジウン
【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー、フォレスト・ウィテカー、エドゥアルド・ノリエガ、ピーター・ストーメア
【制作】2013年、アメリカ

改造車でメキシコ逃亡を図ろうとする逃走犯を迎え撃つ保安官の活躍を描いたアクション作品。

麻薬王のガブリエル・コルテス(エドゥアルド・ノリエガ)が仲間の協力を得て脱獄し、1,000馬力の改造車シボレー・コルベットZR1でメキシコへの逃走を図る。脱走ルートの国境の町ソマートンの保安官、レイ・オーウェンズ(アーノルド・シュワルツェネッガー)は仲間とともに彼を迎え撃つ。コルテスの部下が逃走経路確保のために町に現れ、軍隊並みの火力で襲いかかるが、レイは4人の仲間とともに彼らを退治し、ボスのトーマス・ブレル(ピーター・ストーメア)もレイに倒される。町を駆け抜け、国境に向かうコルテスをレイがシボレー・カマロZL1で追いかけ、最後は肉弾戦でコルテスを倒す。コルテスを追っていたFBIのジョン・バニスター捜査官(フォレスト・ウィテカー)はレイに感謝の言葉を述べるのだった。

痛快娯楽アクション。武器オタクのルイス(ジョニー・ノックスビル)、恋人を殺されたサラ副保安官(ジェイミー・アレクサンダー)、サラの元彼で収監中だったフランク(ロドリゴ・サントロ)、勝ち目のない戦いに引き気味だった中年副保安官のフィギー(ルイス・ガスマン)らがレイに加担し、勇敢に敵に立ち向かう姿は見ていて楽しく、のんきな町の人々の協力も得ながら敵を全滅させる。もちろん主役のレイは主人公アビリティ(負傷しても攻撃力が落ちない、敵の弾が当たらない、敵は一撃で死ぬ)全開。それでも「ターミネーター3」以来10年ぶりのシュワちゃんの活躍は、プロレスファンがお定まりのプロレスの試合を楽しむように、映画ファンをに喜びを与えてくれるのだった。復帰作としては上出来と言える。

【5段階評価】4

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2020年10月11日 (日)

(2202) ウインド・リバー

【監督】テイラー・シェリダン
【出演】ジェレミー・レナー、エリザベス・オルセン、グラハム・グリーン、ケルシー・アスビル、ジェームズ・ジョーダン
【制作】2017年、アメリカ

