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2024年8月12日 (月)

(2762) らせん

【監督】飯田譲治
【出演】佐藤浩市、中谷美紀、真田広之、鶴見辰吾、佐伯日菜子、松重豊、菅原隆一
【制作】1998年、日本

鈴木光司の小説の映画化作品。呪いのビデオを巡る人々の運命を描いたホラー映画。「リング」(1998)の続編。

監察医の安藤満男(佐藤浩市)は、自分の幼い息子、孝則(菅原隆一)を水死させた過去を持っていた。安藤は、大学時代の友人で、変死した高山竜司(真田広之)の解剖を担当。高山の死因は心不全だった。竜司の胃の中から、数字の暗号が記された紙片が見つかる。暗号は「DNA PRESENT」を意味していた。竜司の恋人だった高野舞(中谷美紀)から、高山は呪いのビデオを見て死んだと聞かされた安藤は、高山の元妻、浅川玲子(松嶋菜々子)の上司、吉野賢三(松重豊)からくだんのビデオを受け取り、それを見る。安藤は山村貞子(佐伯日菜子)の呪いを実感し、ビデオが本当に人を死に至らしめると確信する。
安藤は、この世からビデオを抹消することが、高山から託された自分の使命だと考え、ビデオのマスターを受け取るため、吉野の職場に向かう。吉野は拒否するが、後日、自宅に安藤を呼び出す。吉野は以前から咳き込んでおり、首には謎の斑点が浮き出ていた。吉野はビデオとともに、浅川がとっていたメモを安藤に渡すと、安藤の目の前で絶命する。吉野はビデオは見ていないと主張しており、貞子の呪いはビデオ以外でも拡散するようだった。高山の遺体からは、謎のウィルスが発見される。ウィルスはビデオを見ることで感染するかのようだった。
舞と行動をともにするようになった安藤は、ある晩、舞と体を重ねる。舞はその後、出産の形跡を持った変死体として発見される。安藤とともに浅川のメモを調べていた山下(鶴見辰吾)の首筋にも、吉野と同じ斑点の症状が現れていた。ビデオを見た安藤が一週間が経っても自分が死なない理由は、自分が舞と関係を持ったことで、呪いの増殖に手を貸したためだと思われた。ウィルスはビデオだけではなく、メモによっても増殖するようだった。
研究室に戻った安藤は、舞の姿となってこの世に復活した貞子と対面する。貞子の目的は自分の味わった恐怖を広めることだった。貞子は、安藤の息子、孝則の復活を餌に、高山を復活させるよう安藤に命じる。安藤は山下とともに、高山のDNAを舞の体の受精卵に移植する。孝則が再び安藤の前に現れ、高山も復活する。高山は、浅川のメモを小説として出版し、貞子の恐怖がウィルスとして人々に増殖させると語る。ウィルスをきっかけに人類が変化することが起きる、安息が起きるのはずっと先だ、と言い残して、高山は舞と立ち去る。安藤は息子の手を取り、海岸にたたずむのだった。

前作が、普通に怖いホラー映画だったのに比べると、本作は、解剖されて内臓を取り出された高山の死体が動いてしゃべり出したり、っていう恐怖映像はあるが、貞子がテレビから這い出てきたり、ぎょろりと目をむいたり、といった「ぎぇー!!」っていう怖さはない。貞子の呪いの真相が、貞子の怨念を生物のように増殖させることにあるのだ、ということが示される解決編のような内容だった。原作は、「リング」「らせん」の次に「ループ」という作品があるが、今のところは映画化されておらず、本作が完結編に位置づけられている。本作はAmazonプライムで鑑賞した。

【5段階評価】3

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