評価3の映画

2023年1月11日 (水)

(2439) アサシン クリード

【監督】ジャスティン・カーゼル
【出演】マイケル・ファスベンダー、マリオン・コティヤール、ジェレミー・アイアンズ、ブレンダン・グリーソン
【制作】2016年、アメリカ、フランス、イギリス、香港

アクションゲーム「アサシン クリード」の実写映画化作品。暗殺者の血を引く男の運命を描いた作品。

少年時代、自分の父親に殺された母親を目の当たりにした経験を持つカラム・リンチ(マイケル・ファスベンダー)は、殺人の罪で死刑に処されるが、気がつくと研究施設のベッドにいた。傍らにいたソフィア・リッキン博士(マリオン・コティヤール)は、過去の人物の追体験ができる装置アニマスに彼を接続する。カラムは1400年代後半のスペインの暗殺者アギラール・デ・ネルハの行動を体験する。ソフィアは、人の暴力衝動を抑制する技術を獲得するため、アニマスを使ってカラムに「果実」の入手方法を探らせる。アニマスへの過剰な接続は危険だったが、ソフィアの父アラン(ジェレミー・アイアンズ)は、自らの野望のため、カラムのアニマス接続を強行。アランは、人類の行動をコントロールする方法を手に入れることで、自らの勢力拡大を狙っていた。カラムは、童謡に施設に捕らえられていた仲間とともに反乱を起こす。アランとソフィアは施設を脱出し、「果実」を入手する。アランは教団の集会で自らの業績を披露するが、カラムはアランを暗殺。ロンドンの建物の上からどこかに飛び立つのだった。

建物などの背景や衣装は原作ゲームに忠実で再現度が高い。パルクールの動きや手首の仕込みナイフによるアクションなどもしっかり映像化されている。ただ、致命的なことに物語が分かりにくい。過去の世界で誰と誰が争っているのか、よく分からないし、そもそも過去の記憶を追及できるのなら、カラムを複雑な装置に接続しなくてもよさそう。ラストシーンで、アランがカラムに喉首を切られて殺されるシーンでは、施設内の人が驚くでもなくぞろぞろ建物を退出するのだが、この意味も分からなかった。映像はしっかり作られ、オスカー俳優のマリオン・コティヤールなどそうそうたる出演者だが、陰気でわかりづらい作品だった。原作ゲームは好きなだけに残念。

【5段階評価】3

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2023年1月10日 (火)

