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2024年8月10日 (土)

(2760) やさしい女

【監督】ロベール・ブレッソン
【出演】ドミニク・サンダ、ギイ・フライジャン、ジャン・ロブレ
【制作】1969年、フランス

若い女が自殺に至るまでを描いた作品。ドストエフスキーの小説が原作。

若い女(ドミニク・サンダ)がベランダから飛び降りて自殺する。女の夫(ギイ・フライジャン)は、同居する老女(ジャン・ロブレ)に彼女とのいきさつを告白する。
男が営む古物買取の店に、その女はやってきた。男は彼女の美しさに惹かれ、彼女に求婚。彼女は結婚は退屈で猿真似だと言いつつも、男と結婚する。しばらくは幸せな暮らしを送る二人だったが、ある日、老女の持ってきたカメオを女が高く買い取ったことから、男と女に亀裂が生じり、男は女が他の男と接することに嫉妬するようになる。男はわざと目のつくところに拳銃を置いて寝たふりをする。女は拳銃を手に取り、男の顔に銃を突きつけると、銃を元の場所に置いて立ち去る。男は女と寝るベッドをともにするのをやめる。女は病を患い、男ははじめのうちは優越感に浸るが、やがて女に謝罪し、店はくだらない、旅に出ようと告げる。女は貞淑な妻になる、と宣言。男は女を抱き寄せ、キスをするが、女は無表情のまま。そして女はベランダから飛び降りたのだった。男は、棺に納められた女の顔を抱き寄せ、「目を開けて、一瞬でいい」と告げるが、それがかなうことはなく、棺にふたがされるのだった。

結婚初夜。女はテレビの音を大音量にしてバスルームで服を脱ぎ、バスタオル姿になると、男の待つベッドの上で飛び跳ねてはしゃぎ、大声で笑う。しかし、全編を通じて、女の笑顔は一度も映らない。笑い声がもう一度ぐらいあるのと、泣く場面もあるが、常に無表情である。男と結婚したときから、女の不幸は始まったのかもしれないし、誰も彼女を幸せにはできなかったのかもしれない。音楽もほとんどないが、女がレコードを聴く場面でかかる、ブツ切れの曲が印象的だった。
フランス映画らしいと言えばらしいのだが、例によって、意味不明な映画は好きではないので、評価は2。今回観たのはBS松竹東急の「ミッドナイトシネマ」での2Kデジタル修復版。しぶい作品を放送したものだ。

【5段階評価】2

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