雪原を10kmも走って息絶えた少女の謎に挑むFBI捜査官とハンターを描いたサスペンス映画。実話に基づく作品。

ハンターをしているコリー・ランバート(ジェレミー・レナー)は、ピューマ退治を依頼され、ワイオミング州のネイティブ・アメリカン居留地、ウインド・リバーの雪原に向かう。コリーはそこで血と足跡を発見する。その先で若い女性(ケルシー・アスビル)が死んでいた。女性の名はナタリー。ネイティブアメリカンの18歳の少女だった。ワイオミング州では、殺人事件はFBIが捜査することになっており、女性捜査官のジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)がやってくる。ナタリーには額を殴られた裂傷や強姦の痕跡があったが、直接の死因は、極寒の地を走り続けて肺が凍って出血したことによる窒息死だった。死因が他殺ではなく事故死であれば、FBIは捜査から外され、わずかな部族警察が調査することになるため、事件の迷宮入りは必須。ジェーンは地元に詳しいコリーに協力を依頼。ナタリーの父親マーティン(ギル・バーミンガム)は、コリーに、息子のチップが事件にかかわっているかもしれないと話し、犯人を見つけたら敵(かたき)を取るよう依頼。コリーはそれに応じる。ジェーンとコリーは、部族警察のベン・ショーヨ(グラハム・グリーン)とともに、チップがいるという場所に向かう。建物の中にいたサム(ジェラルド・トカラ・クリフォード)が発砲してきたため、ジェーンが彼を射殺。逃げるチップ(マーティン・センスマイヤー)をコリーがスコップで殴って捕まえる。コリーは、ジェットスキーの走行跡が山中に伸びているのを発見し、ジェリーとそれを追うと、雪山の中に裸の死体を発見する。
その夜、コリーはチップから、ナタリーの恋人の名がマットだったことを聞き出す。ジェリーは、捜査の結果、雪山の死体の正体がマットであったことをコリーに報告。マットは地元の掘削所の警備員だった。コリーはジェリーに、自分の娘エミリーが16歳のときに死んだことを告白。休みができたコリーが二人きりになるため妻をホテルに呼んだところ、親が留守だと聞いたエミリーの友人が家に集まり、友人ではない者も集まってパーティ状態となる。コリーは、エミリーの親友ナタリーからの連絡で、エミリーが姿を消したことを知る。エミリーは、家から30kmも離れたウインド・リバー地区で遺体となって発見される。コヨーテに食われており検死もできなかったのだった。
翌日、ジェーンはベンや保安官とともに掘削所のマットの部屋の捜査に向かう。その場にいた警備員たちは少女が雪山で死んでいたことを知っており、不自然な態度を示す。ジェーンたちと警備員は互いに銃を向けあい、一触即発の状態になるが、ジェーンがその場を治め、マットの部屋のドアをノックする。
・・・事件の真相はこうだった。部屋に一人でいるマット(ジョン・バーンサル)のところに、マットに恋するナタリーが現れる。二人がベッドで楽しく会話をしていると、マットの同部屋のピート・ミケンズ(ジェームズ・ジョーダン)が、戻ってこないはずだったのに仲間とともに帰ってきてしまう。酔ったピートはナタリーをめざとく見つけ、執拗にマットとナタリーをからかう。堪忍袋の緒が切れたマットはピートにつかみかかり、ピートもマットに飛びかかる。ナタリーもマットを挑発する男に挑みかかるが、額を殴られ昏倒。マットも頭を殴られ気絶する。その間にナタリーはピートに犯されてしまう。ようやく起き上がったマットがピートに飛びかかってナタリーを逃がそうとするが、他の男達にリンチされてしまう。ナタリーは、その隙に裸足のまま部屋を逃げ出し、10kmも走って逃げた末に息絶えたのだった。
・・・ジェーンのノックに答えたのは、ドアの向こうにいたピートの放った銃弾だった。防弾チョッキを着ていたジェーンは吹っ飛び、その瞬間、ジェーンたちと警備員との壮絶な撃ち合いになる。警察官は全員撃ち殺され、ジェーンも銃を奪われる。ジェーンが撃ち殺されようとしたとき、別行動を取っていたコリーが警備員達を狙撃。警備員達は次々と撃ち殺されるが、ピートだけは負傷しながらも雪山に逃げ込む。現場に駆けつけたコリーはジェーンに応急措置を施すと、ピートを追い、逃げる彼を捕らえると、車道から10km離れた雪山に連れていく。コリーはピートを裸足にし、正直に話をすれば逃がしてやると告げる。ピートはナタリーを強姦し、邪魔をしたマットを殴り殺したことを告白。それを聞いたコリーはピートにここから車道まで走って逃げろと命じてピートの耳元で銃を撃つ。慌てたピートは雪山を走り出すが、やがてナタリーと同じように肺を痛め、絶命する。
ジェーンは一命を取り留めていた。ジェーンを見舞ったコリーは、マーティンのもとを訪ね、復讐を遂げたことを報告。死を選ぼうとしていたマーティンは、息子のチップからの電話でそれを思いとどまったと話す。二人はしばらくの間、同じ場所に座り、ナタリーに思いをはせるのだった。