(2438) アンダルシア 女神の報復

【監督】西谷弘
【出演】織田裕二、黒木メイサ、伊藤英明、福山雅治、戸田恵梨香、夏八木勲、谷原章介
【制作】2011年、日本

マネーロンダリングにまつわる事件を追う外交官とインターポール捜査官の奮闘を描いたサスペンス。「アマルフィ 女神の報酬」とテレビドラマ「外交官 黒田康作」の続編。

フランスとスペインの国境付近にある小国、アンドラ公国で、警視総監の息子、川島直樹(谷原章介)が殺害される。現場にいたビクトル銀行の銀行員、新藤結花(黒木メイサ)は、現場を荒らして何かを窓から投げ捨てて逃走する。一方、日本の村上経済産業大臣(夏八木勲)は、パリサミットで、マネーロンダリング対策の強化を訴えるが、諸外国からは反発を食らっていた。その様子を見ていた外交官の黒田康作(織田裕二)のもとに、アンドラ公国の事件を追うよう指示が入る。現場にはインターポール捜査官の神足誠(伊藤英明)がおり、第一発見者を名乗る結花に尋問していた。結花は物取りの強盗が入ったようだと証言するが、黒田はそれを疑う。川島は事件に口を挟む黒田を疎ましく感じる。
夜、結花が何者かに襲われたため、現場にいた黒田は安全を確保するため、結花を車に乗せてバルセロナの領事館に連れて行く。しかし結花は領事館から脱走。追ってきた神足が結花を確保する。改めて取り調べを受けた結花は、川島に依頼されて、自分が物取りの犯行に偽装したと告げる。
黒田は外交官の安達香苗(戸田恵梨香)から、結花が両親と妹を事故でなくし、みよりがないという情報を得る。神足は、川島がルカスという人物と取り引きをして大損害を被っていた事実を把握する。インターポールは結花と黒田を安全な場所に匿う。黒田は、ジャーナリストの佐伯章悟(福山雅治)から、神足が警視庁時代、組織の内部告発をした過去があることを知る。神足は左遷の形でインターポールに来ていた。日本の警察は川島の事件をおおごとにすることを望んでいなかった。神足は日本に戻ることを望んでおり、事件を物取りによる殺人として処理するか、真相を暴くべきか迷っていた。
そんな中、神足、結花、黒田の三人がタクシーで移動していると何者かの襲撃を受ける。身の危険を感じた結花は、黒田に助けを求め、情報を伝える。近々ビクトル銀行が国際テロ組織ARMとアンダルシアで取り引きを行う、その仲介役がルカスだと言うのだ。黒田はそれを神足に伝え、インターポールは取引現場となるアンダルシアに向かう。同行した結花は同じ宿泊先にいた黒田を睡眠導入剤で眠らせ、神足と会う。川島の死は自殺だったと話す結花は、事件について口を閉ざす代わりに、自分を解放しろと神足に取り引きを持ちかける。神足が、黒田はどうするんだと聞くと、結花は警察ならどうにでもできるでしょ、と言って立ち去る。
取り引き当日。現場近くに待機する神足らは、ARMの重要人物が集結したのを確認し、出動の準備に入る。ところが神足は黒田を待機場所に残らせる。怪しむ黒田に、周囲の捜査員が拳銃を突きつける。捜査員を盾に建物から出た黒田だったが、神足に銃で撃たれ、その場に倒れる。神足は結花を車に乗せてその場を後にすると、結花を解放する。自由を得た結花は、川島の泊まっていた部屋から投げ捨てた荷物を回収し、安堵するが、そこを警察に囲まれる。そこには死んだはずの黒田がいた。黒田と神足は協力し、黒田が死んだと思い込ませて結花を泳がせていたのだ。結花が取り戻そうとしていたのは、川島とルカスのやりとりが記録された川島のPC。結花自身がルカスだったのだ。
テロ組織を一網打尽にしたことで、アメリカは日本のマネーロンダリング対策に賛意を表明。立役者の黒田に感謝した村上大臣のはからいで、事件を追うなという外務省からの指令を無視した黒田は更迭を免れ、神足もインターポールで昇進するのだった。

旅情報番組かのような前作よりは面白かったが、話が複雑で、結花は何が目的か、川島は自殺するほどの何を背負っていたのか、など、分かりにくい作品だった。
本作を放送したBSフジの映画番組でよくないのは、提供を流す部分でこのあとのハイライトシーンを流すところ、本作で言うと、黒田が銃で撃たれるシーンが先に出てしまう。これがどれだけ興ざめか、多少なりとも映画ファンなら分かりそうなものだ。自分はフジテレビ系列の映画番組の提供を流す部分は、下を向いて見ないようにしている。画面横に出る「この後、主人公に最大の危機が」みたいなキャプションも絶対読まないようにしなければならない。

【5段階評価】3

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2023年1月 5日 (木)

