(2743) 昨日・今日・明日
【監督】ビットリオ・デ・シーカ
【出演】ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ、ジャンニ・リドルフィ
【制作】1963年、イタリア
3組の男女が織りなす人間模様をオムニバス形式で描いたコメディ作品。3組の男女とも、女性役をソフィア・ローレン、男性役をマルチェロ・マストロヤンニが演じている。
一話目は「アデリーナ」。違法タバコ販売の罰金を踏み倒したかどで、妊娠中のアデリーナ(ソフィア・ローレン)は刑務所行きに処されるが、妊婦は出産後6か月まで刑務所行きを猶予されるため、収監を逃れる。アデリーナと夫のカルミネ(マルチェロ・マストロヤンニ)は、アデリーナが刑務所に行かなくて済むよう、子を産んでから6か月以内にアデリーナを妊娠させ続ける。7人の子持ちとなったところでカルミネが文字通り精魂尽き果て、アデリーナはとうとう収監される。町の人はカルミネとアデリーナのためにカンパをして罰金を集め、恩赦の請願書も通じて、アデリーナは釈放となる。アデリーナは7人の子供と夫に囲まれ、喜ぶのだった
二話目は「アンナ」。裕福な女性アンナ(ソフィア・ローレン)は、レンゾ(マルチェロ・マストロヤンニ)をロールスロイスに乗せて浮気を楽しもうとする。レンゾに車を運転させたとき、前方不注意でロールスロイスは工事車両にぶつかる。アンナは手のひらを返したようにレンゾに悪態をつき、通りかかった男性の車に乗って走り去ってしまう。レンゾはアンナを見捨て、歩き出すのだった。
三話目は「マーラ」。高級娼婦のマーラ(ソフィア・ローレン)は金持ちの息子ルスコーニ(マルチェロ・マストロヤンニ)から言い寄られていた。マーラの部屋の隣に住む神学生の青年ウンベルト(ジャンニ・リドルフィ)はマーラにあこがれ、神学校への進学をやめてしまいそうになり、ウンベルトの祖母ジョバンナ・リデンツォーネ(ティーナ・ピーカ)がマーラに泣きつく。マーラとルスコーニはウンベルトを説得し、神学校に行かせることに成功する。
三話の主人公を同じ俳優二名が演じるオムニバス映画は初めて観た。一話目の、刑務所行きを逃れるために子作りを続けるというのは、ユニークなシナリオだったが、他の二話はそれほど珍しくもなく、特に二話目は序盤の展開の意味がよくわからず、観ていてつらかった。公開当時39歳のソフィア・ローレンのグラマラスな肢体を楽しむ作品ということだろうか。
【5段階評価】2
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