ネイティブ・アメリカンの女性に対する犯罪や失踪が闇に葬られていることを訴える作品。娘を失った過去を持つ白人男性が、同じ不幸を背負ったネイティブ・アメリカンの父の復讐に加担するという展開は無理がなく、主題を引き立たせ、繰り返し起きる事件の理不尽さを巧みに描いている。
なぜナタリーは氷点下の雪原を10kmも走り続けて死んだのか、という強烈な謎が序盤に提示され、終盤で驚愕の真相が示されるという展開は、サスペンス映画としても魅力的。しかもこんなくだらないできごとが二人を死に追いやったのかという衝撃が、ネイティブ・アメリカンに対する犯罪のむごさ、この地をとりまく人々の罪の意識の低さ、問題の根深さを強烈に表現している。死体や銃撃の映像はリアルで激しい一方で、全体的には雪山の寂しげな景色とも相まって物静かな雰囲気に包まれていることも、本作の主題を観る者に重く響かせることに一役買っていた。「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」のジェレミー・レナーと「GODZILLA ゴジラ」のエリザベス・オルセンという配役も素晴らしい。ちなみに二人は「アベンジャーズ」シリーズでも共演している。「ダンス・ウィズ・ウルブズ」や「ダイ・ハード3」のグラハム・グリーンもよかった。
しかし、物足りないのは音響面だった。雪山の寒々しさを感じさせるような風の音や、重要なシーンでのBGMが乏しく、音の貧弱なシーンが目立った。タイトルが「ウインド・リバー」なんだから、それこそ川の流れのごとく、常に風の吹く音が聞こえているぐらいでもよかった。

【5段階評価】4

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2020年10月 4日 (日)

(2195) 歓喜の歌

【監督】松岡錠司
【出演】小林薫、伊藤淳史、安田成美、由紀さおり、根岸季衣、浅田美代子、光石研、田中哲司、藤田弓子
【制作】2008年、日本

二つのママさんコーラスのコンサートをダブルブッキングしてしまった市役所職員と周囲の騒動を描いたコメディ。立川志の輔の創作落語が原作。

みたま文化会館の主任、飯塚正(小林薫)はいいかげんな性格で、妻のさえ子(浅田美代子)の信頼は地に墜ち、水商売の女に入れ込んで200万のツケがたまる始末。大晦日の10日前、大晦日の晩の枠に二つのママさんコーラスグループをダブルブッキングしてしまったことが発覚する。正は部下の加藤俊輔(伊藤淳史)とともに各グループを回るが埒があかない。みたま町コーラスガールズのリーダー、五十嵐純子(安田成美)は、みたまレディースコーラスのリーダー、松尾みすず(由紀さおり)に、合同コンサートを提案する。しかし、両方の招待した観客が会場に収まらないため、その案も実行は無理。途方に暮れた正だったが、出前の料理を間違えてお詫びに餃子を持ってきた中華料理屋の気遣いに触れ、自分に足りなかったのは誠意だったと気づく。彼は会場を一晩で改装するという計画を立ち上げ、工事業者に頼み込む。純子の機転もあり、工事が開始される。
家族での食事の約束をさんざんすっぽかされたさえ子は、離婚を言い渡そうとするが、娘の千夏(於保佐代子)にとりなされ、一旦は取り下げ、大晦日のコンサートを鑑賞することにする。何とか本番を迎え、すっかり意気投合した両グループは順番に素敵な歌声を披露。しかし、中華料理屋と裁縫店を切り盛りする大田登紀子(藤田弓子)が急な仕事で出演できていないことを知った正は、加藤を連れて車で迎えに行き、彼女を無理矢理会場に送り込む。正は店にいた客(筒井道隆)の対応を始めるが、裁縫などとてもできない。そこにさえ子が現れ、愚痴を言いながらも正に協力。正は心を入れ替えるからもう一度チャンスをくれと頼み込み、さえ子は「年越しそば食べにいこっか。家族三人で」と優しく返す。正は泣いて喜び、正に感謝を伝えようとコーラスグループの人達が待っている会場に、さえ子とともに戻るのだった。

個性的な登場人物がいろいろ登場するのだが、小さな町ということであちこちで人間関係がつながっているのが楽しく、最後はハッピーエンドで痛快な作品。落語が原作というが、こんなエピソードが折り重なった話を本当に一人で演じているのか、ぜひ立川志の輔の落語を聞いてみたいと思った。クライマックスでは、ものすごい歌声の持ち主、相崎陽子(平澤由美)のソロパートが聞けるのかと思ったが、それがなかったのはちょっと残念。

【5段階評価】4

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