(2433) 氷の微笑

【監督】ポール・バーホーベン
【出演】マイケル・ダグラス、シャロン・ストーン、ジョージ・ズンザ、ジーン・トリプルホーン
【制作】1992年、アメリカ

アイスピックによる連続殺人事件を追う刑事と容疑者女性の駆け引きを描いたサスペンス作品。シャロン・ストーンの脚の組み替えシーンが有名。

元ロックスターのクラブ経営者、ジョニー・ボズがベッド上で両手をベッドに縛られ、アイスピックで滅多刺しにされる殺人事件が発生。刑事のニック(マイケル・ダグラス)は、相棒のガス(ジョージ・ズンザ)とともに、ボズと直前まで一緒にいた女性、キャサリン・トラメル(シャロン・ストーン)に話を聞きに行く。キャサリンは豪邸に住む妖艶な美女で、刑事二人の質問に、自分はジョニーと寝る関係ではあったが昨日は彼と寝ていないと涼しい顔で答える。
キャサリンの書いていた小説が、ジョニー殺害と同じ状況を描いていたことが判明し、ニックとガスは再度キャサリン邸を訪れ、警察への同行を求める。キャサリンは全裸の上にワンピースという姿に着替え、警察に向かう。取り調べ室の椅子に座ったキャサリンは、刑事達を前に、禁煙にもかかわらずたばこを吸ったり、下着を着けないまま脚を組み替えたりして刑事達を翻弄。ニックにも挑発的な質問を浴びせる。嘘発見器は彼女がシロであることを裏付け、キャサリンは解放される。
キャサリンへの疑いを捨てきれないニックは、キャサリンに話を聞きに行くが、逆にキャサリンの質問攻めに遭う。ニックは過去に観光客を射殺する事故を起こしており、キャサリンはニックをモデルとした小説を書くのだと言う。そこにキャサリンの同性愛の相手、ロキシー(レイラニ・サレル)が現れ、ニックはいったん立ち去る。
ニックの過去を知るのは、ニックの元恋人で精神科医のベス・ガーナー(ジーン・トリプルホーン)だけだった。ニックがベスを問い詰めると、ニックの内部監査をしているニールセン(ダニエル・フォン・バーゲン)だけには、ニックの過去を伝えたと言う。ニックは署内にいたニールセンにつかみかかるが、同僚達に追い払われる。その夜、ニールセンが何者かに射殺されたため、ニックは取り調べを受ける羽目になり、休職を言い渡される。ニックは改めてキャサリンに接近。キャサリンはニックを誘惑し、二人は激しい夜を過ごす。ところが、その様子をのぞき見していたロキシーが、夜の街を歩くニックを車でひき殺そうとする。ロキシーはニックに車で追いかけられてハンドル操作を誤り、命を落とす。
ロキシーの死を悲しむキャサリンを見て、ニックはキャサリンを優しく抱く。キャサリンは、大学時代、同級生にストーカーまがいの被害を受けていたことを明かす。同級生の名前はリサ・ホーバーマン。それはかつてのベス・ガーナーだった。ニックはベスを問いただすが、ベスはキャサリンの方が自分につきまとっていたのだと主張する。ニックは、キャサリンが被害届を出していたという事実を確認しようとするが、その調書はニールセンが持ち出したままだった。キャサリンに恨みを持つベスが彼女になりすましてボズを殺し、過去のストーカー事故を隠蔽するためにニールセンを殺したのだとするとつじつまが合う。ロキシーには、かつて衝動的に自分の弟二人をカミソリで喉を切って殺した経歴があり、ベスの元夫は、数年前、何者かに射殺されていた。キャサリンの周囲には多くの殺人の影があり、ガスは真犯人をキャサリンだと考えていたが、ニックは疑いの矛先をベスに向ける。
キャサリンはニックを主人公とした小説を完成させ、ニックに別れを告げる。その後、ニックはガスに呼び出される。キャサリンのルームメイトが見つかったという報せを受けたというのだ。二人は待ち合わせ場所であるホテルに向かう。ガスは休職中のニックを車に残してホテルのエレベータで405号室に向かうが、4階についたとたん、黒いフードをかぶった何者かにアイスピックで滅多刺しにされる。嫌な予感がしてホテルに駆け込んだニックは、瀕死のガスを発見。彼の銃を抜き取って犯人を探すと、ホテルの廊下にベスが現れる。ニックはベスに銃を向ける。ベスがポケットに手をやったのを見て、ニックはベスを撃ってしまう。倒れたベスのポケットを確認すると、中にあったのはキーホルダーだった。ニックは激しく後悔する。ニックは仲間とともにベスの部屋を捜索。部屋からはニールセンを撃ったのと同じタイプの拳銃と、キャサリンの小説が見つかった。警察は、ベスが真犯人とほぼ断定する。
ニックが部屋に戻ると、キャサリンがいた。キャサリンとニックはベッドをともにする。ニックはキャサリンとともに暮らしていくことを望むが、ベッドの脇の床にはキャサリンの準備したアイスピックが置かれているのだった。

激しいベッドシーンが特徴的な作品。テレビでは何度もボカシが入っていた。ラストシーンは、キャサリンがニック殺害を思いとどまったのか、それともこれから殺すのか、そもそも真犯人はキャサリンだったのか別人だったのか、よくわからないのだが、制作側の意図としては、キャサリンの単独犯ということらしい。それでつじつまが合っているのか、だとしたらなぜ決定的な証拠が挙がらないのか、すっきりしない描き方だった。ラブシーンだけではなく、ストーリーもしっかり理解されるように作った方がよかっただろう。それでも、シャロン・ストーンの美貌は一見の価値ありと言える。

【5段階評価】3

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2023年1月 4日 (水)

(2432) ほえる犬は噛まない

【監督】ポン・ジュノ
【出演】ペ・ドゥナ、イ・ソンジェ、キム・ホジョン、ピョン・ヒボン
【制作】2000年、韓国

団地で起きる犬の失踪事件に関わる人々を描いた作品。ポン・ジュノの長編映画初監督作品。

大学教授の座を狙う青年、コ・ユンジュ(イ・ソンジェ)は、住んでいる団地で耳障りな犬の鳴き声を聞きつける。団地の廊下に犬がいるのを見つけたユンジュは、その犬を捕まえて殺そうとするが勇気が出ず、犬を地下室の古いタンスの中に閉じ込める。しばらくしてまた犬の鳴き声が聞こえる。ユンジュの捕まえた犬は声帯を手術されていて、鳴かない犬だった。ユンジュは地下室に戻って、閉じ込めた犬を確認するがいない。そこに団地の警備員のピョン(ピョン・ヒボン)が現れる。あわててタンスの中に隠れたユンジュは、ピョンが犬を鍋の具材にするため処理してしまうところを目撃する。ピョンは、そこに管理主任が現れたため、犬の死体を隠し、しばらく話し込む。ピョンは、ボイラー・キムという男がこのマンションの地下室の壁にセメントで埋め込まれているという怪談話をすると、管理主任と地下室を後にする。おそるおそるタンスから出たユンジュは、暗がりで人影が動いたのを見て絶叫し、昏倒。しばらくしてようやく地下室から抜け出し、家に戻る。家には、冴えないユンジュにいらだっている妻のペ・ウンシル(キム・ホジョン)がおり、ユンジュが夜遊びをしてきたと決めつけ、彼を罵倒するのだった。
翌日、鳴き声を出す犬を見つけたユンジュは、飼い主の女性の隙を突いて犬を奪い、団地の屋上から犬を放り投げる。団地の管理事務所で働いているパク・ヒョンナム(ペ・ドゥナ)は、遠くから双眼鏡でたまたまその様子を目撃。彼女は急いで男を追いかけるが、ギリギリのところで取り逃す。飼い主の女性(キム・ジング)は捜索の張り紙を貼るため管理事務所のヒョンナムを訪ねてくる。ヒョンナムは女性に、男が投げ捨てた犬の死体を見せるが、女性は気絶して病院送りとなる。
ヒョンナムから逃げおおせたユンジュだったが、妻のウンシルが犬を買って帰ってくる。ユンジュはウンシルを責めるが、ウンシルは意に介さない。勤務に出ているウンシルは、ユンジュに犬の世話を指示。ユンジュは犬を連れて散歩に出るが、落ちていたスピードくじに夢中になっている間に、犬に逃げられてしまう。ユンジュは、妊娠中の妻が退職金で犬を買ってきたこと、残りの金はユンジュの出世のために使おうとしていたことを知り、犬の捜索の張り紙を貼ることにする。ヒョンナムは、ユンジュが犬を屋上から投げ捨てた犯人だとは気づかず、張り紙貼りに協力する。
犬は、団地の地下室に住み着いている浮浪者の男(キム・レハ)が捕まえていた。犬を串焼きにしようとしているのを見つけたヒョンナムは、浮浪者の男から犬を奪い取り、逃走。友達のチャンミ(コ・スヒ)の協力もあり、浮浪者は逮捕され、ヒョンナムは犬をユンジュに手渡す。ユンジュは妻の協力のもと、教授昇進に必要な賄賂となる札束をデコレーションケーキの中に仕込み、世話になる教授を訪ねる。酒好きな教授との懇親で泥酔したユンジュは団地近くの路上で寝てしまう。それを見つけたヒョンナムはユンジュを介抱。目が覚めたユンジュはヒョンナムに、犬を見つけてくれたことへの感謝の言葉を述べ、お礼のために管理事務所に行くと告げるが、ヒョンナムは管理事務所を首になっていた。ヒョンナムを不憫に思ったユンジュは、自分が屋上から犬を捨てた犯人であることを告白する。
ユンジュは晴れて大学教授になる。ヒョンナムはチャンミと、約束していた山歩きを楽しむのだった。

原題は「フランダースの犬」。作中ではユンジュがカラオケでアニメのテーマ曲を歌っている。騒々しい犬を嫌い、犬の失踪事件の犯人だったユンジュが、妻のために犬を探す側になる。彼は犬を取り戻し、夢見ていた教授の座も手に入れるが、その顔に喜びの表情はない。一方のヒョンナムは、犬探しに奔走し、銀行強盗を退治した銀行員のように世間の称賛を浴びることを夢見るがそれを果たせず、仕事も首になってしまうが、気の置けない有人と山に出かけ、かつて勢い任せにもぎ取った車のサイドミラーで太陽光を反射させて戯れている。思い通りの人生って幸せなんだろうか、ということを考えさせるような作品だった。

【5段階評価】3

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2023年1月 3日 (火)

(2431) 借王 THE MOVIE 2000

【監督】和泉聖治
【出演】哀川翔、夏樹陽子、志賀勝、宍戸錠、嶋大輔、海野けい子
【制作】2000年、日本

平井りゅうじ・土井しげるの同名漫画の劇場版第7作。悪質金融業者から金を奪取しようとする三人組の策略を描いている。

ひかり銀行の支店次長の安斉満(哀川翔)は、喫茶店を営む義兄(嶋大輔)が消費者を食い物にしているシステム金融の被害を受けていることを知り、報復を計画。仲間の刑事、水沼正三(志賀勝)、バーのママ、森下怜子(夏樹陽子)とともに、3億5千万円をだまし取る計画を立てる。
安斉は、実際には存在しない双子の弟になりすまし、架空のシステム金融業者を立ち上げると、上客を多数抱えていると見せかけ、システム金融の大口金主、向井郷太郎(宍戸錠)の秘書役、吉村美由紀(海野けい子)と顧問弁護士の神永四郎(片桐竜次)に接触。痴呆症の富豪ソノコ・ギャバン(原ひさ子)を金主に仕立て、怜子がソノコになりすますと、ソノコの女中(三浦伸子)の買い物に出てソノコが昼寝をしている時間に、ソノコの屋敷に神永と美由紀を呼び、架空業者の譲渡計画を持ちかける。しかし、美由紀は怜子の落としたハンカチから、ソノコが偽物だと見抜く。美由紀は借金があり、向井に従っていたが、美由紀にとって怜子は恩のある知人。美由紀は安斉に接近し、安斉の計画に加担する。
ソノコ邸にて架空業者の売却の契約書を取り交わす手はずを整えた安斉だったが、彼の勤める支店に本店の抜き打ち調査が入り、安斉は店を出られなくなる。安斉は水沼に連絡して、契約書を取り交わす場所を自分の支店の応接室に変更。向井郷太郎もその場に現れるが、安斉は本人と偽の弟の役目を切り替えながら契約締結にこぎつけ、現金3億5千万円の入手に成功。架空業者の事務所を即座に畳み、3億5千万円はシステム業者の者が翌日取りに来たことにして神永の追及を交わす。水沼は向井の元に出向き、おかまバーテンのコウちゃん(梅津栄)の写真を見せる。それは男色という向井の性癖を裏付ける人物だった。向井は安斉の計画に目をつぶらざるを得なくなる。安斉から5千万円を受け取った美由紀は向井への借金を完済し、夢だったブティック経営のため、怜子に見送られてフランスに飛び立つのだった。

テレビドラマかVシネマかという品質の作品。双子になりすますとか、富豪になりすますとか、詐欺の手口としてはとても上出来とは言えない内容だった。安斉がトイレで着替えるくだりも、妙に時間を使う割に、何もハプニングが起きないので、必要性がなかったりした。ただ、物語としては飽きずに観られた。

【5段階評価】3

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2023年1月 2日 (月)

(2430) 星の王子 ニューヨークへ行く

【監督】ジョン・ランディス
【出演】エディ・マーフィ、シャーリー・ヘドリー、アーセニオ・ホール、ジェームズ・アール・ジョーンズ
【制作】1988年、アメリカ

ある国の王子が好きな女性を自分で探すためニューヨークに向かう。エディ・マーフィ主演のコメディ作品。

ザムンダ王国の王子、アキーム(エディ・マーフィ)は、何から何まで家来にやってもらう過保護な生活に不満を持っていた。彼は21歳で父親の国王(ジェームズ・アール・ジョーンズ)の決めた許嫁(バネッサ・ベル)と婚約させられるが、自分に服従することだけを教え込まれた女性には満足できず、自分で好きな女性を探すことを決意。家来のセミ(アーセニオ・ホール)を連れてニューヨークへ行く。
アキームとセミは身分を隠し、クイーンズのぼろアパートに住み、マクドナルドによく似たマクドーウェルで働く。アキームは店主クレオ・マクドーウェル(ジョン・エイモス)の長女、リサ(シャーリー・ヘドリー)を見初める。リサは聡明な女性だったが、父親は金持ちの息子ダリル(エリク・ラ・サル)がお気に入り。クレオとダリルは勝手にリサとダリルの婚約を発表してしまう。リサはダリルの強引さにあきれ、アキームに惹かれていく。
しかし、貧乏生活に嫌気が差したセミが、金を送るよう国王に電報を送ったことで、国王が妻や家来を引き連れてニューヨークにやってくる。アキームが自分の決めた婚約者以外と結ばれることを避けたい国王は、マクドーウェル家に乗り込み、リサに「王子のアキームには婚約者がおり、ニューヨークには種まきに来ただけだ」という言葉を浴びせる。リサはアキームが自分を騙していたことを知り、家を飛び出す。アキームはリサを追い、自分は国王の地位を捨ててでもリサを選ぶとプロポーズ。しかし、リサは身分の違いにひるみ、求婚を断ってしまう。
失意のままニューヨークを去る息子を不憫に思った母親のエオリオン王妃(マッジ・シンクレア)は国王を説得。ザムンダで行われる結婚式で、アキームの横に現れたのは、国王の決めた許嫁ではなく、リサだった。アキームは喜び、国民もアキームとリサの結婚を祝福するのだった。

裕福な王子を過剰な描写でコミカルに描き、意中の女性を射止めるという分かりやすい作品。王が歩く前を、薔薇の花びらを撒く係が三人もいるというのは、ユニークだった。
作品の特徴の一つに、主役のエディ・マーフィと、世話係役のアーセニオ・ホールが、一人何役も演じるというのがある。作品の終わりに「実はこの役もエディ・マーフィでした」みたいな種明かしシーンがあるのだが、必然性がなかった。
また、アキームがホームレスに多額のお金を施したり、たまたま地下鉄に乗り合わせた老婆に高額なイヤリングを手渡したりするのだが、これらのアキームに感謝する人物が、最後にアキームとリサの仲を取り持つのに一役買うのかと思ったら、何もなかった。
最後にリサがアキームとの恋を取り戻すのも、何か感動シーンがあるのかと思ったら、特になかったので、ここは拍子抜けだった。

【5段階評価】3

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2022年12月30日 (金)

(2427) 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ~2人の英雄~

【監督】長崎健司
【出演】山下大輝(声)、三宅健太(声)、志田未来(声)、生瀬勝久(声)、小山力也(声)
【制作】2018年、日本

堀越耕平の漫画が原作のアニメ「僕のヒーローアカデミア」の劇場作品。悪者の起こしたテロ事件に挑む少年達の活躍を描く。

多くの人々が、特殊能力を個性として持って生まれる時代。一部の人々はヒーローとしてその能力を正義のために使い、ある者はビランとなって悪事に使っていた。有名なヒーロー、オールマイト(三宅健太)は、自分の能力を託したデクこと緑谷出久(山下大輝)とともに、人口島I・アイランドに到着。オールマイトは旧友の研究者、シールド博士(生瀬勝久)と再会。デクはシールド博士の娘のメリッサ(志田未来)に島を案内してもらう。島にはデクのクラスメートも大勢来ていた。
島で行われたパーティの最中、島がウォルフラム(小山力也)率いるテロリストに占拠される。会場の外にいたデクとメリッサは、仲間とともにセキュリティシステムの復旧のため、高層タワーの200階を目指す。200階にいたのはシールド博士。シールド博士は、テロリストに脅されたのではなく、自分の研究成果を取り戻すため、テロリストと共謀していたのだった。ウォルフラムは金属操作の個性を使ってデクやオールマイトの攻撃をねじ伏せようとするが、最後は二人が協力し、ウォルフラムを倒すのだった。

原作の世界観がコンパクトに紹介されたあと、オリジナルストーリーが展開。登場人物の能力も分かりやすく映像化されているので、キャラクターの特徴を知らなくても楽しめる。要するにヒロアカで言う個性は、「ONE PIECE」の悪魔の実の能力、「アベンジャーズ」のヒーローの能力、「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンドと同じということだった。

【5段階評価】3

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2022年12月28日 (水)

(2425) ラブライブ! サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow

【監督】酒井和男
【出演】伊波杏樹(声)、逢田梨香子(声)、小林愛香(声)、高槻かなこ(声)、黒沢ともよ(声)
【制作】2019年、日本

テレビアニメ「ラブライブ! サンシャイン!!」の劇場版。前作は「ラブライブ! The School Idol Movie」。

スクールアイドルをしている高海千歌(たかみちか)(伊波杏樹)、桜内梨子(逢田梨香子)、渡辺曜(よう)(斉藤朱夏)、津島喜子(よしこ)(小林愛香)、国木田花丸(はなまる)(高槻かなこ)、黒澤ルビィ(降幡愛)は、編入先の学校に部活として認めてもらうため、練習に励む。先輩の小原鞠莉(鈴木愛奈)達を探しに行ったイタリアで自信を取り戻した千歌たちは、地元のライブを成功させるのだった。

複数の美少女キャラが登場するアイドルもの。目や髪の毛の色が違うだけで似たような顔と背丈の美少女がわんさか登場。誰が誰だかよく分からないまま話が進むのだが、楽曲のシーンはそれなりに楽しかった。

【5段階評価】3

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2022年12月26日 (月)

(2424) メトロポリス

【監督】りんたろう
【出演】小林桂(声)、井元由香(声)、岡田浩暉(声)、石田太郎(声)、富田耕生(声)
【制作】2001年、日本

手塚治虫の同名漫画が原作のアニメ作品。ロボットと人類が共存する世界の支配を企む者と戦う少年の奮闘を描いている。

ロボットが人間に成り代わって労働をしている未来都市メトロポリス。そこに日本の探偵、伴俊作(富田耕生)が、助手の少年ケンイチ(小林桂)を連れてやってくる。彼の目的は、犯罪者、ロートン博士(滝口順平)の逮捕。ロートン博士は、メトロポリスの征服を企むレッド公(石田太郎)から、世界を征服する能力を持った人造人間の開発を依頼されていた。しかしレッド公を崇拝する少年ロック(岡田浩暉)は、ロートン博士の研究工場に乗り込むと、ロートン博士を銃で撃ち、工場を爆破。伴俊作とケンイチは工場内に取り残されていたロートン博士を救助しようとするが、ロートン博士は死亡。ケンイチは、工場内で少女(井元由香)を見つける。それはロートン博士が製造した人造人間だった。ケンイチは少女を救出。少女はティマと名乗る。
ロックは世界を征服する座につくのはレッド公であるべきと考え、ケンイチとともに逃げ続けるティマを破壊しようとする。ロックに追い詰められたティマとケンイチだったが、そこにレッド公が現れる。ティマはレッド公の亡くなった娘の姿をしていた。レッド公はティマを連れて、権力の座につかせようとする。ティマは最初は抵抗するが、権力の座を象徴する椅子に座ると暴走を始める。ケンイチはティマを救いだそうと椅子からティマを引き剥がす。ティマはケンイチを攻撃するが、最後にケンイチの声が届き、そのまま奈落の底へと落下していく。ケンイチは、地下にいるロボット達がティマの残骸を持ち寄っていることに気づき、笑顔を見せるのだった。

昔のアニメ調のキャラクターが緻密なCGや「ブレードランナー」のような背景の中で動く様子が特徴的。緻密なCGのぎこちない動きがCGアニメの黎明期、あるいは初期の3DCGゲームを彷彿とさせる。

【5段階評価】3

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2022年12月21日 (水)

(2423) ラ・ブーム

【監督】クロード・ピノトー
【出演】ソフィー・マルソー、クロード・ブラッスール、ブリジット・フォッセー、アレクサンドル・スターリング
【制作】1980年、フランス

13歳の少女の恋心を描いた作品。

13歳の少女、ビック(ソフィー・マルソー)は男子生徒にブームに呼ばれ、小躍りする。ブームとはパーティのこと。ビックは漫画家の母親フランソワーズ(ブリジット・フォッセー)と歯科医の父親フランソワ(クロード・ブラッスール)の乗る車でパーティ会場に到着。そこで同じ学校のマチュー(アレクサンドル・スターリング)に声を掛けられたことをきっかけに、マチューに夢中になる。しかし、マチューはローラースケート場で別の女子と仲良くしており、それを知ったビックはショックを受け、様子を見に来た父親に抱き着き、キスをする様子をマチューに見せつける。マチューはフランソワがロリコンだと勘違いし、学校の近くに来ていたフランソワとけんかになる。
フランソワは昔の浮気相手につきまとわれ、やむなく外泊。フランソワは、一旦は妻のフランソワーズに、足を骨折したため帰宅できなかったと嘘をつくが、その後、正直に告白。しかし、フランソワーズは別居を申し渡す。そのフランソワーズも、ビックの学校のドイツ語教師レマン(ベルナール・ジラルドー)と浮気。レマンと海外旅行に出ることにする。フランソワは自分も海外に行くと嘘をついてフランソワーズを空港に送る。フランソワは、フランソワーズがビックを身ごもったときに訪れたレストランで一人で食事をする。フランソワーズはレマンとの旅行を思いとどまり、空港を後にすると、レストランにいるフランソワに気づき、店に入って彼に近づいて微笑みかける。ビックは自分の14歳の誕生祝いのブームを自宅で開き、仲のよい曾祖母(ドゥニーズ・グレイ)や友人に祝福される。ビックはマチューとダンスをするが、ブームにやってきた別の美少年に早くも目移りするのだった。

思春期の少女と、その両親の恋愛を描いている。ソフィー・マルソーの出世作。幼いながら、その美貌は際立っていた。ストーリーは、とりとめのない内容で、大事件が起きるわけではなく、フランスの家庭の日常、思春期の少年少女の恋愛を切り取った作品。

【5段階評価】3

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